【SF】空に翻弄されたセルモ・インギング。浜島総監督「皮剥きしていれば」
スーパーフォーミュラ第4戦もてぎの予選で、P.MU / CERUMO・INGINGの2台は揃ってQ1落ちを喫した。

スーパーフォーミュラ第4戦もてぎ予選。豪雨と落雷により、Q2とQ3は日曜朝に順延されるという、荒れた展開となった。
Q1開始直前に降り始めた雨は急速に強くなり、完全なウエットコンディションになった。これに最も翻弄されたチームは、P.MU / CERUMO・INGINGだったと言っても過言ではないだろう。石浦宏明が17番手、国本雄資が18番手と、揃ってQ1落ちを喫してしまったのだ。
P.MU / CERUMO・INGINGのは浜島裕英総監督は、「ウチには何か足りなかったんでしょう。みんなで反省するしかありません」と語る。
「1発目の計測ラップで、アタックしました。しかし十分なタイムではありませんでした。タイヤがきちんと作動するところまでいかなかった」
「後から考えれば、いきなりウエットでも良かったかもしれません。しかし、これから降るかも……という予報と共に、かすめるだけで降らないかもという予報もあったんです」
そう浜島総監督は語る。タイヤを作動させることができなかった原因について浜島総監督は「皮むきしなかったこと」を可能性のひとつとして挙げた。
「皮むきをしていた人たちは、割と良かった。だから、ウチもやっておけば良かったかもしれない。それが原因だと断定することはできませんが、そうしておけば少なくとも他と同じ条件にはなれた。ダウンフォースを増やすなど、別の理由があったかもしれませんけど」
今回のようなコンディションでは、一度皮むき(少ない距離を走行し、タイヤ表面の皮膜を削り取っておくこと)しておいた方が、タイヤをより早く作動させることができると、浜島総監督は語る。
「ちょい濡れは、皮を剥いておいた方がいいです。特にフロントは、皮を剥きづらいですから。今日帰ってきたタイヤを見ると、表面のシリコン層が取れておらず、まだ綺麗な状態でした」
順延されたQ2とQ3に進出することができず、決勝も後方からスタートするP.MU / CERUMO・INGINGの2台。その追い上げに注目が集まる。
「レースですから、何が起きるか分かりません」
そう浜島総監督は語る。
「秘策はありませんが、フリー走行でしっかりとセットアップするしかないです。他がソフトタイヤでスタートして、すぐにピットインするなら、我々がミディアムでスタートして、我慢するとか……そういう逆の戦略をするしかないですね」
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