スーパーフォーミュラ

グランツーリスモに収録決定! スポーツランドSUGOってどんなコース? フラガ&利徠斗が解説……実装前に難所を予習しよう

グランツーリスモ7のアップデートにより、同シリーズに初めてスポーツランドSUGOが収録される。国内トップカテゴリーの開催地でもあるSUGOの難しさや魅力について、グランツーリスモゆかりのドライバーに聞いた。

戎井健一郎

公開日時: 2026/09/29 8:09

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写真:: Masahide Kamio

 先日、人気レースゲーム『グランツーリスモ7』に新たな実在サーキットが収録されることが決まり、話題となった。それが宮城県にあるスポーツランドSUGOだ。

 スポーツランドSUGOはスーパーフォーミュラやスーパーGTといった日本のトップカテゴリーでレースが開催されており、国内レースファンにとっては馴染みのコース。そのチャレンジングなコースレイアウトによって波乱が起きやすいことから「魔物が棲む」などと形容される。

 これまで、家庭用ゲーム機のゲームタイトルでSUGOが収録された例は非常に限られていた。そんなSUGOが、10月のSpec IVアップデートの一環として、ついにグランツーリスモシリーズに初登場する。サーキットの公式SNSでも、同シリーズへの実装は「私たちの悲願」と表現されている。

写真: Motorsport.com Japan

 グランツーリスモ内に収録されているスーパーフォーミュラ車両やスーパーGT車両で早くSUGOを走りたい! そう心待ちにしているファンも多いはず。また、国内レースをあまり観た事がないF1ファンやクルマ好きにとっては、グランツーリスモを通してSUGOに初めて触れる機会になることだろう。

 そこで今回は、国内トップカテゴリーに参戦するドライバーで、グランツーリスモとも縁深いイゴール・オオムラ・フラガと小林利徠斗の解説も交えながら、スポーツランドSUGOをひと足先に予習していこう。 

 スポーツランドSUGOは全長3,586mのコースで、スーパーフォーミュラやスーパーGT・GT500だと予選タイムが1分10秒を切ってくる、比較的1周の短いサーキットだ。

 

 大きな特徴は高低差69mというアップダウン。特に最終コーナー立ち上がりの10%勾配の上りストレートは圧巻で、急坂を上り切った先にピットとスタート/フィニッシュラインがあるため、中継映像のアングル的には1コーナーに向かってホームストレートを下っているようにも見えるが、実は平坦。そこはグランツーリスモ内でも確かめることができるだろう。

急勾配を上った先にあること、そして1コーナーに向かってまた若干上っている関係からか、下り坂に錯覚しやすいホームストレート

急勾配を上った先にあること、そして1コーナーに向かってまた若干上っている関係からか、下り坂に錯覚しやすいホームストレート

写真: Masahide Kamio

 コース図を俯瞰してみると、90度に近いコーナーが多く、低速コース、もしくはストップ&ゴーのレイアウトのようにも見えるのだが、実際には速度を落とし切らずにダウンフォースを活かして進入するコーナーが多く、鈴鹿サーキットとイメージが近いと証言するドライバーやエンジニアも少なくない。

 言わずと知れたグランツーリスモ世界王者のフラガはSUGOの印象について、「オールドスクールなコースだと思います」と語る。

「バリアやガードレールがコースに近いのと、高速コーナーもあって、アップダウンも激しく、とてもチャレンジングです」

写真: Masahide Kamio

「特に僕はリズム感が好きですね。今時のコースとは違う、オールドスクールなコース独特のリズム感があるような気がします」

「というのも、ストップ&ゴーのようなコースではないですよね。速度が落ちるところもありますが、例えば(バックストレートエンドの)馬の背コーナーも幅が広くキャンバーがついているので、意外と速度をのせられます。だから独自のリズム感があるなと思いますね」

 また東北・山形県出身で、SUGOはホームコースとも言える小林は、「特異なコース」だと表現する。

「SUGOはハイスピードコーナーも多く、かつエスケープゾーンも狭いので、なかなかスリリングな場所が多いんじゃないかと思います」

写真: Masahide Kamio

「複合コーナーやトリッキーでつかみどころのないコーナーがあったりするので、ドライバーによって個性が出ると思います。そういう意味で特異なコースといった面もあると思います」

