スーパーフォーミュラ
高星明誠が待望のスーパーフォーミュラフル参戦へ。日産ドライバーの起用は異例……シリーズ側の改革が潮目変えた?
高星明誠は、日産ドライバーである自身がスーパーフォーミュラのシートを獲得できたのは、開発車両のドライバーに任命されたことが大きなきっかけになったのではないかと語る。そして彼は、このチャンスを後輩の日産ドライバーにも繋げたいと意気込んだ。
戎井健一郎
公開日時: 2025/02/12 3:41
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Mitsunori Takaboshi, ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
写真:: Masahide Kamio
2025年シーズンはNISMOから参戦するスーパーGTと並行して、ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPULからスーパーフォーミュラにも参戦することになった高星明誠。彼にとってスーパーフォーミュラへのフル参戦は初となるが、シリーズに参画していない日産のドライバーでもシートを得られるという道筋を作っていきたいと意気込んだ。
高星はニッサン・ドライバー・デベロップメント・プログラム(NDDP)のサポートでレース界のピラミッドを駆け上がってきた生粋の日産ドライバーだ。2017年には全日本F3(現スーパーフォーミュラ・ライツ)でチャンピオンを獲得。翌2018年からはスーパーGTのGT500クラスで日産陣営のシートを得たが、スーパーフォーミュラ参戦には繋がらず、その後散発的な代役参戦こそあったものの、フルタイムシートは得られていなかった。
しかしながら高星は、F3タイトル獲得から丸7年が経った今、ようやく国内トップフォーミュラにフル参戦するチャンスを得た。年齢も32歳となり、中堅からベテランの域に差し掛かろうとしている高星……シリーズにエンジンを供給するホンダとトヨタのドライバーがグリッドの大半を占める中、日産“生え抜き”である彼がこの機会を掴んだ一番の要因は何だったのか?
「どうなんですかね、僕が知りたいですよ(笑)」と苦笑する高星。しかし続けて、2023年の秋からスーパーフォーミュラの開発テスト車両『赤寅(トヨタエンジン搭載車)』のドライバーに任命されたことが大きなきっかけになったと自身の考えを述べた。
開発車両に乗り込む高星
写真: JRP
「JRP(スーパーフォーミュラのプロモーター)は“ヒューマンモータースポーツ”を謳っていますよね。その中でメーカーの垣根を越えたいということも強く言っていましたし、その結果トヨタの開発車両に乗れたことが一番大きいかなと思います」
「開発車に乗っていたからこそ、『スーパーフォーミュラのレースに出るのも問題ない』とチームが思ってくれたのかもしれません。きっかけとして、そういったJRPの取り組みが大きいのかなと思いますね」
高星はスーパーフォーミュラの開発テストに加え、公式テストにもKONDO RACINGやIMPULから参加してマイレージを積んできたが、その間に彼がスーパーGTで好成績を挙げ続けたのも、間違いなく好材料となっただろう。
高星は2022年にNISMOがオペレーションする1台であるNDDPの3号車に移籍後、3シーズン連続でチャンピオン争いを展開。今季は満を持して、NISMOのエースカーである23号車をドライブすることになっているなど、日産陣営、そしてGT500クラスを代表するドライバーに成長した。
「僕は常々スーパーフォーミュラには出たいと思っていたし、F3でチャンピオンを獲ったからこそ出る権利があると思っていました。ただ、出られない環境の中でもスーパーGTで頑張ってきて、それが少しでも認められてスーパーフォーミュラにチャレンジできるというのはすごく嬉しいですね」と語る高星。このチャンスを後進の日産ドライバーにも繋げたいと意気込んだ。
近年日産でGT500を戦いながらスーパーフォーミュラに参戦したドライバーには三宅淳詞や松下信治がいるが、彼らは日産陣営入りする前からスーパーフォーミュラを戦っていた経験があるため、高星のケースとはやや事情が異なる。日産“生え抜き”に限定すると、2018年の千代勝正まで遡る。
「日産ドライバーがスーパーフォーミュラに参戦することは近年ないことです。去年の三宅選手の例はありますが、僕のような育成(出身)ドライバーが乗ることはなかなかありませんでした」
「僕が結果を残すことで、僕の後に続くドライバーに対しても、日産ドライバーがスーパーフォーミュラに乗っていけるという道筋を作っていけたらと思っています。僕自身のためにも、そして後輩のためにも、今年結果を残してアピールしていきたいです」
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