【スーパーGT】GT300初参戦の平沼、"スキマ時間"で鍛錬に取り組む

マークX MCを擁して今季からスーパーGTのGT300クラスに参戦する埼玉トヨペットGreenBrave。そのドライバーである平沼と番場に訊いた。

 2月22日、埼玉トヨペットGreenBraveの参戦体制発表会が行われた。

 2017年、埼玉トヨペットがモータースポーツ室を設立してから5年目を迎える。この節目の年に、チームは基幹車種であるマークXをベースとした”マークX MC”を開発し、夢にみたスーパーGT GT300クラスへの参戦を開始する

 同社は先月の東京オートサロン2017でGT300への参戦を発表。マシンを公開すると共に、ドライバーを務める平沼貴之と番場琢を紹介している。また、今回の発表会の一足先に、マークX MCを富士スピードウェイに持ち込み、動作確認のためのシェイクダウンを終えた。

 このシェイクダウンでは、番場琢が乗り込んでセットアップを開始。30分間に計4本のセッションを設けた。しかし、そのうちの1本はトラブルに見舞われ、実質走行できたのは3本。少ない時間ながらも、シェイクダウンの結果に満足しているという。

「まずは(今回のシェイクダウンで)どこかにトラブルはないか見定めました。とにかく何もいじらないで一個一個漏れがないか、不備はないかを確認するという作業をしました」

 番場はシェイクダウンの内容についてそう振り返った。

「まずは安全なクルマ作りです。初めてのシェイクダウンで課題も見えたし、来週のテストまでに直すべきものが判明したので、僕としては良いテストになったと思います」

「特に平沼選手はGT300に乗るのが初めてなので、”できる限り乗りやすい環境を作らないと”という気持ちでチームのみんなと作業しました」

 そう語る番場は人一倍、今回のマシン開発に責任やプレッシャーを感じているようだった。

「平沼さんは本業がこっち(埼玉トヨペット代表取締役専務)なので、僕しかいけないテストもあるんですよ。そこで僕がクルマを早めに作ることができれば、平沼さんに『このクルマで練習してね』って言えるじゃないですか」

平沼、GT300デビュー

 平沼は、シェイクダウンで初めてGT300マシンを走らせた。1本のみの走行となったが、初めてのGT300マシンの感触はまずまずといったようだった。

「コーナーが速いクルマだなというのが第一印象でした。思ったよりはマシンのキビキビ感はなかったけれど、今まで乗ってきたスーパー耐久などのクルマよりもよりレーシングカーっぽいな」と平沼。

「まだ車両確認の段階です。今後セットアップしたり他のクルマと一緒に走ったりすれば、色々と課題ができると思うんですけど、とりあえず昨日(21日)は無事に動いた。あと、僕自身が(GT300の)速さに対応できそうだと感じたのが大きいです」

 それに同調するように、番場は「課題になると想定していた中高速コーナーでさほどふたりに差がないし、ブレーキングのポイントもあまり変わらなかった」と平沼のドライビングに太鼓判を押した。

"努力の天才"

 本業がプロレーサーというわけではなく、埼玉トヨペットの専務として多忙な毎日を過ごす平沼には、モータースポーツ活動に割ける時間が少ないという大きな課題ある。加えて初めてのGT300参戦にもかかわらず、まだマシンはシェイクダウンを終えたばかり。4月の開幕戦まで残された時間は多くない。

 しかし平沼と番場の表情からは、ネガティブな感情は見えなかった。

「今の状況は去年も一昨年も一緒です。これまでもレース前の木曜日にサーキットに行って、1年ぶりに走りますっていうことも多かったんですよ」と平沼は打ち明けた。

「昨日も初めて左足ブレーキをしました。これまでのクルマと仕様が違うので、GT300のクルマに合うドライビングスタイルを身につけていかなければならない。正直不安だらけです。とにかく今は人一倍多く”練習”しなくてはいけないなと」

「一番は、車載カメラをとにかくずっと見ていることですね。トレーニング中も、移動している時も見てます。仮想でもあれしか体験できないので」

 多忙な中、スキマの時間を見つけては鍛錬に取り組んでいるという平沼に対し、番場はその熱心さを強調した。

「その熱心さは日本にいるドライバーで1番だと思います」

「左ブレーキも、この日のために1年前から公道で練習しているんですよ。トレーニングだって週5~6日もこなしていますし、その内容もかなりキツいです」

 番場は「もしかしたら僕よりも……」と唸り、場の笑いを誘った後、番場は平沼を”努力の天才”だと称した。

「これまでも、短い時間の中で結果を残せたのは、その努力の賜物です。平沼選手には期待できますよ!」

 埼玉トヨペット体制発表会の会場では、出席者に対し埼玉トヨペットGreenBrave マークX MCがプリントされたカステラが贈られた。そこからもスーパーGT GT300クラス初参戦への強い思い入れが感じられる。

 2017年シーズンのスーパーGT開幕戦は、4月8-9日に開催される。舞台は、岡山国際サーキットだ。

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シリーズ スーパーGT
記事タイプ 速報ニュース