 では実際にサーキットを走る上で、肝となるコーナーは? そこはやはり、1コーナー→2コーナー→3コーナー→ヘアピンカーブ(4コーナー)、そしてその先のS字カーブ(シケイン)にかけてのテクニカルセクションだという。

 高速で飛び込み、スピードをキャリーしながら旋回することになる1、2コーナーは、色々な走らせ方があるとフラガは言う。

「最近のトレンドだと、鈴鹿のスプーンのように(複合コーナーを)ひとつのコーナーのように走らせるやり方もありますし、1コーナーでしっかり減速して、2コーナーに向けてアクセル踏んでまた減速するという走らせ方もあるし……」

 2コーナーを立ち上がると、すぐに3コーナーがやってくる。小林はこの3コーナーを、走りをまとめるのが難しいコーナーとして挙げた。

「クルマのグリップによってもライン取りが変わってきたりもしますからね。もちろん3コーナーからの脱出を速くしていきたいのですが、かといって1、2コーナーが遅いとそもそものタイムでロスしてしまうし……考えることが多いですね」

3コーナー

3コーナー

写真: Masahide Kamio

 その先のヘアピンコーナーからS字カーブも難所だ。ヘアピンはなんの変哲もない低速コーナーに見えるが、その先のS字までの距離が非常に短い。立ち上がりのトラクションが安定しない段階で、高い縁石のあるS字へ息つく暇もなく突入することになるため、再現性のある走りをするのが難しいのだという。

ヘアピン状の4コーナーを立ち上がると、間髪入れずにS字(シケイン)がやってくる

ヘアピン状の4コーナーを立ち上がると、間髪入れずにS字(シケイン)がやってくる

写真: Motorsport.com Japan

「4コーナーから立ち上がって行く時も、パワーがあるマシンだと意外とトラクションをかけづらいんですよね」と言うのはフラガ。

「4コーナーからシケインの間では全開にはなかなかできなくて、パーシャルスロットルで立ち上がってホイールスピンさせるかさせないか……というタイミングでシケインに進入することになります。だから進入のタイミングも毎周違っていたりします」

「グランツーリスモだとシケインの縁石も結構使えると思いますが、4コーナー立ち上がりで外側の縁石に乗りながらシケインに入っていくという点では、再現性が難しいと思います」

4コーナーを立ち上がってS字(シケイン)に進入する#64 Modulo HRC PRELUDE-GT。ドライバーはフラガ

4コーナーを立ち上がってS字(シケイン)に進入する#64 Modulo HRC PRELUDE-GT。ドライバーはフラガ

写真: Masahide Kamio

 これについては小林も、「4コーナーを立ち上がってシケインまではかなり距離が短いので、ひと息つく暇がないんですよね。自分の中でのリズム、正しいライン取りを見つけていく必要があると思います」と補足した。

 バックストレートの後は、若干右に向きを変えながら馬の背コーナーに突入。ここは1コーナーと並んでオーバーテイクポイントのひとつとなる。その先のSPインコーナー、SPアウトコーナーは高速で飛び込むチャレンジングなコーナーだが、フラガは「グランツーリスモだとある意味、クラッシュしても大丈夫ですからね。そこはリズム感が良くて、みなさんエンジョイできるんじゃないかと思います」と語った。

 SPコーナーを抜けたら、残すは高速で大きく右に回り込み、一気に上っていく最終コーナーだ。「最終コーナーは他のコースにないような形状をしているので、そこも楽しみのひとつですよね」と語るフラガ。立ち上がりのライン取りも分かれるとのことで、ここも最適解を探す作業が必要になりそうだ。

 いずれにしても、SUGOはグランツーリスモユーザーにとっては攻めがいのあるサーキットと言えそうだ。なお、Spec IVアップデートは10月と12月の2回にわたって行なわれる予定で、12月にはグランツーリスモシリーズでお馴染みのオータムリンクが収録される。

 

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