チョン監督に訊くNSX GT3「セッティング幅が広い分、悩み所も多い」

Modulo DRAGO CORSEのチョン・ヨンフン監督はNSX GT3の特徴について「セッティング幅は広いが悩みどころも多い」と語った。

 2月15日にマシンの実車カラーリングを公開したModulo DRAGO CORSE。エンジニア兼チーム監督を務めるチョン・ヨンフン監督は、今季国内デビューで注目を集めるホンダNSX GT3の特徴について「セッティング幅は広いが悩みどころも多い」と語った。

 先月末に富士スピードウェイでシェイクダウンテストを行った#34 Modulo KENWOOD NSX GT3。当日は路面が凍結し走行スケジュールも短縮された他、マシンのセッティングを何も行っていない状態で基本的なシステムチェックのみの走行だったが、大きなトラブルもなく順調に走行。速くも実際のレースラップに近づくほどのタイムを刻んでいた。

 チーム監督兼エンジニアを務めるチョン・ヨンフン氏は2012年~2014年までGT300クラスに参戦していたホンダCR-Z GTをはじめ様々なマシンに携わってきた経験を持っている。まだシェイクダウン段階ではあるが、NSX GT3の特徴をこのように語った。

「NSX GT3は(他のGT3マシンと比べて)すごくセッティング幅が広くとれるというのが印象的です。前回のシェイクダウンでは全くセッティングしていない状態だったので、もっと煮詰めた状態で(来週の)岡山テストと(3月上旬の)鈴鹿テストに臨みたいですね」

 現在は国内外で様々なメーカーがGT3マシンを販売されているが、その中でもNSX GT3は特にスタビライザーやダンパーの選択肢が多く、他のGT3車両と比べてもセッティングの選択肢が多いのが特徴とのこと。ただ、それが逆に“悩みどころ”でもあるという。

「選択肢が多いというのは、セッティング幅が広いという解釈もできますが、逆にその中で(実際にレースで)使う範囲というのは限られるので、これから自分たちがどうやってセットアップしていくというのが悩みどころではあります」

「このクルマとヨコハマタイヤとのマッチングがまだ分かっていないですし、それも開幕までに(課題を)潰していかないといけないですね」

「たくさん走れる環境ではありますけど、このクルマのデータがほとんどない状況なので、実はあまり時間がありません」

 スーパーGTやJGTCのGT500クラスで活躍してきたNSX-GTといえば、高速コーナーが速いという印象が強かったが、チョン監督によるとこのNSX GT3も、高速コーナーで安定感を発揮する特徴があるとのこと。逆に低速コーナーなどでの回頭性を高めるために、全体のバランスをどうしていくかが、開幕までの課題でもあるという。

「(高速コーナーは)やっぱり速いですね。実際にこのクルマで鈴鹿とかは走っていなくて何ともいえないですけど、前回の富士(シェイクダウンテスト)で感じたのは、高速コーナーではマシン後部が重いので、速く走らせることができると思います」

「ただ、逆に(低速コーナーなど)細かいセクションにいくと、マシン後部が重すぎて、アクセルを踏んだ時のフロントの反応が遅くなる可能性が高いです。全体のバランスをどうしてのかが、これからの課題になると思います」

「(NSX GT3が得意と思われる)鈴鹿を基準にクルマを作っていければ、他のサーキットでも対応できるのではないかなと思っています。ただ、まだ鈴鹿でテストをしていないので、今のクルマも基準値がないので、そこも含めてこれから詰めていかないといけないですね」

 チームは、来週に岡山国際サーキットで行われるメーカーテストを始め、公式テスト以外にも何度か走行を予定しているとのこと。開幕に向けマシンのセッティングやタイヤテストが進められていく。

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この記事について
シリーズ スーパーGT
イベント名 Modulo DRAGO CORSEマシン発表
記事タイプ 速報ニュース