ST-TCRクラスでアウディが念願の初勝利「カメさん作戦が効いた」

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ST-TCRクラスでアウディが念願の初勝利「カメさん作戦が効いた」
執筆: 吉田知弘
2018/06/13 8:09

2018スーパー耐久第3戦。ST-TCRクラスで念願のアウディ勢初勝利を飾った#75 m-1 CARFACTORY RS3 LMSの塚田利郎は辛抱強くレースを進めたことが勝利につながったと語った。

 6月2日、3日に富士スピードウェイで行われたピレリ スーパー耐久シリーズ2018第3戦“富士SUPER TEC24時間レース”。今年は参戦台数も増え注目が集まるST-TCRクラスは、目まぐるしくトップが入れ替わる激しいレース展開となった。

 クラスポールポジションは参戦2戦目となる#65 L&JR Mars Audi RS3 LMS。レース序盤もトップを快走するが1回目のピットストップ時にピットレーンの速度違反がありドライブスルーペナルティを受け後退。代わりに#98 FLORAL CIVIC TCRがトップに浮上。#10 Racingline PERFOMANCE GOLF TCRが2番手に続く展開となった。

 しかし、ナイトセッションになるとTCRクラスでトラブルが続出。開始6時間を経過したところ迎えたところで98号車がダンロップコーナーでストップ。トラブルに見舞われ一気に順位を落としてしまう。開幕2連勝中で今回50kgのウエイトハンデを背負っていた#97 Modulo CIVIC TCRも突然スローダウンするトラブルに見舞われたほか、夜明けごろには左フロントタイヤが外れるなど問題が続出。トップ争いから脱落してしまう。

 98号車のストップでレースをリードすることになった10号車のゴルフGTIも開始11時間を迎えるところでST-4クラスのマシンとクラッシュを喫しリタイア。夜が明けたレース後半は65号車が再びクラストップに躍り出るが、開始17時間30分のところでアクシデントに見舞われ、優勝争いから脱落してしまった。

 ライバルたちにトラブルやアクシデントが多発する中、序盤から堅実な走りを徹底していた75号車が最終的にトップに浮上。ノートラブル、ノーペナルティで683周を走り切り、クラストップチェッカーを受けた。

 今シーズンから参戦しているAudi Team DreamDrive Noahにとって嬉しい初優勝であると同時に、昨年のST-TCRクラス設立当初から参戦し、今年は4台体制で臨んでいるアウディRS3 LMS勢にとっても念願のクラス初勝利となった。

 75号車のAドライバーを務めた塚田利郎は「まさかアウディの初優勝が僕たちのチームに転がり込んでくるとは思ってもみなかったです」と安堵の表情をみせ、今回の勝因についてこのように語った。

「うちは最初から“カメさん作戦”でいきました。周りがハイペースで逃げていく中で、我々はとにかく(自分たちの)ペースを守って、クルマを労わることに集中しました。結果的にそれが勝利につながりました」

「レース序盤のあたりで、『本当にこの作戦でよかったのか?』という声が(チーム内)でなかったといえば嘘になりますが、それでも最終的に『この作戦を信じよう』と納得して、(作戦の徹底を)やり遂げることができました」

 また、75号車は24時間にわたってトラブルやアクシデントでストップするシーンは一切なく、接触や違反行為でのペナルティもなく走りきった。チーム内では事前に、リスクは絶対にとらない走りを徹底するよう、意思統一がなされていたという。

「他のチームを見ていても、クルマのトラブルも出ていましたし、コース上でのアクシデントも起きていました。我々はクルマを労わることはもちろん、他クラスのクルマを抜く時などもみんなで事前に話し合って、リスクを取らないようにしようと決めて臨んでいました。その辺の意思統一はできていたと思います」

 このレースで一気に46ポイントを稼ぎ、ST-TCRクラス3位に浮上した75号車。次戦の第4戦オートポリスではチームにとっても塚田自身にとっても地元レースということで、気合いが入っていた。

「ホンダ勢は有名なドライバー揃いで(彼らを逆転するのは)なかなか簡単ではないですけど、次回のオートポリスはチームにとっても私自身にとっても地元なので頑張りたいですし、非常に楽しみです」

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この記事について

シリーズ スーパー耐久
イベント 第3戦富士SUPER TEC 24時間レース
サブイベント 決勝(日曜日)
ロケーション 富士スピードウェイ
執筆者 吉田知弘
記事タイプ 速報ニュース