チームタイトル獲得の村岡代表「尚貴に速いクルマを渡せなかった……」と複雑な心境
DOCOMO TEAM DANDELION RACINGの村岡潔代表は、チームタイトルを獲得できたことを喜びつつも、山本尚貴がドライバーズタイトルを獲得できなかったことに責任を感じていると語った。
写真:: Masahide Kamio
山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)とニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)、そしてアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)による三つ巴のタイトル争いが繰り広げられたスーパーフォーミュラ最終戦。最終的に山本はキャシディに敗れ、ドライバーズタイトル連覇を阻まれた形となったが、福住仁嶺が3位、山本が5位に入ったDOCOMO TEAM DANDELION RACINGはチームタイトルを獲得した。
村岡潔代表は、チームタイトルを獲得できたことに関しては素直に喜んだが、山本が惜しくもドライバーズタイトルを逃したこともあり、複雑な表情を浮かべる場面もあった。
「1年間素晴らしいレースをしてチームタイトルを獲れたということで、これ以上のことはありません。ファンの方々の応援はもちろんのこと、ずっと支えていただいている協賛企業さんの支援あってのことです。協賛企業さんには全権委任をしていただいています」
「ただ、最後のレースで尚貴が(ドライバーズタイトルを)獲れなかったというのは、チームの責任だと思っています。今回のレースではうちのクルマが速くなかったのでドライバーズタイトルは獲れませんでした。速いクルマを渡せなかったのは、ドライバーたちに申し訳なかったです」
村岡監督が興したダンディライアン・レーシングは今年、チーム立ち上げから30周年、国内トップフォーミュラ参戦20周年を迎えた。なかなか初入賞に届かない黎明期を経てドライバーズタイトル、チームタイトルを経験し、強豪チームの一角に……紆余曲折の中で様々な歴史が紡がれてきた。
「我々は自動車メーカーではない、いわゆる“インディペンデント”のチームです。参戦当初はスタッフやドライバーが集まらない中で歩みが遅く、初めて入賞するまでに何年もかかりました。なので(強豪チームの一角に成長できて)自分としては達成感を感じています」
「ある時期からはホンダさんの若手ドライバーを預かり続けていますが、それに関してもチームとして意義、やりがいを感じています。ホンダさんにはメーカーチームに対しての支援とは違った角度で支えていただいていて、ありがたいと思っています」
「こういうチームがあってもいいと思います。これ(チームタイトルのトロフィー)を見ても『よくうちのチームの名前が入ってるな』と思います」
また、村岡代表は自身の進退に関しても言及。その際には思わず言葉を詰まらせた。
「うちは体制が変わりました。社長も監督も変わりましたし、私が表舞台に立つ出番というのはこれでほとんど終わりだと思うので……」
「新しいジェネレーションでダンディライアンは変わっていくと思います。ぜひ引き続き応援していただきたいです」
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