【SF】昨年王者の国本”悔しい”3位「不具合もあり、厳しかった」
王者の証”カーナンバー1”をつけ開幕戦に臨んだ国本雄資は”厳しいレース”となり、悔しい3位フィニッシュとなった。

2017年のスーパーフォーミュラ第1戦。2番グリッドからスタートした国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)は、3位でフィニッシュ。表彰台獲得はなったが、満足のいかないレース内容になった。
シーズン前テストまではライバル勢の先行を許していたが、この週末に入ってからは速さを発揮。予選日のフリー走行ではチームメイトの石浦宏明がトップタイムを記録し、予選でもQ2で国本が1分36秒083でトップタイム。そのままQ3では1分35秒997をマークし、スーパーフォーミュラの公式記録として初めて鈴鹿で1分35秒台を記録した。
これでポールポジションが決まりかと思われたが、中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)が0.090秒逆転しトップ。国本は自身初のポールポジション獲得を、ほんの僅かの差で逃した。
決勝ではスタートで中嶋一貴攻略を狙ったが、逆に上手くダッシュできず。山本尚貴(TEAM無限)に抜かレテしまい、3番手に後退。チームメイトの石浦とともに早めにピットインする作戦を決行し追い上げを目指したが、結局トップ2台から離される展開となり、3位フィニッシュとなった。
チャンピオンとして臨んだ最初のレースで、力強いレースができなかったとあって、国本は記者会見に悔しい表情で登場した。
「全体的に上手くいかないレースでした。スタートも上手くいかなくて、山本選手に抜かれてしまい、レースペースも車のバランスがあまりよくなくて。朝から不具合があったんですが、なんとかアジャストしようとしましたが、今回の200kmは結構厳しいレースになりました」
「ピットのタイミングが難しくて石浦選手に合わせてピットに入りました。後ろのライバルたちに抜かれることはなかったですが、全体的にペースが良くなくて前の2台に離される展開になってしまった」
また今回はタイヤ1本以上交換が義務ということで、各ドライバーともにどのタイヤを替えるかで戦略が分かれたが、国本は右フロントを交換。これに関しては、このように理由を説明してくれた。
「リヤを替えるよりもフロントを替える方が作業時間が短くなるので、フロントを替えました。また1・2コーナーが右コーナーなので、ウォームアップのことを考えると、左を替えるよりも右を替えた方が良いかなと思い、右フロント交換を選びました」
ただ、P.MU/CERUMO・INGING勢も十分にトップを狙えるパフォーマンスを持っていることが証明されたことは確か。次戦の舞台となる岡山国際サーキットは、国本自身が昨年初優勝を飾った地であり、チームとしても非常に得意としているコース。ライバルにとっては手強い存在となるはずだ。
取材・執筆/吉田知弘
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この記事について
シリーズ | スーパーフォーミュラ |
イベント | 第1戦鈴鹿 |
サブイベント | Sunday Race |
ロケーション | 鈴鹿サーキット |
ドライバー | 国本 雄資 |
チーム | セルモ |