【SF】ガスリー優勝に山本部長安堵「レッドブルに良い報告ができる」
レッドブルのヘルムート・マルコに”責められて”いたというホンダ山本MS部長は、ガスリーの優勝に安堵の表情を浮かべた。

ツインリンクもてぎで行われた、2017年のスーパーフォーミュラ第4戦。昨年のGP2王者ピエール・ガスリー(TEAM無限)が、スーパーフォーミュラでの初優勝を果たした。同時にホンダエンジン勢にとっては、今季初勝利であると共に、ツインリンクもてぎでの7年ぶり(2010年第4戦のロイック・デュバル以来)の勝利となった。
ツインリンクもてぎは、ホンダにとってはお膝元と言えるコース。しかし、彼らがこれまで得意としていたのは鈴鹿サーキットやスポーツランドSUGOなど、高速コーナーが多いサーキットであり、ストップ&ゴーのツインリンクもてぎでは、エンジンのキャラクター面で、どうしてもトヨタを上回ることができなかった。
今回アップデートされたエンジンは、低回転域でのピックアップとターボラグを改善したもの。低速からの立ち上がりと、ドライバビリティが向上しており、予選・決勝共にトヨタエンジン勢と互角の戦いをみせた。
この日のレースには、ホンダの山本雅史モータースポーツ部長も駆け付けており、ガスリーとホンダエンジンの勝利を喜んだ。
「これまではエンジンの特性上、ここはホンダにとっては地元なのに鬼門のサーキットだったので、今回は勝てて本当に良かったです」
「今回の2基目のエンジンは、これまでの弱いところを補いました。その結果が出たと思いますし、研究所のみんなも本当に頑張ってくれました」
「事前のテストでも、何人かのドライバーに乗ってもらいましたが、エンジンのトルク特性も扱いやすいといってくれていました」
「4戦目に入って、ガスリーもクルマのことを理解してきて、本当に良いレースをしてくれましたね。もちろん、日本人ドライバーにも勝ってほしいのだけど、今回の結果は良かったと思います」
実は先日、F1のパドックで山本部長は、レッドブルのレーシングアドバイザーであり、レッドブル・ジュニアチームの責任者でもあるヘルムート・マルコと話す機会があったという。そしてその際、マルコからガスリーの戦績について問い詰められることがあったそうだ。山本部長は、ガスリーのスーパーフォーミュラ参戦に当たって、尽力してきたところもあり、今回の勝利に安堵の表情をみせていた。
「この前、F1でドクター・マルコに『本当にTEAM無限に入るという選択は正しかったのか?』と言われたところでした。彼(ガスリー)を連れてきた責任もあるので、(今回の勝利は)良かったです。今度ドクター・マルコに会った時には、良い報告ができますよ」
取材・執筆/吉田知弘
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この記事について
シリーズ | スーパーフォーミュラ |
イベント | 第4戦もてぎ |
サブイベント | 日曜 決勝レース |
ロケーション | ツインリンクもてぎ |
ドライバー | ピエール ガスリー |
チーム | レッドブル・ホンダ , team Mugen |