SF最終戦鈴鹿:予選|パロウが今季3度目PP! 山本5番手、キャシディ6番手で天王山へ
スーパーフォーミュラ最終戦鈴鹿の予選では、TCS NAKAJIMA RACINGのアレックス・パロウがポールポジションを獲得した。
写真:: Masahide Kamio
2019全日本スーパーフォーミュラ選手権最終戦の公式予選が鈴鹿サーキットで行われた。ポールポジションを獲得したのはアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)で、コースレコードに迫る1分35秒972をマークした。
午前中に行われたフリー走行では太陽が顔を出していたが、予選開始直前の正午過ぎには雲に覆われてしまった。気温23℃、路面温度25℃というコンディションで予選Q1が行われた。
Q1は第6戦岡山と同じく2グループ制で行われた。まずは山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)らが出走するA組のセッションがスタート。まずはパロウが先陣を切ってコースインし、じっくりとタイヤをウォームアップさせた。
土曜フリー走行でクラッシュを喫していたハリソン・ニューウェイ(B-Max Racing with motopark)もチームの懸命な修復作業の甲斐あって、このセッションに加わることができた。破損していたリヤウイング、リヤカウルなどはカラーリングされていないスペアパーツで代用されていた。
パロウは計測3周目にアタックラップを行い、1分37秒871をマークした。一方で計測2周目にアタックに入った山本は1分37秒934で2番手に続いた。平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がセッション終了とほぼ同時にタイムを更新し、1分38秒041を記録して3番手に浮上した。これにより、6番手につけていた小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)はノックアウトされてしまった。
そしてその直後には、ニューウェイが1分38秒394をマーク。6番手に滑り込み、国本雄資(KONDO RACING)をノックアウトした。石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)はデグナーへの侵入で外側の芝生にタイヤを乗せてしまい、コースオフ。ここで予選を終えることとなってしまった。
Q1のA組がパロウがトップ通過。脱落となったのは7番手から順に国本、小林、中山雄一(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)、石浦となった。
続いてB組のセッションがスタート。今大会がスーパーフォーミュラデビュー戦となるユーリ・ヴィップス(TEAM MUGEN)がまず1分38秒390を記録すると、福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分37秒393でそのタイムを大幅に上回った。そして牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)も1分37秒419をマークし、福住と僅差の2番手につけた。
3番手以下はタイム差が拮抗していたが、セッション終盤にはルーカス・アウアー(B-Max Racing with motopark)が1分37秒737をマークして3番手に浮上。さらに山本、パロウらとタイトルを争うニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)も最後に1分37秒501を叩き出して脱落圏内から脱出した。これにより、坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)と関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)はQ3進出ラインからはじき出されてしまった。
Q1のB組は福住トップタイムをまま終了。脱落となったのは7番手から順に坪井、関口、大嶋和也(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)、ヴィップスだ。セッショントップタイムはB組の方が速かったことから、B組7番手の坪井が13番グリッド、A組7番手の国本が14番グリッドに並ぶことになる。
Q1を突破した12台で争われるQ2では、ホンダ/M-TECエンジン勢が速さを見せた。山本が1分36秒486でトップに立つと、福住が1分36秒124でそれを塗り替え、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGのワンツーとなった。
TCS NAKAJIMA RACINGの2台やアウアー、野尻智紀(TEAM MUGEN)らが上位につけた一方で、トヨタ/TRD勢はタイムが伸びない。そんな中、最後にキャシディが1分36秒802をマークし、Q3進出圏内の8番手に滑り込み。悲願のタイトル獲得に向けた執念を見せた。
Q2脱落となったのはニューウェイ、中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)、山下健太(KONDO RACING)、平川の4台。キャシディはトヨタ/TRD勢で唯一Q3に進出したドライバーとなった。
ポールポジションを決する7分間のQ3では、残り4分半となったところでキャシディが最初にコースイン。一方でDOCOMO TEAM DANDELION RACINGやTCS NAKAJIMA RACINGは残り3分頃からピットアウトした。計測1周目でのアタックに全てを賭けた。
ここで速さを見せたのはパロウ。1分35秒972をマークしてトップに躍り出た。2017年に中嶋が記録した1分35秒907というコースレコードにはわずかに届かなかったが、パロウの驚速タイムは山本、福住をもってしても上回ることはできなかった。
最後には2周のウォームアップを挟んだキャシディと野尻がホームストレートに帰ってきた。野尻が1分36秒084という好タイムで2番手に浮上したのに対し、キャシディは山本の後ろ6番手となった。
ここでセッションが終了。パロウが第4戦富士、第5戦もてぎに続く今季3回目のポールポジションを獲得して1ポイントを加算した。これによりタイトル争いは山本29ポイント、キャシディ28ポイント、パロウ26ポイントとなり、パロウが上位2名に接近してプレッシャーをかける形となった。
そして2番手には野尻、3番手にはアウアーが入った。4番手以下は福住、山本、キャシディ、塚越広大(REAL RACING)、牧野というオーダーとなった。
【リザルト】スーパーフォーミュラ最終戦鈴鹿:公式予選結果
順位 | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム | 差 | 前車との差 | 平均速度 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | アレックス パロウ | TCS Nakajima Racing | 2 | 01'35.972 | 217.826 | ||
2 | 野尻 智紀 | Team Mugen | 3 | 01'36.084 | 00.112 | 00.112 | 217.572 |
3 | ルーカス アウアー | B-MAX with Motopark | 2 | 01'36.236 | 00.264 | 00.152 | 217.228 |
4 | 福住 仁嶺 | DoCoMo Team Dandelion Racing | 2 | 01'36.314 | 00.342 | 00.078 | 217.052 |
5 | 山本 尚貴 | DoCoMo Team Dandelion Racing | 2 | 01'36.348 | 00.376 | 00.034 | 216.975 |
6 | ニック キャシディ | Vantelin Team TOM'S | 3 | 01'36.496 | 00.524 | 00.148 | 216.643 |
7 | 塚越 広大 | Real Racing | 2 | 01'36.595 | 00.623 | 00.099 | 216.421 |
8 | 牧野 任祐 | TCS Nakajima Racing | 2 | 01'36.621 | 00.649 | 00.026 | 216.362 |
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