【スーパーGT】INGING卜部社長「W優勝はミスが1番小さかったから」

第2戦富士、GT500クラスで優勝した38号車、GT300クラスで優勝した51号車のどちらにも関わるINGINGの卜部治久社長がレースについて語った。

 スーパーGT第2戦富士、GT500クラスは#38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明)がポール・トゥ・ウィンを達成、GT300クラスは#51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井翔)が逆転で優勝を飾った。

 この2チームは知る人ぞ知る、”兄弟”チームである。#51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3は、大阪トヨペットグループとINGINGのジョイントという形で結成されたLMcorsaが走らせており、#38 ZENT CERUMO LC500にはCERUMO/INGINGとしてINGINGモータースポーツが関わっているのだ。

 レース後、INGINGモータースポーツの卜部治久社長に話を聞くことができた。

 GT300については、今年から新体制で臨んでいるチームが、きちんと機能したその”ご褒美”として結果がついてきたと、卜部社長は述べた。

「結果から見ると、戦略がすごく当たりましたね。レースは普通、組み立て通りにはいきません。出来たてのチームに等しいんですけど、柔軟性というか、状況に応じて最大限になるようなことをみんながちゃんとできて、力が発揮できたと思います」と、卜部社長はチームを評した。

「(第2スティントを担当した)坪井君なんかも、GT2戦目という中で落ち着いてミスなく、ピットに入る前にちゃんとタイヤを使い切って、タイムを上げて帰って来た。普通そんなに簡単にはできません。そういう精神状態にできて、チームの輪が作り込めているというのは、影山正彦監督を始めとしたチームみんなの気持ちが前を向いているからです」

「作戦を機能させるとか、ミスをしないということが、レースは一番難しい。言葉で言うのは簡単です。結果もご褒美的につきましたけど、2レース目できちんとそれをやってのけたということは、合格なんじゃないんでしょうかね」

 #51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3は坪井の第2スティントでタイムを稼ぎ、ピットイン。ピットアウトした時には、ビヨン・ビルドハイムが駆る#11 GAINER TANAX AMG GT3を逆転していた。どのタイミングで優勝を考え始めたかと卜部社長に聞くと、中山をコースに送り出せた時だったという。

「最初のピットストップではちょっとミスがあって、新人の坪井くんにとってはすごい大変だったと思います。でも、そのちょっとしたミスがあったから、次のストップに”活きた”んだと思います。そういう、ちょっとしたミスが良い方向に振れる事がレースではよくあります」と、卜部社長はレースを振り返った。

「坪井くんが頑張ってくれて、ライバルにはいろんなトラブルがあって、トップでピットに戻ってくることになりました。トップでピット作業をするのって、みんなが思うほど簡単な状況ではありません。だけどそれをうまく送り出せて、前に出た時には、神様がこっちに微笑んだかなと思います」

「こちらは(中山)雄一だし、向こう(ビルドハイム)は10周以上走ったタイヤだったので、もう少し楽に離せるのかなと思っていました。差が詰まってドキドキしましたけど、僕らが彼を選んだことに、彼がちゃんと応えてくれました」

 ペース自体には自信を持っていたという卜部社長だが、接戦のGT300クラスでは”ギャンブル”をしないと勝てないと感じていたという。

「フルサービス(4輪交換)をやる中では、一番上に来るだろうなと思っていました。GT300には”そうじゃないこと”をやる人たちがいるので、その時点で負けると思っていました。ライバルたちのタイヤがきつくて、みんながフルサービスをやったのでいい勝負になりました」と卜部社長は語った。

38号車も決して”横綱相撲”ではなかった

 一方で、GT500クラスは#38 ZENT CERUMO LC500がポール・トゥ・ウィン。終盤はペースをコントロールする余裕もあるほどだった。しかし、決して順調な勝利ではなかったと卜部社長はいう。

「予選でポールポジションを獲得した立川のアタックも、完璧ではありませんでした。みんな多少ミスしている中で、ロニー(クインタレッリ/#23 MOTUL AUTECH GT-R)のセクター3は異常に速かったですね」

「(決勝では)ジェームス(ロシター/#36 au TOM’S LC500)が来ると我々は読んでいたし、来るとしたらジェームスだろうと思っていました。そして、やっぱり良い勝負になりました」

「岡山では燃料に関してちょっとしたトラブルがあって、その分ピットでの燃料補給に時間がかかってしまったために、ポジションを落としてしまいました。タイヤ交換については一番早かったので、自信を持って完璧なピットで今回送り出せました」

 決勝前から今回、中嶋一貴の代役として#36 au TOM’S LC500のドライブをする伊藤大輔と、石浦がドライブを担当する第2スティントでの勝負になると予想していたZENT CERUMO陣営。結果として、両者はそこで明暗が分かれることになった。#36 au TOM’S LC500はピットで遅れ3番手に落ちてしまい、#1 DENSO KOBELCO SARD LC500(平手晃平)と接触したことでペナルティを科せられ、優勝争いから脱落してしまったのだ。

「勝負は、石浦と大輔の勝負だと思っていましたから、そういう意味ではそこで大きな差になった。そこで離れたからこそ、あとは横綱相撲でした」

「大きなミスをしない、または小さなミスをしても何かでカバーをするのがレースでは大事。みんなミスをしているんですけど、僕たちが一番小さなミスだったということで、神様の思し召しというか、両方とも勝つことができました」と卜部社長は締めくくった。

【関連ニュース】

【スーパーGT】優勝の38号車、立川祐路「次戦のオートポリスも得意」

【スーパーGT】GT300優勝の51号車、坪井「今日のレースは合格点」

【スーパーGT】富士決勝GT500:38号車完勝。レクサス富士4年ぶり勝利

【スーパーGT】富士決勝GT300:51号車戦略バッチリ、大逆転優勝!

【スーパーGT】立川祐路「まだ500kmのうちの数mリードしただけ」

コメント
コメントを書く
この記事について
シリーズ スーパーGT
イベント名 Round2 Fuji
サーキット 富士スピードウェイ
記事タイプ 速報ニュース