スーパーフォーミュラ運営するJRPが今後のレースフォーマットについて言及。再給油解禁は未定、FCYは“準備中”

2020年からレース距離が短縮され、決勝中の再給油が禁止されているスーパーフォーミュラ。ただ新型コロナウイルスのパンデミックが収束した後に再給油が復活するかどうかは未定のようで、運営側は現行フォーマットへの満足感も口にしている。

坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)

 スーパーフォーミュラはコロナ禍に見舞われた2020年シーズンにレースフォーマットを大幅に変更。レースウィークをよりコンパクトにするために予選と決勝は同日開催とし、それに伴い決勝レース距離が短縮され、レース中の再給油が禁止された。2021年シーズンからは従来通り予選と決勝が別日に行なわれるようになったが、レース距離の短縮と再給油の禁止はそのまま継続されている。

 新型コロナのパンデミックが収束した後、再給油が復活するのかどうかは気になるところだが、スーパーフォーミュラを運営する日本レースプロモーションの取締役、上野禎久氏はmotorsport.comの独占インタビューに対し、現在のレースフォーマットへの満足感を語り、コロナ禍の収束は必ずしもフォーマット再変更には繋がらないとした。

「今シーズンについてはこのフォーマットを続けますが、(来期以降については)今の時点で決まっているものは何もありません」

「将来的に給油を復活させる可能性はあります。しかし、今の(再給油なしの)スプリントレースのフォーマットは、SF19の良さを活かせていると思っています。ですから、コロナが収束すれば確実に元のフォーマットに戻す、という訳ではありません」

 2019年シーズンのスーパーフォーミュラでは、全戦250kmというレース距離で競われていたが、今季はそれが約25%短縮され、190km前後となっている。上野氏は現在のレース距離について、ドライバーが燃費走行をせずにプッシュでき、さらに戦略の幅が出るようなレース距離にすることで、面白いレースをファンに提供することを念頭に置いていると説明した。

 また、同じく2019年まで導入されていたドライタイヤの2スペック制に回帰する予定はあるのかという質問に対しても上野氏は明言を避け、「今のところは1種類のコンパウンドで」とコメントするにとどめた。

 そして5月に行なわれたスーパーGT富士戦で導入され話題を集めたFCY(フルコースイエロー)については、スーパーフォーミュラでも導入の準備を進めているとのこと。ただ上野氏は今年中の導入は難しいとの見解を示し、仮に導入されるとしても2022年シーズン以降となることを示唆している。

 

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