SF初優勝の松下信治、F2で培ったタイヤマネジメントが勝利を手繰り寄せた?
第3戦鈴鹿でスーパーフォーミュラ初優勝を成し遂げた松下信治。彼のFIA F2での経験も、その勝利に寄与したようだ。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
先日行なわれたスーパーフォーミュラ第3戦鈴鹿で優勝した、B-Max Racing Teamの松下信治。FIA F2など海外でも活躍した松下は、スーパーフォーミュラ参戦4シーズン目でついに初の勝利を手にした形だ。
ストフェル・バンドーン、ピエール・ガスリーに次ぎ、スーパーフォーミュラとF2(GP2)の両方で勝利を収めた数少ないドライバーとなった松下。しかしレース後は、表彰台の頂点に立ったにも関わらず比較的淡々としており、会見でも「嬉しいですが、涙は出ませんでした。大口を叩いているつもりはありませんが、目標を高く持っているので、1勝くらいで涙が出ることはないと思っています。チャンピオンになったら涙を流したいですね」と語っていた。
このポーカーフェイスぶりについて改めてmotorsport.comに尋ねられた松下は次のように述べた。
「F2で何度か勝っているからですかね……」
「スーパーフォーミュラが簡単だと言うつもりはないですし、大変なレースですが、F2に勝つことはあの時の僕にとっての全てでした。(F2のドライバーは)みんなアグレッシブですし、個人的にはF2のフィーチャーレースで勝ったことの方が大きなことに感じました」
「あと、感情を出し過ぎるのは僕らしくないですし、こうしている(リラックスしている)方が良いんです。でもチャンピオンになったら……泣くつもりはないですけど、どうなるかは分からないですね!」
松下が勝利した鈴鹿戦は、ウエット路面が徐々に乾いていくという難しいコンディションのレースとなり、タイヤマネジメントが重要なレースとなった。松下はレース終盤、レコードライン外の濡れた路面を積極的に通り、タイヤのクールダウンに注力したことも功を奏してか、ペースに苦しむライバルをオーバーテイクしていった。
Nobuharu Matsushita, B-Max Racing Team
Photo by: Masahide Kamio
これについて松下は、「F2でやっていたことをやっただけ」と語る。
「タイヤの温度とデグラデーションの管理が全てでした」と松下。
「本山(哲)監督とコミュニケーションが取れていたので、冷静さを保てたことが大きかったと思います」
「タイヤの表面温度が重要でした。表面温度が上がってしまうと空気圧も上がってしまうので、ホイールを空転させないようにしました。F2でやっていたことをやっただけです」
過去2戦は無得点に終わっていた松下だが、今回の勝利でランキング3番手に浮上。チームの状況も良くなっていると語る。
「これまでは自分たちの弱点が良く分からず、グリップが足りないということだけが分かっている状況でした。でも今は多くの情報を持っていますし、足りない部分を補えると思います」
「(第4戦オートポリスは)雨だと良いですが、ドライでのパフォーマンスも見たいですね。昨年から進歩していると思いますから」
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