【スーパーGT】独占インタビュー:レクサスLC500「ダウンフォースが減った分、エンジンで補う」

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【スーパーGT】独占インタビュー:レクサスLC500「ダウンフォースが減った分、エンジンで補う」
執筆: 赤井邦彦
2016/11/14 0:19

レクサスの2017年型GT500マシン”LC500”について、モータースポーツマーケティング部主査・高橋敬三氏に訊いた。

superGT, 来季マシン
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new superGT(2017)
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 ツインリンクもてぎで行われたスーパーGT最終戦で公開された、トヨタ、ホンダ、日産の2017年モデルのGT500マシン。各社はまさに開発の真っ最中だ。

 トヨタのモータースポーツマーケティング部主査・高橋敬三氏に、トヨタが来季のスーパーGTに送り込むレクサスLC500に関して、そのコンセプト、開発状況などの話を聞いた。

ーー2017年のLC500、開発状況はいかがですか? 

「テストは4回行い、3500kmぐらい走りました。基本的に一番大きな変更はレギュレーションでダウンフォースが25%減るところなので、そのデータ取りを異なる4個所のサーキットで行いました。鈴鹿サーキット、岡山国際サーキット、オートポリス、富士スピードウェイです。菅生は走っていませんが。いろんなサーキットでダウンフォースが減ったデータをしっかり取ったというのが今の段階ですね」

「その結果としては、やはりコーナリングスピードは落ちていますね。メカニカルグリップと空力のバランスでどうなるかというのはありますが、確実にコーナリングスピードは減っています。その分ドラッグが減っていますから、ストレートは伸びているということですね。サーキットの特性によってタイムの落ち方が違っているので、今の段階ではタイムはあまり重要ではなく、どういうクルマになるからどこを攻めればタイムを短縮できるかというのをサーキット毎に解析をしています。そのデータのその最大公約数を取って次の開発ステップに繋げるというのが今の段階ですね」

「来年の3月までの間に、今得られたデータで攻めどころがどこかというのを見極めて、それを出来るだけ早く準備し、来年のテストの段階で仕上げていくというステップになると思います。来年のテストは本格的には2月からですね。1月にもありますが」

ーータイヤも大切です。

「タイヤもダウンフォースが減っている分、荷重が変わってくるので、タイヤ開発の方もそれに併せてやっていかなきゃいけない。ブリヂストンは良くやってくれています。ブリヂストンは5台にタイヤを供給してくれていますが、台数が多いというのはメリット、デメリットがあります。デメリットは小回りがきかないですね。ブリヂストンが言うように数を作らなきゃいけない。良いものがあってもすぐに投入できないというデメリットがある一方で、メリットというのはデータ量が豊富です。ですから外れは出にくいですね。ただ、大当たりが出たときにそれをすぐに投入出来るかという心配はあります」

ーーRC Fと比べてLC500 のアドバンテージは?

「LC500のアドバンテージは、RC Fに比べてキャビンが小さくて空力的に優れているように見えますが、実際は差がありません。ですから、クルマを変えたことによる性能アップはそれほどありません。今まで3年間RC Fでやって来て良い点悪い点があったところをこの機会に直したというところですね。したがって、ダウンフォースが減った分、今度はメカニカルグリップを上げるために、そのサスペンションまわりをしっかりしないといけない」

「型式はRC Fと同じです。大幅には変えられない。それとタイヤですね。タイヤにあわせたサスペンション、ダウンフォースが減った分をどうタイヤで稼ぐか、ダウンフォースそのものも減った分をどれだけ回復出来るかということですね。ダウンフォース減少25%は大きいですから、なかなか取り戻せないでしょう。タイムはコーナーより直線で稼ぐことになりますが、そのバランスが重要ですね」

ーーエンジンはどうでしょう?

「エンジンは来年から1シーズンに使えるのは2基になります。2基目のエンジンはある程度変更は出来ますが、信頼性も今以上に上げていかなきゃいけないですね。エンジンの性能数値はあまり変わらないと思います。パワーを上げて信頼性を増す。ダウンフォースが減ってコーナーが走りにくくなった分をエンジンでなるべく走りやすくしてあげる。つまり手を入れるのは、ドライバビリティとかチューニングの部分です」

ーー飛躍的な性能向上はないということですね。

「2017年車両は基本的に今の車両のマイナーチェンジです。エンジンやギヤボックスが全部変わるということはありませんし、モノコックも同じです。信頼性という部分では大きなトラブルは出ていないですので、その分しっかりと空力データを取ってということですね。開発は順調に来ています。もちろん風洞実験もやっています」

ーー最後にチーム体制をお聞きしたい。

「チーム体制は基本的には変えません。ドライバー交替はあると思いますが、まだ言えません。台数は6台のママです。タイヤも変わらないと思います。今年はタイトルを獲得できて良かったですが、来年も気を引き締めて車両の開発に取り組みたいと思います」

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シリーズ スーパーGT
イベント ツインリンクもてぎ
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執筆者 赤井邦彦
記事タイプ インタビュー