登録

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

Motorsport prime

Discover premium content
登録

エディション

日本

ThreeBond DragoCORSE、タチアナ・カルデロンのレース日記|第4回:ル・マンは悔しいリタイア。気持ちを切り替えいざ日本へ

2020年から日本のスーパーフォーミュラにThreeBond DragoCORSEから参戦しているタチアナ・カルデロンが綴るレース日記。第4回は、2度目の挑戦となったル・マン24時間レースについて綴ってくれた。

Tatiana Calderon, #1 Richard Mille Racing Team Oreca 07 - Gibson LMP2

写真:: Rainier Ehrhardt

 皆さんこんにちは! タチアナです。4月のスーパーフォーミュラのレース以降、長い間日本にはご無沙汰しています。ご存知かと思いますが、私は幸運なことにリシャール・ミル・レーシングから2度目となるル・マン24時間レース挑戦を果たすことができました。チームメイトのソフィア・フローシュがクラッシュに巻き込まれたことにより、残念ながら私たちのレースは早々に終了となりましたが、とても素晴らしい経験となりました。

 レースの予選というのは常にチャレンジングなものですが、61台のマシンが一斉にコースへと繰り出し、60分の間にタイムを出さないといけない現行のル・マンの予選は特に厳しいものです。常にトラフィックの問題が発生しますし、イエローフラッグやスローゾーンも頻繁に出されます。残念ながら私たちはそれらに巻き込まれてしまったチームのひとつです。そのためにLMP2クラス22番手からのスタートになってしまいました。スタートドライバーは私が務めましたが、スタート時は、このコースで経験したことのなかったウエットコンディションだったのです!

#1 Richard Mille Racing Team Oreca 07 - Gibson LMP2, Tatiana Calderon, Sophia Floersch, Beitske Visser

#1 Richard Mille Racing Team Oreca 07 - Gibson LMP2, Tatiana Calderon, Sophia Floersch, Beitske Visser

Photo by: JEP / Motorsport Images

 私はスタートから3スティント連続で走りました。2時間余りの走行はとても楽しめました。ミスもなく、ペースも良く、ポジションもかなり上げることができました。多くのチームが一番優秀なドライバーをスタートに起用するので、周りは皆手強く、それだけに満足感もひとしおでした。全てが順調でしたし、私のスティントが終わる頃にはトップ10に近付いていて、私たちは昨年の9位を上回ることを目標としていました。

 レースが6時間を経過した頃にポルシェカーブで起きた事故は、ソフィアにはどうすることもできない事故でしたが、チームの全員が心を痛めました。リシャール・ミルが昨年からWECプログラムを始めて、私たちがレースを完走できなかったのは初めてでした。昨年のル・マンは幸運にもスムーズに事が運びましたが、今年はそうはいきませんでした。

#1 Richard Mille Racing Team Oreca 07 - Gibson LMP2, Tatiana Calderon, Sophia Floersch, Beitske Visser

#1 Richard Mille Racing Team Oreca 07 - Gibson LMP2, Tatiana Calderon, Sophia Floersch, Beitske Visser

Photo by: JEP / Motorsport Images

 事故が起こったときはちょうどアマチュアのブロンズドライバーが多く走っていた時間帯だったので、私たちはさらに優位な状況でした。このままのペースで走れば7位あたりでフィニッシュできるかもしれないと思っていましたし、夜のセッションを楽しみにしていました。でも残念ながら、7位フィニッシュも夜間セッションの楽しみも消えてしまいました。ただ、完走できなかったことは残念ですが、私たちのパフォーマンスを示せたことは励みになりました。

 リタイアとなった後、私とベイスク・フィッセール、そし幸運にも無事だったソフィアのチームメイト3人は、アルピーヌのガレージでレースを見届けました。アルピーヌは私たちリシャール・ミル・レーシングと同じくシグナテックが運営しているチームなのです。アルピーヌのハイパーカーを担当しているスタッフの中には、昨年私たちのマシンを担当していた人もいて、彼らがトヨタ2台に次ぐ総合3位でフィニッシュするのを見届けられたのは、自分達のチームの様に嬉しかったです。

 アルピーヌ・チームのガレージでの時間はとてもユニークな体験でした。普段はなかなか見られない舞台裏を見ることができました。通常、ドライバーはマシンを走らせているか、あるいは次のスティントに向けてリラックスしているかのどちらかで、メカニックと話したり、ガレージで何が行なわれているかを観察することは滅多にありませんからね。それに、夜にぐっすり眠れたのも嬉しかったです!

 私たちにとって2度目の挑戦となったル・マンは、初挑戦だった昨年とは全く異なる経験をしました。色々なことに慣れて余裕ができれば、その分ハードにプッシュできるということなるので、決して2回目の方が楽などということはありません。でも、少なくとも改善点や期待値が分かっていたことは良かったです。今回完走できなかったことで、マシンに乗っている間は1周1周楽しまなければいけないということを思い知らされました。ル・マンは世界で最も偉大なレースですから。

 次の大会まで1年待たなければなりませんが、今回完走を逃した悔しさは、順位に関係なくチェッカーを受けるだけでも素晴らしい達成感があることを実感させてくれました。そして言うまでもなく、次はもっと頑張ろうという気持ちにさせてくれます。

#1 Richard Mille Racing Team Oreca 07 - Gibson LMP2, Tatiana Calderon, Sophia Florsch, Beitske Visser

#1 Richard Mille Racing Team Oreca 07 - Gibson LMP2, Tatiana Calderon, Sophia Florsch, Beitske Visser

Photo by: Marc Fleury

 今季のWECもバーレーンでの2レースを残すのみ。次のレースまでは2ヵ月のインターバルがあるので、かなり先の話になります。でも、スーパーフォーミュラ第6戦もてぎを前に日本へと戻り、14日間の隔離期間を確保できることは良いニュースです。おそらく余裕を持って少し早めに、9月下旬頃に日本に戻ると思います。フォーミュラカーのレースに出られるのも楽しみですし、4月の鈴鹿戦以来久し振りにThreeBond Drago CORSEのみんなに会えることも楽しみです。

 過去3レースは遠く離れた場所から見ていたので、日本に戻るのが待ち遠しいです。もてぎは私が昨年スーパーフォーミュラでデビューを飾った場所でもあるので、最高のパフォーマンスを見ていただきたいと思います。そして会場では、たくさんのファンの皆さんにお会いできることを期待しています。

 

Read Also:

Be part of Motorsport community

Join the conversation
前の記事 高星明誠、スーパーフォーミュラフル参戦デビューを熱望「日産ドライバーにもシート獲得の可能性はあるはず」
次の記事 日産&ニスモ、『NISMO Festival』の開催見送りを発表。新型コロナ感染拡大で2年連続

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

Motorsport prime

Discover premium content
登録

エディション

日本