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ThreeBond DragoCORSE、タチアナ・カルデロンのレース日記|第3回:日本に戻れぬ日々……インディカーも経験し、いざル・マンへ

2020年から日本のスーパーフォーミュラにThreeBond DragoCORSEから参戦しているタチアナ・カルデロンが綴るレース日記。第3回は、インディカーを初体験した際のエピソードや、ル・マン24時間への意気込みを綴ってくれた。

Tatiana Calderón, A.J. Foyt Enterprises

写真:: Yesid Pamplona.

 皆さんこんにちは! タチアナです。このコラムをご覧の方はご存知かもしれませんが、私はコロナのパンデミックによる渡航制限の影響で、SUGOとオートポリスで行なわれたスーパーフォーミュラの直近2レースに出場することができませんでした。日本にいたのが昔のことのように感じられ、日本が本当に恋しいです。

 4月末からヨーロッパにいる私は、スペインのマドリードを拠点にしています。もちろん、コロナの影響はヨーロッパの多くの地域に広がっていますが、バルセロナのようなスペインの主要都市と違い、マドリードの状況は比較的良好です。ワクチンが行き渡るのも早かったため、ほとんど日常を取り戻していますし、大抵の店が営業しています。

 とはいえ、私は感染対策にかなり気を遣って生活しています。食事は毎回自宅で摂り、必要な時以外は外出せず、人との接触も可能な限り避けています。もちろんその理由はレースに出たいからです。1度でもコロナで陽性になると、最悪の場合自分だけでなくチーム全体がレースに出られなくなりますから。

 今ではジムに行ったり、外でトレーニングできるようにはなりました。スーパーフォーミュラで走っている時のGフォースを再現するのはなかなか難しいですが、特に首と腰を中心にトレーニングしています。筋肉を弱らせないため、マシンに乗っていない時も鍛錬は欠かせません。家ではシミュレータを使っていますし、チームともオンラインでミーティングをして、私の代役である塚越(広大)選手が走ってみてのフィーリングや問題点を確認しています。このようにして私は、日本を離れた期間でも時間を有効に使うことができました。

 最近はポルティマオとモンツァで行なわれたWEC(世界耐久選手権)のレースに、リシャール・ミル・レーシングから参加しました。ただ、その間フォーミュラカーに一切乗れなかった訳ではありません。ご存知の方も多いかもしれませんが、私は幸運なことにミッド・オハイオで行なわれたインディカーのテストにA.J.フォイト・レーシングから参加することができました。私にとってインディカーのドライブは初で、素晴らしい経験になりました。

 インディカーとスーパーフォーミュラのマシンは一見すると似ていますが、実際に乗ってみてその違いに驚きました。第一に、インディカーはスーパーフォーミュラのマシンよりも100kgほど重く、パワーはあってもダウンフォースは少ないです。また、インディカーで使われるファイアストンタイヤとスーパーフォーミュラで使われるヨコハマタイヤでは挙動も違います。

 また、インディカーにはパワーステアリングがなく、スーパーフォーミュラとは違った意味で体力的にキツいです。加えてインディカーはエアロスクリーンがあるので、コックピットは本当に暑いんです!

Tatiana Calderón, A.J. Foyt Enterprises

Tatiana Calderón, A.J. Foyt Enterprises

Photo by: Yesid Pamplona.

 スーパーフォーミュラで一番印象的なのはダウンフォースとコーナリングスピードですが、インディカーでは高いブレーキ性能と純粋なパワーが印象に残りました。インディカーは700馬力もあるので、それもそのはずです! ミッド・オハイオのようなコースではスーパーフォーミュラの方が速いと思いますが、最高速はインディカーの方が上だと思います。私は予選シミュレーションもしていませんし、柔らかいタイヤを履いた訳でもないので、なんとも言えませんけどね。

 今のところ、インディカーでのテスト機会はこの1回だけとなっているので、私はスーパーフォーミュラとWECのシーズンを終えることに集中します。もうすぐシーズン最大のイベント、ル・マン24時間レースが迫っていますが、私はリシャール・ミル・レーシングの一員として、ソフィア・フローシュ、ベイツケ・ヴィッセールと共に昨年以上の結果を目指します。激しい争いにはなると思いますが、昨年コロナの影響で中止となったテストデーが今回はありますし、たくさん走ってマシンを仕上げられるはずです。

#1 Richard Mille Racing Team Oreca 07 - Gibson: Tatiana Calderon, Sophia Floersch, Beitske Visser

#1 Richard Mille Racing Team Oreca 07 - Gibson: Tatiana Calderon, Sophia Floersch, Beitske Visser

Photo by: JEP / Motorsport Images

 昨年の目標はとにかく完走することでしたが、結果はクラス9位。競争の激しいLMP2クラスにおいて、多くの人の期待を上回ることができたと思います。今年もトップ10に入ることができれば素晴らしいですし、それを目指して頑張ります。

 昨年は、3人共ルーキーで、十分な準備ができていない状況でしたが、それでも戦えるということを証明しました。初走行をした日に予選があったりとバタバタのレースウィークで、とにかくトラブルに巻き込まれないように、ミスをせず完走しなければいけないというプレッシャーもありました。今ではそのプレッシャーも少し減りましたが、ステップアップしたいという気持ちは変わらないので、どこまでやれるか楽しみにしています。

 言うまでもなく、私はル・マンの後に控えるもてぎ戦でスーパーフォーミュラに復帰したいと思っています。もてぎは昨年私がスーパーフォーミュラにデビューした特別な場所です。あれから私もチームも大きく成長したので、早くコックピットに戻って自分の力を発揮したいです。ファンの皆さんにお会いして、皆さんの応援の力を感じたい!

 

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