【SF】ヨコハマ”新”ソフトタイヤ。ミディアムとのタイム差は1秒!?
スーパーフォーミュラ第4戦もてぎには、ソフトタイヤが用意され、従来のミディアムと合わせ両方のスペックを使うことが義務付けられる。

ツインリンクもてぎで開幕した、スーパーフォーミュラ第4戦。このレースは昨年に引き続きソフトタイヤが用意され、各ドライバーは従来の”ミディアム”と呼ばれるタイヤとこの”ソフト”の両方を、決勝レースで使用することが義務付けられている。
名称はソフトタイヤと昨年と同じながらも、モノ自体は昨年とは異なるという”新仕様”ソフト。このタイヤはいかなるものなのか、横浜ゴムの渡辺晋プランニング・ジェネラルマネージャーに訊いた。
「今日(金曜日)くらい涼しければ、相当なパフォーマンスを発揮すると思っています。ここもてぎはタイヤの差が出にくいコースなのですが、1秒差がつくかどうかじゃないでしょうか」
そう渡辺氏は語る。ただ、そのテストではかなり大きなデグラデーション(タイヤの性能劣化)が出ていたという。これについては次のように説明してくれた。
「本当なら、半分くらいのデグラデーションにしたかった。でも、短いテスト期間には、煮詰め切れなかったというのが正直なところです」
「でも、ここはそれほどタイヤに厳しいサーキットではないですから、そんなに落ちないと思います。ただ、次のオートポリスでもソフトタイヤを使いますが、あそこはタイヤに厳しいので、落ちは大きいかなと思います」
「今回は、普通のオペレーションの中で、ミディアムとソフトを使っていただけば、問題ないはずです」
ヨコハマはテストで、数種類のタイヤをテストしたという。その中でなぜ今回をタイヤを最終的に選んだのか、渡辺氏は次のように説明した。
「タイムの面で違いが出ないといけない。そういうタイヤの中で、タイムが落ちすぎていたということもあったので、その部分はワンランク戻したという感じです。デグラデーションがもっと大きい、酷いと言ってもいいくらいのタイヤもありましたよ。タイムだけはすごいなという感じでしたね」
なお第3戦富士では、山本尚貴(TEAM 無限)と山下健太(KONDO RACING)にタイヤトラブルが発生。横浜ゴムはこれについて調査すると語っていた。その結果について渡辺氏は、次のように語った。
「前回のトラブルは、タイヤ内部の熱でやられたものです。材料が熔けてしまったんです。具体的に言うと、カーカスの糸が熔けました。布も、火をつけるとチリチリになった固まるじゃないですか? それと同じです」
そう渡辺氏は語る。
「ショルダーの一番たわみの大きいところでそれが起きたんですが、その原因は気温が高くてタイヤが冷めなかったこと、そして富士の高速ストレートでの周波数と振幅です。それでゴムが熱を持ち、カーカスに伝わってしまいました」
「これについては、クルマを遅くして欲しいとは言えませんし、タイヤもすぐに変えられるわけじゃないので、内圧を上げることで対処するしかありません。すでに全チームにレターを送ってあります」
「もてぎでは大丈夫です。去年と同じように使っていただければ問題ありません。ただ、来年の富士は少し考えていただければということです」
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この記事について
シリーズ | スーパーフォーミュラ |
イベント | 第4戦もてぎ |
サブイベント | 金曜専有走行 |
ロケーション | ツインリンクもてぎ |
執筆者 | 田中 健一 |