スーパーフォーミュラ 第9戦・第10戦富士
復調傾向だった野尻智紀、まさかの15位。地に足つかない感覚はもはや“F-ZERO”?「なんとか足掛かりを掴みたい」
スーパーフォーミュラ第9戦で15位に終わった野尻智紀は、荷重を全く感じられなかったと語る。
戎井健一郎
公開日時: 2026/10/10 13:25
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Tomoki Nojiri, TEAM MUGEN AUTOBACS
写真:: Masahide Kamio
スーパーフォーミュラ第8戦SUGOでは、ポールポジションから優勝争いを演じた野尻智紀(TEAM MUGEN AUTOBACS)。しかし第9戦富士では一転して苦戦し、5番手スタートから16番手フィニッシュ(最終結果は15位)という散々なレースに終わってしまった。
2021年、2022年のシリーズチャンピオンである野尻はここ数年、レースペースに苦しむ傾向が顕著となっていた。最近では、苦戦するレースは入賞圏内にとどまるのがやっとという展開も少なくなかった。
今回の富士戦では5番グリッドからスタートするも、前半スティントからペースがなく、早々に上位争いから離脱。残り10周ごろには12番手を走行していたが、終盤にさらにポジションを落として16番手でチェッカーを受けた。
これについて野尻は、タイヤに荷重を全くかけられていなかったと語った。
「自分たち(の車両)が元々持っている性格としてそういうところがあり、荷重がゼロみたいな感じでした」
野尻が「自分たちが元々持っている性格」と表現するように、TEAM MUGENの16号車はこれまでにもグリップの不足に苦しめられることが度々あった。その接地感のなさを、野尻はよく「浮いているような感覚」と表現する。
今回もいわゆる浮いているような感覚だったのかと尋ねると、野尻は「F-ZEROみたいな?(笑)。F-ZEROは速いんですけど、僕のF-ZEROは速くない」とおどけてみせた。
とはいえ野尻は、予選でのパフォーマンスは高い水準で安定している。これについては「予選ではタイヤが元々持つグリップに加えて、(決勝よりも)速いスピードで走れることでダウンフォースが出て、グリップが増えて……というサイクルに入る感覚があるのですが……」と切り出す。
「燃料を積むからなのか、タイヤがニュータイヤじゃなくなるからなのか……いずれにしても、決勝になるとパフォーマンスが出ずにペースを落としてしまいました」
「前回のSUGOは、トップからスタートして(クリーンエアで走れる)、という点もありましたが、速度域も限定的で、富士のように300km/hから100km/h未満まで落ちるというサーキットではないので、合わせ込みやすかったのかなと。富士くらい(の広い速度域)になると、車高管理含めて難しくなり、ダウンフォースが全く出ていないようなフィーリングになってしまいました」
また、自分たちの車両のウィークポイントを改善するために、できることならマシンを新車に入れ替えたいという考えはあるのかと問うと、「新車にしても変わらないだろう」と野尻。メカニックの組み立て、エンジニアのセットアップ哲学などのかけ合わせで生まれる車体の仕上がり方の違いが、野尻の言う「性格」に繋がっているということか。
「今はチーム側も、僕の号車を助けようと必死になってくれていて、工場でも色々な試験をやっていく流れになっています。その結果、色々な違いも見えてきていますが、改善の足掛かりは掴めていません」
「ただ少なくとも、チームが僕を助けてくれる動きがあるのを感じているので、なおさらしっかり走りたいという思いが強いです」
「歩夢(チームメイトの岩佐歩夢)の方は決勝でも基本的に安定したペースで走れています。幸か不幸か、オンボードを見ていると『自分のクルマはこういう風に動いたことないな』とか、大体のことが分かってしまうんですよね」
「そこで何か学びを得て、自分たちの引き出しにできれば、また一歩抜けられるチャンスだと思います。なんとかいい足掛かりを掴みたいです」
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