山本尚貴、リスク覚悟のセッティング変更も奏功せずQ1敗退「情けない。でも落ち込んでいる暇はない」
スーパーフォーミュラ開幕戦富士の予選でQ1敗退に終わった山本尚貴は、自身の予選結果について「情けない」とコメントしたが、この結果を受け止めて腐らずに決勝に臨みたいと語った。
写真:: Masahide Kamio
富士スピードウェイで行なわれたスーパーフォーミュラ開幕戦。昨年のチャンピオンである山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)は、Q1敗退の16番手に沈んだ。
山本は先日行なわれた合同テストの段階から「本調子でない」と語っており、問題を抱えている影響でパフォーマンスの底上げに取り掛かれないことに複雑な表情を浮かべていた。予選前に行なわれたフリー走行で11番手タイムを記録していた山本だったが、迎えた予選Q1ではタイムを上げられず、A組8番手でノックアウト。決勝は8列目16番グリッドからスタートすることとなった。
「バランスの変化は多少はありましたし、良くなっているところも部分部分では感じました。しかし、自分が直したいと思っていた根本的な部分は直せていません。レベルアップはできていませんでした」
そう語った山本。マシンのポテンシャルを考えれば少なくともQ1を突破できるレベルにあると感じていたようだが、アタックラップではダンロップコーナーでバランスを崩すなどしてタイムを上げることができなかったという。その背景には、現状を打破するためにリスク覚悟で踏み切った大胆なセッティング変更があったようだ。
「今の状況を見ると、細かいバランス調整をすればポールポジションを取れる、というわけではありません」
「僕は10番手から8番手に上がるためにレースをしているわけではないです。ポールポジションを目指せないのであれば、最後尾で走っていても変わりません。なので、今抱えている問題を直すために、セッティングを抜本的に大きく変えるよう僕がお願いしました」
「結果的にはあまり変わらなかったですし、最後は路面温度が上がったからかうまくいかず、自分が予想していた動きとは違う動きになってしまいました。その結果、全然箸にも棒にもかからないタイムしか出せなかったので、情けないです」
「本来ならばチームを引っ張っていかなきゃいけない立場なのに、Q1で落ちてしまった。それはあってはならないことです。チームに対しても申し訳ないです」
決勝に向けての目標は「ない。とにかく前に行くだけ」と語る山本は、決勝日が雨の予報となっていることに関しても「天気予報を見る余裕もないくらい、今日に向けていっぱいいっぱいだった」という。山本は個人的には雨の決勝レースを望んでいるようだが、それよりもどんなコンディションでも速いマシンを作り上げることを最優先で考えたいといった様子だった。
「前回の鈴鹿のペースを見ても、ウエットの方がグリップしてくれる印象なので、雨になってくれた方がいいかなとは思います。でも、それではコンディション頼みになってしまいます」
「プロとして求められているのは、どんなコンディションでも速く走ること。ドライコンディションで速く走れていないのは事実なので、それを直さなきゃいけません。雨ならば雨で、その中でちゃんと前にいけるようにしたいです。どんなコンディションでも前にいけるようなレースをしたいと思っています」
「落ち込んでる暇はないですし、腐ってる場合ではないです。ポールはとれなかったものの、大湯都史樹選手は2番手で予選を終えました。だから、決してチームの力がないわけではないです。十分にポテンシャルがあるチームなのにこのポジションに甘んじたというのは、完全に自分の力不足です。そこはしっかりと受け止めます。チームは良いデータを持っていますから、参考にさせてもらいながら明日に臨みたいと思います」
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