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スーパーフォーミュラ鈴鹿合同テスト初日、躍動した若手ドライバーたちの”勢い”

鈴鹿サーキットで始まった、スーパーフォーミュラの合同テスト。その初日に躍動したのは若手ドライバーたち。中でも大湯都史樹と宮田莉朋のふたりの話からは、先を見据える”勢い”が感じられた。

宮田莉朋 Ritomo Miyata(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)

写真:: Masahide Kamio

 春を思わせる好天のもと、全日本スーパーフォーミュラ選手権の今年初の公式合同テストが鈴鹿サーキットで行われ、病欠の牧野任祐に代わってステアリングを握った笹原右京(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が午前のセッションでマークした1分36秒805がこの日のトップタイムとなった。

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 4月2日(決勝3日)の開幕を前に行われる合同テストは、今回の鈴鹿での2日間と、3月23〜24日に富士スピードウェイで行われる2日間の計4日のみ。基本的に昨季からマシン、エンジン、タイヤの変更はなく、どのチームも昨季にやり残した課題を解消し、より良いマシンで本番を迎えるためのプログラムをテキパキとこなしていた。

 そんな中で目を引いたのが、この日のトップタイムをマークした笹原をはじめ、SF参戦1〜2年目の若手ドライバーの走りだ。特に昨年の第6戦鈴鹿でSF初優勝を遂げた大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)と、中嶋一貴の代打で出場した第2戦岡山でいきなり予選フロントロウにマシンを並べた宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM'S)は、それぞれエンジニアの指示でメニューをこなしながら、堂々の走りでラップモニターの上位にその名を連ね続けた。

「このマシンを走らせるのがすごい楽しみでした」とマスクの下で笑顔をみせる大湯は、「今回のテストは決勝のロングランを軸にメニューを進めています。僕というかチームとして取り組むべき課題ですね」とやる気満々だ。昨季前半は速さを見せながら、なかなか結果につながらず精神的にも追い詰められていたという。だが、鈴鹿の勝利で自分の走りと流れを取り戻せたという。

「今季は速さ、強さ、しぶとさで結果を出して『やはり大湯は別格だね』と言ってもらえるようなドライバーになることが目指すところです」

 その大湯の今季のチームメイトは、昨季王者ですでに『別格』の山本尚貴だが、「すごい選手。走りのタイプは僕とは違いますが、その違う走りはもちろん、チームとのコミュニケーションの取り方など、すべてがとても勉強になります」と敬意を示す大湯の視線が、どこか大先輩を超えた先にあるようにも感じられた。

 大湯都史樹 Toshiki Oyu(TCS NAKAJIMA RACING)

大湯都史樹 Toshiki Oyu(TCS NAKAJIMA RACING)

Photo by: Masahide Kamio

 その大湯に漠然と感じられた印象を、ハッキリ、明確に口にしたのが宮田だった。

 自分のことを『ネガティブに考えるタイプ』と評する宮田は、「フルシーズン初年度でいろんな壁にぶち当たるという覚悟でいます」と言いつつも、「当然シリーズチャンピオンを獲ることが目標」と気強い面を見せる。

「昨年の2回の代打出場で予選での速さは見せることができましたが、決勝はまだまだ。SFのことを理解しきれているわけではないので、クルマの最大限のパフォーマンスを出せていない。エンジニアと力を合わせて、開幕戦は良い状態でスタートしたいです」

 どうやら石橋を叩きまくって橋を渡りながら自信を深めていくタイプらしい宮田に、思い切ってSFの先の将来について質問をぶつけてみた。

「海外に行きたいという思いは強いです。ちょっと愚痴っぽくなりますが、今年F1デビューする角田(裕穀)選手には、カートの頃から一度も負けたことがなくて、シリーズでも1回も負けたことがなくて、F4でも僕がチャンピオンを獲った。メーカーの育成プログラムが違うから彼はF1に行ったのですが、成績としては僕の方が残していたのに、まだ海外に挑戦できてないことが、自分としてとても悔しい」

 やはりというか、新人離れした宮田の走りの底には、海外挑戦への強い強い思いが横たわっていたのである。

「日本にずっといるのは、結果を残しているからこそ悔しい。日本で結果を出しているのに彼に追い越されていると思うとすごく悔しい、という思いしかないです」と本心を吐露するが、そこに悲壮感がないのは「自分がチャレンジしたいところにチャレンジするためにも、SFで速さと強さを証明してチャンピオンを目指し、『宮田はここにいるべきじゃない』と誰からも思われるようにしたい」という明確なビジョンが宮田の中いあるからだろう。『別格と言われたい』という大湯もまた、周辺の人物によれば、角田のF1参戦に「口にはしないけれど、本音では相当悔しがっていると思う」とのことだが、大湯の中に期する思いもまた強いはすだ。

 まだまだ続くコロナ禍で海外からの参戦が厳しい状況下、今季のSFがどうなっていくのか、どこに今季のポイントを置けばよいのやらと思っていたが、この二人の話で迷いは吹っ切れた。

 勢いよく伸びようとしている若手に、現王者の山本はじめとするベテラン勢がどう対抗するのか。そのベテラン勢については二日目のレポートに続く。

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