【スーパーGT】前評判高いLC500。開発コンセプトは「リサーチ重視」

テストでの好調さが伝えられているレクサスの2017年用GT500クラスマシン”LC500”。その開発コンセプトについてTRD永井氏に話を訊いた。

 トヨタ/レクサス陣営が自信を深めている。

 4月8日と9日に岡山国際サーキットで行われる『OKAYAMA GT300km RACE』で開幕を迎える今季のスーパーGT。レギュレーションが大きく変更され、ダウンフォース25%減を目指して作られたマシンのテストが現在各地で繰り返されているが、下馬評ではLEXUS LC500の速さが群を抜いているという。

 先日、鈴鹿サーキットで行われた『モータースポーツファン感謝デー』のトークショーに登場した昨年のスーパーGT王者である平手晃平(LEXUS TEAM SARD)は、ニューマシンLC500を「すごいウエポンですよ!」と評した。

 これについて平手にもう少し詳しく訊くと、彼は次のように説明してくれた。

「RC Fで悪かった部分が全て改善されています。ダウンフォースが減ったということで、ネガティブな影響は出ていません。その分、クルマとタイヤが頑張ってくれているのだと思います。一発も、ロングランも両方速いので、予選も決勝も自信を持って臨めます。実際にシーズンが始まってみないと本当のところはわかりませんが、連覇の手応えは十分に感じています」

 開幕直前のこの時期としては、驚くべきほどの自信である。

 このLC500は、どんなコンセプトを持って作られたマシンなのか。トヨタテクノクラフト TRD開発部の永井洋治部長に訊くと、次のように解説してくれた。

「これまでとは、開発のやり方を変えました。どう変えたかというと、開発部のスタッフ全員に『売れるクルマ、つまりチームが欲しがるクルマを作って欲しい』ということを言ったんです」

 そう永井部長は説明する。

「これまでは、まずエンジン開発部門や車体開発部門が、『こうあるべきだよね』と考えるところから、開発がスタートしていました。それで何を重点的にやるかということをみんなで議論して決めていく……そういうやり方でした」

「しかし今回のLC500は、お客様、つまりチームが求めることをリサーチすることから始まったんです」

 これまでもそういったリサーチ的な作業は、ゼロではなかったという。しかしLC500の開発に向けては、この点により重きを置いたというのだ。永井部長は続けてこう語った。

「走らせるのはチームじゃないですか。チームが欲しがるクルマというのはつまり、勝てるクルマなんですね。その勝てるクルマというのは何なのか、チームにリサーチしました。速さだけじゃなく、整備性だったり、あらゆるところを見直して、どこが問題なのかをエンジニアやドライバー、メカニックの皆さんに散々聞きました。その結果、そういう部分がものすごく良くなりました」

 この成果は、前出の平手の「RC Fで悪かった部分が全て改善されている」という言葉によって裏付けられていると言うことができよう。

「レーシングカーを作るというよりも、”商品開発”というイメージです。開発の早い段階から、チームに入ってもらいました。市販車では、ユーザーの方に入ってもらって、開発を進めるということはなかなかできません。でも、レースの世界ではそれができる立場にありますから、それをうまく活かすことができました」

 LC500の出来について、現時点では概ね満足していると語る永井部長。しかし、本当に喜ぶことができるのは、勝ってからだと気を引き締める。

「ドライバーやチームの皆さんには、今のところ喜んでいただけている。そういう評価をいただけたのは、たまたまそうなったわけではなく、そうなることを狙ってみんなで頑張ったからだと思います。そういう達成感があり、嬉しいです。でも、レースですからそこで立ち止まってはいけません。慢心することなく、次の弾をどんどん入れていかなければならない。本当に喜べるのは、勝ってからですね」

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シリーズ スーパーGT
記事タイプ 速報ニュース