SF&鈴鹿初体験、金丸ユウ「自分のミスで力を示すことができなかった」
今季フォーミュラV8 3.5に参戦していた金丸ユウが、先週鈴鹿で行われたスーパーフォーミュラのルーキードライバーテストに参加した。
写真:: Masahide Kamio
鈴鹿サーキットで12月6日と7日に行われたスーパーフォーミュラの合同テスト・ルーキードライバーテスト。今季、フォーミュラV8 3.5を戦った金丸ユウが、その2日目にITOCHU ENEX TEAM IMPULのマシンを走らせた。
金丸はこの日が、スーパーフォーミュラ初挑戦だった。
「パワステ(パワーステアリング)がついたマシンに乗るのは初めてだったので、それに慣れるのは大変でした」
そう金丸は語った。
「最初はオーバーステアが出ているのか、それとも僕がハンドルを切っていないのか……どこまで切っていいのか分からなかった。S字を走っていた時に、一度思っていた以上に切ってみたら、オーバーが出てそのまま飛び出しちゃいました」
「そのパワステも含め、慣れなきゃいけない部分が結構ありますね」
スーパーフォーミュラはコーナリングスピードが速く、初体験のドライバーは体力的に厳しいことが多い。しかしこれについて金丸は、問題なかったと語る。
「速さは感じました。コーナリングスピードも速いですね」
「目を慣らすのには苦労しました。でも首は大丈夫です。首はかなりキツいと聞いていたんですが、結構トレーニングしてきたんで大丈夫です」
金丸はスーパーフォーミュラのマシンのみならず、意外なことに鈴鹿サーキットを走るのも初めてだった。金丸はカート時代から渡欧し、日本での四輪レース経験がないのだ。
「特にS字はコース幅が狭く、難しいと感じました」
「鈴鹿初めてというドライバーはあんまりいないじゃないですか。(アレックス)パロウは日本で走った経験があるんで、速いですね。もうちょっと鈴鹿で乗っておくべきだったなと思いました。僕は”外国人枠”で来てますから、パッと来て、パッと速く走らなきゃいけないんで」
「シミュレータで練習はしてきました。スーパーフォーミュラは速いと聞いていたんで、F1でやってきたんですけど……実車だと全然違いますね。スピード感があります。それこそ、他のコースと比べてミスできないですからね」
その言葉通り、金丸にとってのスーパーフォーミュラ&鈴鹿サーキット初体験は厳しいモノとなった。午前中のセッションが半分を経過したところで、金丸はデグナーふたつ目のアウト側のバリヤにクラッシュしてしまったのだ。
「デグナーひとつ目で思ったより(イン側に)マシンが入ってしまい、縁石に当たってしまいました。それでマシンが飛んでフロントウイングを壊してしまい、コントロールを失ってクラッシュしてしまいました」
このクラッシュにより、マシンはダメージを受けたが、チームはなんとかこれを修復。金丸は午後も走ることができたが、今度はヘアピンでスピン。マシンをグラベルに止めてしまった。
「午後はマシンのフィーリングがおかしく、まともに走ることができませんでした。自分の力を半分も示すことができませんでしたが、全ては自分のミスが引き金になってしまったことなので、とても悔しいです」
金丸が今季参戦したフォーミュラV8 3.5は、来季開催されないことになっている。そのため金丸は、来季スーパーフォーミュラか、F2に参戦することを目指している。
「お金をどれだけ集めることができるかですね。F2も見ているんですが、来季から新しいマシンが投入されるため、要求される持ち込み資金の額も高いんです。フォーミュラV8 3.5と比べ、3〜4倍くらい違います。そうなると、ちょっと手が出せません」
「F1を目指すなら、F2から行くのが普通だと思います。しかし最近はスーパーフォーミュラを経由してF1に行くというドライバーがいました。その分、世界からもすごくレベルが高いと思われています。だから僕も、スーパーフォーミュラで走りたいと思います」
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