SFに半年ぶり復帰の中嶋一貴、代役アレジの活躍には嬉しさ半分「できればまたフルシーズン戦いたい」
スーパーフォーミュラ第6戦もてぎで開幕戦以来の復帰を果たす中嶋一貴は、自らが不在の間に代役のジュリアーノ・アレジが鮮烈なインパクトを残したことには、嬉しさもありながら複雑な気持ちでもあるようだ。
写真:: Masahide Kamio
ツインリンクもてぎで行なわれる2021年スーパーフォーミュラ第6戦は、ここまで長らく不在となっていたレギュラードライバーが軒並み復帰を果たすため注目の1戦となる。その“復帰組”のひとりが、Kuo VANTELIN TEAM TOM’Sの中嶋一貴だ。
中嶋は4月に行なわれた今季開幕戦の富士に出走し、11位でフィニッシュ。その後はWEC(世界耐久選手権)の参戦に伴い帰国後の自主隔離期間を確保できない関係で欠場が続いていたが、10月の第6戦もてぎで約半年ぶりの復帰を果たすこととなった。なお最終戦の鈴鹿に関してはWECバーレーン戦と日程が重複しているため、このもてぎ戦が中嶋にとって今季最後のスーパーフォーミュラ参戦となる見込みだ。
「もちろん良い結果を出したい気持ちもありますが、それは簡単なことではないだろうなとも思います。久々のスーパーフォーミュラのレースですし、単純に楽しみですね」
中嶋は週末に控えるレースの意気込みについてmotorsport.comにそう語った。
中嶋がレースを欠場する間、彼の代役を務めたのは、今季からスーパーフォーミュラ・ライツに参戦中のジュリアーノ・アレジ。「ジャン・アレジとゴクミ(後藤久美子)の息子」とあって注目度は高かったアレジだが、雨の第3戦オートポリスでポールトゥウィンを飾るなど、関係者を驚かせる活躍を見せた。
Giuliano Alesi, Kuo VANTELIN TEAM TOM’S, Nobuharu Matsushita, B-Max Racing Team, Sena Sakaguchi, JMS P.MU/CERUMO・INGING
Photo by: Masahide Kamio
この活躍に関しては、中島も少々複雑な心境だったようだ。
「ジュリアーノのパフォーマンスに関しては僕も驚かされました。それはチームも見ている方も同じだと思います」
「僕がいないところでレースを盛り上げてくれていて嬉しい気持ちと、自分が置いてけぼりになっているな、という気持ちと半々ですかね」
今やWEC王者、ル・マン24時間3連覇と、耐久レース界で輝かしい実績を残している中嶋は、WECを最優先するレースプログラムを組んでいるが、その中でもスーパーフォーミュラには参戦を続けている。
現在はコロナ禍の影響も相まってかなり限定的な参戦に留まってしまってはいるが、中嶋曰く、レーシングドライバーとしてスーパーフォーミュラというカテゴリーに参戦し続けることには大きな意義があり、可能であれば以前のようにフルシーズンを戦いたいと語った。
「このようなスピード領域のクルマに乗れる機会もなかなかないですし、(SF19は)F1以外のクルマではスピード領域的に最も速いクルマだと思うので、ドライバーとしての感覚を磨くという点でもスーパーフォーミュラに参戦する意義はあると思います」
「スーパーフォーミュラは日本のトップカテゴリーで、優秀なドライバーがたくさん出ていて、競争のレベルも高いです。また、自分のためにクルマを作り込んでいくという点で、耐久レースとはまた違った点があります。ドライバーとしての力をさらに磨く……という歳でもないですけど、スーパーフォーミュラは他のどのカテゴリーよりも魅力的だと思いますので、出られる限りはチャレンジしていきたいなという思いはあります」
「スーパーフォーミュラが腰を据えて戦いたいカテゴリーであることは間違いないです。今年も去年も、スケジュールの問題で出れたり出られなかったりというシーズンが続いてしまっていますが、できればフルシーズンちゃんとした形で戦いたいなと思っています」
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