【スーパーフォーミュラ】ROOKIE Racing大嶋和也、新車両導入でトンネル脱出なるか?「ようやく“普通”に感じられるようになった」
docomo business ROOKIEの大嶋和也はスーパーフォーミュラの開幕前テストを終えて、新車両SF23の導入によってようやく“普通”のフィーリングを得られるようになったという。
写真:: Masahide Kamio
2023年のスーパーフォーミュラは、新型車両『SF23』が導入されることにより、その勢力図に動きがあるのではないかと言われている。そして鈴鹿での公式テストを終えて注目されている者のひとりが、docomo business ROOKIEの大嶋和也だ。
大嶋は2020年からスーパーフォーミュラ参戦をスタートさせたROOKIE Racingのドライバーとして4年目を迎える。当初は何度かトップ10に食い込むこともあった大嶋だったが、昨年は一度も入賞を記録することができず、最下位に終わった。
大嶋1台での参戦を続けるROOKIE Racingは、今季に向けて体制を強化。2度のスーパーフォーミュラ王者であり、開発ドライバーとしてSF23をテストしてきた石浦宏明を監督に迎え、エンジニアリング面でもデータエンジニアを補強するなど様々なテコ入れを行なってきた。
さらに今季は前述の通り、新車両『SF23』の導入初年度。先代のSF19と比べてダウンフォースが減らされるなど、その車両特性も様変わりしているが、大嶋にはこれがフィットしたのか、鈴鹿テスト2日目の午前にはトップタイムをマークし、2日目総合でも7番手につけた。
多くのドライバーが、SF23はフロントのグリップが強い反面リヤが不安定なオーバーステア傾向が強いと話しているが、大嶋はむしろリヤの安定性を感じているという。ただ、その理由についてはハッキリしていないようだ。
「やっとマシンが“普通”に感じられるようになりました」
そう語る大嶋。彼は次のように述べた。
「昨年までは何か変な感覚がありました。今は(SF23導入で)ダウンフォースが減りましたが、僕としてはダウンフォースが増えたような感じがしています」
「昨年よりもマシンがずっと安定しているように感じられます。不思議なことですが……。以前よりリヤのグリップがあるように感じますが、なぜかは分かりません」
大嶋は以前、スーパーフォーミュラで結果が出ない時期が続いたことで、スーパーフォーミュラでのレースを続けていくべきかどうか悩んだこともあったと語っていた。しかし今季に向けては期待感も高まっているようだ。
「ここ数シーズンは最下位が続いていましたが、今年はもっとモチベーションを高めていきたいですし、シーズンが楽しみです」
Photo by: Masahide Kamio
また、今季からかつてのスーパーGTでのチームメイトであり、新車両でのテスト経験も豊富な石浦が監督として加わる訳だが、大嶋はこの点についてもプラスになる部分があるはずだと語った。
「彼は具体的なセットアップの数値を知っているわけではありませんが、速く走るために重要な箇所は分かっています」
「おかげで良いアイデアがたくさん出ますし、良いテストになりました」
このように、例年にない手応えを掴んでいる大嶋。監督の石浦も既報の通り、大嶋は実力を出し切れる環境さえ整えば今もトップ争いができるはずだと信頼している。このコンビがROOKIE Racingを長いトンネルから脱出させることができるかにも注目したい。
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