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【スーパーフォーミュラ】野尻智紀、開幕2連勝も次戦以降は「真っ新なところからスタートしたい」

野尻智紀は2021年のスーパーフォーミュラで開幕2連勝を飾ったが、第3戦以降は「真っ新なところからスタートしたい」と気を引き締めた。

Tomoki Nojiri,TEAM MUGEN

写真:: Masahide Kamio

 鈴鹿で行なわれたスーパーフォーミュラの2021年シーズン第2戦では、開幕戦でポール・トゥ・ウィンを飾っていた野尻智紀(TEAM MUGEN)が2連勝を飾った。

 フロントロー2番手グリッドからスタートした野尻は序盤、ポールスタートの福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)の後方でポジションキープ。スタートで3番手にジャンプアップした平川亮(carenex TEAM IMPUL)をじわじわ引き離していく展開となった。タイヤトラブルで後退した福住からトップを引き継ぐと、その後は全く安定した展開で周回。そのまま逃げ切って連勝、自身5勝目となる今季2勝目を飾った。

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 優勝会見場に現れた野尻は開口一番「正直、今日は僕のレースじゃなかった。福住選手が完璧な速さを見せていただけに(彼がタイヤトラブルで脱落したことを考えれば)素直に喜べないところがありました」と、スーパーGTでコンビを組む福住を気遣った。しかしその一方で「週末、とても多くの仕事を完ぺきにこなしてくれたチームのことを思えば、やはり喜ぶべきで、少し葛藤がありました」ともコメントしている。

 さらに「走り初めのフリー走行で苦戦していたのは、自分がチームと一瀬俊浩エンジニアにオーダーした(クルマのセットアップの)方向が間違っていたのが原因で、そこからここまでリカバーすることができ、チームの皆に感謝しています。だから次回のオートポリスに向けても、ひとつひとつのピースをはめ込んでいって飛躍できるよう頑張ります」と次戦に向けての展望を語った。

 福住がタイヤトラブルで後退したことについて問われると「(福住がドライブしている)ダンディライアンのクルマがバーストしたのは、これまで余り印象になかった。自分のクルマもこれまでバーストしたことがなかったので、もしかしたら自分も(バーストするのでは)、という心配は最後までありました」とレース中の不安を告白したが、それでも「作戦的には大きな影響はなかった。タイトルを本気で獲りに行こうと思ったら、ここではプッシュするしかないと思いました」と強い意志を告白した。2位に入った平川も「(福住のタイヤトラブルは)気にはなったけど、行くしかないから気にしなかった」とコメント。トップドライバーの、勝負にかける強い意志が感じさせられた。

 次戦は、昨年優勝したオートポリス。更にその次は初優勝したSUGOと好い流れで行けそうですが、との問いに野尻は「確かに、ふたつのサーキットには、ともに好いイメージがあります。でも実際にオートポリスでは勝っていますが、圧倒的に早かったのは山本選手でした。だから好いイメージに引っ張られ過ぎるのはよくないし、真っ新なところからスタートしたい」とストイックな彼らしいコメントで締めくくった。

 予選後の会見でポールを奪った福住が、メンタル面での成長をポール獲得の要因に挙げていたが、開幕2連勝を飾ったTEAM MUGENの田中洋克監督も、「昨日のフリー走行ではあまり調子が良くなくて、これまでだったらそのまま沈んでいってしまうことも多かったけれど、今回はそこからまた上向きにできた。これは大きかった」と野尻がメンタル的に強くなってきたことを今回の勝因に挙げていた。モータースポーツがヒューマンスポーツである所以だと、感じさせられた一幕だった。

 2位に入った平川は「久しぶりに表彰台に登れてよかった」と切り出した。そして「これまで鈴鹿は自分としてもチームとしても、あまりイメージがなかったけれど、今年はテストから好調だったし、今回も予選から上手くまとめられ、今日のレースでもトップ争いに加わることができた」と週末を評価したが、その一方で「ポイント的には野尻選手に大きく差をつけられてしまった。得意なもてぎに繋げるためにも、ここから好い流れにしたい。次回のオートポリスは好きだし得意なコースなので、ちゃんと準備して臨み、上手くやれれば勝てるはず」と力強くコメント。これに対して優勝した野尻も「ポイント差があるといってもここまでの2戦で築いたもので、1戦で失ってしまう可能性もある。今のスーパーフォーミュラはレベルが高く、また誰が勝ってもおかしくない激戦区。次回のオートポリスで(シリーズの)流れを変えるチームが出てくる可能性もある」と気を引き締めていた。

 勝負の変換点になるかと思われたピットインのタイミングだが、野尻が「平川選手に合わせてピットインしたつもりだったけれど、彼がもう1周引っ張った」といえば平川は「同時ピットでは(2秒差を逆転して)勝つことはできないから、何か違うことをやろうと思った」と応え、タイヤ交換の存在でスーパーフォーミュラが心理戦の一面を持っていることをアピールする会見となった。

 3位に入ったのは笹原右京(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。開幕戦に続いて療養中の牧野任祐の代役としての参戦だが、これが初の表彰台獲得となった。会見場に登場した笹原は「先ずは野尻選手におめでとうと言わせてもらいます」と切り出した。そして「この週末はスピードに欠けていましたが、チームのサポートもあり、粘り強く走った結果、ここに来ることができました」と週末を総括した。

 福住のタイヤトラブルに関しては「目の前で(トラブルが起きた瞬間を)目撃していました。代役参戦ということもあって、チームのためにはポイントを持ち帰るのが最大のミッションだとは分かっていましたが、自分の人生を緩めることはしたくなくて……何とか結果に繋げることができてよかったです」とコメント。代役参戦が続くことに話題が及ぶと「(代役参戦することに)もちろんプレッシャーは大きいです。でも1周1周、これが最後のチャンスだ、と自分に言い聞かせながら走っています。自分でやれることを精一杯やっていくだけです」と自分に言い聞かすように、言葉を選びながら話していた。

 

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