みんなでより良いレースを。山本尚貴を中心に、スーパーフォーミュラでの裁定基準についてドライバー・競技長間の話し合いを実施
スーパーフォーミュラ合同/ルーキーテストの初日では、参戦ドライバーたちとレースディレクターによるミーティングが行なわれ、レース中の裁定基準などについて意見交換がなされたようだ。
鈴鹿サーキットで開催されているスーパーフォーミュラ合同/ルーキーテスト、その初日の走行が終わった後、ドライバーたちはブリーフィングルームへと集まった。そこではレースディレクターたちと、レース中の裁定基準についての話し合いが行なわれた。
音頭を取ったのは、スーパーフォーミュラ参戦ドライバーによる組織、FRDAの会長を務める山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)。山本曰く、ドライバーたちからは2021年シーズンの終盤2戦、第6戦もてぎと第7戦鈴鹿における裁定について、その経緯や詳細について知りたいという声が挙がったという。コロナ禍以降は対面でのミーティングの機会を持てていなかったが、この度山本を中心としたFRDA側の要望を受けて、プロモーターのJRP(日本レースプロモーション)らの協力の下、レースディレクターとの話し合いの場が実現した形だ。
FRDAは、ドライバーの要望や意見をまとめてレースディレクターに提出。全てのレースが終わったシーズンオフというタイミングで、なおかつ自分たちの考えを事前に伝えた状態でミーティングを開催することで「感情的にならず、紛糾することもなく、冷静に話せるだろう」という山本の配慮があったようだ。
「かなり実のあるミーティングになった」と語る山本は、次のように述べた。
Naoki Yamamoto, TCS NAKAJIMA RACING
Photo by: Motorsport.com / Japan
「最終戦のジャッジに関して、今までよりも重めだったように感じていました。今回、それが何故なのかという説明を丁寧にしていただいたので、ドライバーも納得できるところがあったと思います」
「遅くとも来シーズンの開幕までには、こういう接触行為にはこういうペナルティをとるという明確な判定基準を改めて出していただきたい、という要望を我々から出し、了承していただいたので、かなり実のあるミーティングになったと思います」
山本が言及した最終戦では、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)とS字でサイドバイサイドのバトルを演じ、接触した野尻智紀(TEAM MUGEN)、そして同じくジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)との激しいバトルの最中に接触した牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)に、それぞれ5秒のタイム加算ペナルティが科された。山本は「もちろん接触は良くないこと」と前置きした上でこう続けた。
「もちろん、接触は良くないことですが、バトルの中での軽微な接触までペナルティを取られてしまうと、ドライバーとしてもレースをしづらくなってしまいます」
「誰も接触したくはないけど、ギリギリのところでバトルをしています。それを見せるのも僕たちの仕事のひとつだと思いますし、そこでペナルティを取り始めると、誰も接触しない走行会のようなレースになってしまいます。そこの線引きは難しいですが、ジャッジを改めて見直していただきたいという話をしました」
また最終戦では、松下信治(B-Max Racing Team)が“反則スタート”によりドライブスルーペナルティを受けたが、具体的に松下のどういった行為がペナルティ対象となったのか、レース中にファンが把握できていない状況が続いた。山本はどの行為に対してペナルティが科されているのか、ファンに対して素早く明確に伝えるシステムの構築をリクエストしたと言い、スーパーフォーミュラが掲げる“ドライバーズファースト”を実現させるためには、こういった点の整備も必要だと述べた。
さらに彼はこう続ける。
「最終的なゴールは、現場にいる人たちのやっていることの素晴らしさをファンの皆さんに届け、ファンの皆さんに喜んでもらう、ということだと思います。今後はレースディレクターさんだけでなく、JRPさんなどSFに携わっている人たちと意見交換をしていきながら、良くしていきたいです」
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