これぞ王者の走り。野尻智紀、最終戦完勝で連覇に花を添える|スーパーフォーミュラ第10戦
スーパーフォーミュラ第10戦鈴鹿の決勝レースでは、野尻智紀(TEAM MUGEN)が今季2勝目を飾った。
写真:: Masahide Kamio
2022年スーパーフォーミュラ最終戦(第10戦)の決勝レースが10月30日、鈴鹿サーキットで行なわれた。優勝したのは野尻智紀(TEAM MUGEN)だった。
ドライバーズタイトルとチームタイトルの行方は、前日の第9戦で決定。野尻が2連覇を達成し、TEAM MUGENが初のダブルタイトルを手にした。第10戦は、平川亮(carenex TEAM IMPUL)とサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)によるランキング2位争いや、佐藤蓮と三宅淳詞というTEAM GOHのルーキーふたりによるルーキー・オブ・ザ・イヤー争いなどが注目ポイントとなった。
予選でポールポジションを獲得したのは、またしても野尻。今季6度目となった定位置から、4月の開幕ラウンド以来遠ざかっている優勝を目指した。フロントロウ2番手には宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)がつけ、大津弘樹(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、前戦ウイナーの笹原右京(TEAM MUGEN)が2列目に陣取った。
31周のレースはスタートからアクシデントが発生した。福住仁嶺(ThreeBond Drago CORSE)が1コーナーでコースオフし、2コーナーのバリアにヒット。これでセーフティカーが出された。
宮田がスタートで出遅れたため、3周目にリスタートを迎える際は野尻、大津、笹原、宮田という上位オーダーになっていた。しかし笹原はリスタートのタイミングで加速が遅れ、野尻、大津、宮田、坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)、笹原という順に変わった。
野尻はタイトルを確定させてプレッシャーから解放されたか、後続との差を快調に広げていった。10周目に突入した時点で、2番手大津との差は5.7秒だった。
10周目を終了するタイミングで、タイヤ交換義務の消化が可能となるいわゆるピットウインドウオープンの状態となるが、ここで5番手の笹原をはじめ約半数のマシンが一斉にピットイン。翌周には大津、坪井もピットインした。
12周目にはタイヤを交換したばかりの坪井に笹原が迫り、笹原はシケインでインに飛び込むが、ここで2台が接触。フロントウイングを壊して笹原は緊急ピットインにより最後方に転落してしまった。
その直後、後方ではジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)と松下信治(B-Max Racing Team)に接触があり、松下がシケイン外側のバリアにクラッシュ。2度目のセーフティカー出動となった。
このタイミングで野尻の他、フェネストラズや平川らもピットイン。これでトップ5は野尻、大津、宮田、フェネストラズ、坪井に変わった。
レースは19周目にリスタート。トップの野尻が再び後続との差を広げにかかる一方、5番手だった坪井は接触の影響からかペースが上がらず、次々にポジションを落としていった。
野尻は最終的に大津に6.8秒の差をつけ、堂々たるトップチェッカー。タイトルが確定してもなお全く隙のないレースを見せ、今季2勝目という形で自身の連覇に華を添えた。
2位は大津。今季はチームメイトの牧野任祐の後塵を拝するレースが続いていたが、最終戦で大きなポイントを持ち帰った。3位は宮田で、今季2度目の表彰台でシリーズランキング4位を手繰り寄せた。
同点で迎えたフェネストラズと平川のランキング2位争いは、フェネストラズ4位フィニッシュ、平川5位フィニッシュ。来季はフォーミュラEにフル参戦するフェネストラズに軍配が上がった。
三宅は8位に入ったものの、ランキングで僚友の佐藤を上回ることができず。佐藤がルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。
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