山本尚貴、予選12番手に終わるもQ1トップタイムに大きな手応え「この好調さをキープし、踏み外さないように」
スーパーフォーミュラ第5戦の予選Q1でトップタイムをマークした山本尚貴は、最終的に12番手に終わったことに悔しさを見せながらも、Q1でパフォーマンスを引き出せたことは大きな前進だと述べた。
写真:: Masahide Kamio
スポーツランドSUGOで行なわれたスーパーフォーミュラ第5戦の予選で存在感を示したのは、TCS NAKAJIMA RACINGの2台であった。今季はここまで、山本尚貴と大湯都史樹のふたり合わせて獲得ポイント6と厳しいシーズンとなっていたが、土曜フリー走行から好タイムをマークし、予選では揃ってQ1突破。最終的に山本は12番手に終わったものの、大湯は5番手を獲得した。
山本はQ1で1分05秒148をマークしてトップ通過。Q2ではセクター2でタイムロスし、タイムが伸びなかったことに「反省以外の言葉はない」としたが、Q1で高いパフォーマンスを発揮できたこともあってか、インタビューに答える彼の表情は明るかった。
山本は予選を次のように振り返る。
「今日も(フリー走行から)たくさんのメニューを確認しましたが、良いものが見つかりました。Q1でもクルマの調子が良く、これなら(期待できる)と思っていましたが、Q2は失敗しました」
「S字の縁石に乗った時、運悪く跳ねてしまってダートに落ちてしまったんです。タイヤを汚したままでハイポイントコーナーに入ると、全くグリップしませんでした。あのセクターは全部取りこぼしてしまったので、もったいないことをしたと思います」
「調子が良い時に結果を残さないといけないので、反省以外の言葉はないのですが、Q1でトップタイムを出せるようになったり、クルマの調子を引き出せたことはかなりの前進ですし、このレベルで走り続けることができれば、結果はついてくると思います。今回は結果を残せず悔しいですが、Q1は良い予選だったと思います」
Q2のベストタイムは前述のタイムロスもあり、1分05秒835にとどまった山本。今回のポールタイムは野尻智紀(TEAM MUGEN)の1分04秒349で、2番手からトップ7までは1分04秒7〜1分04秒9あたりのタイムを出していたが、アタックをまとめればどのくらいのタイムが出せたと考えているか山本に問うと、彼はタラレバを言うことは嫌いつつも、「1分04秒には入れられたはず」と語る。
「1分4秒台には入れられたと思います。ただ、実際には入れられていないので……」
「野尻選手はずば抜けて速かったですし、現時点では手の届く位置にはいませんが、僕自身、まさかQ1で1分05秒1を出せるとは思いませんでした。この好調さをキープして、踏み外さないようにしたいですね」
一方の大湯も1分04秒858で予選5番手と、ここまでの不振を払拭するパフォーマンスを見せた。NAKAJIMA RACINGが2台揃って調子を上げたのは、フリー走行の最初は2台で違うセットアップを試し、大湯の方が「普通に走れた」ことから、山本の方にも同じ方向性のセットアップを落とし込んだところ、うまくいったという流れのようだ。特に山本に関しては約2秒のタイムアップを果たし、まさに“ブレイクスルー”だった。
ただ大湯曰く、その「普通に走れた」要因についてはまだ明確でない様子。NAKAJIMA RACINGが完全復活を果たす上で、この要因を探ることが大きな鍵となってくるだろう。
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