松下信治が日産移籍の方向で調整か? 2021年SGT(GT500)ストーブリーグ情報
2020年はFIA-F2で活躍し、シーズン後半は日本のレースにもスポット参戦した松下信治。2021年は本格的にスーパーGTのGT500クラスのシートを獲得するべく、動き始めているようだ。
写真:: Masahide Kamio
2020シーズンが終了したばかりの国内モータースポーツだが、早くも2021年に向けた動きが始まっており、その中でも松下信治が日産に移籍してスーパーGTのGT500クラスに参戦しようとしている動きがあることが分かった。
通常なら12月の上旬には翌シーズンに向けた参戦体制の詳細が分かってくるのだが、2020年は新型コロナウイルスの影響により、スーパーGTは11月末に最終戦を迎え、スーパーフォーミュラも12月20日にシーズンを終えたばかりということで、ストーブリーグの動きも例年より遅れている傾向がある。
しかし、スーパーGTのGT500クラスに関しては1月に体制発表を控えているところもあるため、すでに水面下では急ピッチで2021年の体制作りが進んでいる様子。特にスーパーGTのGT500クラスに関しては、だいたいの体制が固まりつつあるようだ。
【日産:松下信治が加入の方向で調整か】
その中でも動きがあるのは、2020年は苦戦を強いられた日産勢。3メーカーの中でもドライバー変更の動きが一番激しいのではないかと見られている。最近では他メーカーで活躍していたドライバーが陣営に加入するケースが見られているが、2021年に向けては松下信治が日産に移籍する方向で調整が進められていることが分かった。
松下は2020シーズンの前半はMPモータースポーツからFIA F2選手権に参戦していたが、シーズン途中でシートを失うことになり帰国。スーパーフォーミュラの第4戦からBuzz Racing with B-Maxから後半戦を戦い、最終戦で3位表彰台を獲得した。さらにスーパーGTでは、負傷した高木真一の代役として鈴木亜久里監督率いるARTAの55号車からGT300クラスにスポット参戦を果たした。
これまでの流れを見ると松下はホンダ陣営からGT500クラスに参戦するのではないかと見られていたが、ちょうど1年前にホンダからGT500クラス参戦を進めていたところで、松下が急きょF2に戻ることを決断し、予定していたテストをキャンセルしたこともあったようで、それが大きく影響している様子。そのためホンダからのGT500参戦は難しく、他のメーカーからの参戦の可能性を模索し、現在は日産陣営に落ち着き始めているようだ。
気になる加入チームだが、スーパーフォーミュラでのB-Maxつながりから3号車NDDP Racing with B-Maxの可能性も考えられたが、今のところはTEAM IMPULに加入し、平峰一貴と組むという噂が広まっている。
さらに動きがあるのがKONDO RACINGだ。2020年に参戦した高星明誠、ヤン・マーデンボローに加えて、3年間TEAM IMPULに所属した佐々木大樹、そしてGT300クラス王者に輝いた藤波清斗の名前も挙がってる。その中でもマーデンボローが離脱する可能性が高いようだが、ここについては誰が最終的にコンビを組むことになるのか、見通しは立っていない模様だ。
なお、鈴鹿ラウンドで2勝を挙げた松田次生とロニー・クインタレッリ組の23号車ニスモは翌シーズンも体制を継続する模様で、3号車NDDP Racing with B-Maxも松下の加入がないとなれば、平手晃平と千代勝正のコンビで継続するものと思われる。
【ホンダ:主要メンバーは2020年と継続か】
最終戦での大逆転劇でチャンピオンを獲得したホンダ勢は、シーズン4勝に加えて5度のポールポジションを獲得するシーズンになったこともあり、あまり動きがない模様だが、大湯都史樹がGT500にステップアップするのではないかという噂がある。もし加入するとなれば、16号車TEAM MUGENなのではないかと見られており、それが事実だとすれば武藤英紀、笹原右京とシートを争うことになりそうだ。
この他に関しては2020年と大きな変更はなく、チャンピオンを獲得した1号車チームクニミツは山本尚貴/牧野任祐、8号車ARTAは野尻智紀/福住仁嶺、17号車リアルレーシングも塚越広大/ベルトラン・バケットでコンビ継続の様子。また64号車ナカジマレーシングも伊沢拓也/大津弘樹で変わりはなさそうだ。
【トヨタ:気になるキャシディの後継者は?】
トヨタ勢については、2020年からいくつかの動きが見られそうだ。まず気になるのはフォーミュラE参戦にともない一旦日本のレースを離れることになったニック・キャシディの後継者が誰になるのかということだ。
TOM’Sに関しては様々なドライバー候補の名前が上がっており何とも言えない状態なのだが、まずはサッシャ・フェネストラズと平川亮が残留するのは確実と見られている。関口雄飛も残留の方向で話が進められているようだが、確定的な情報が入ってきていないというのが現状だ。さらに新加入候補として宮田莉朋と坪井翔の名前も噂レベルではあるが挙がっている。ここは年明けにならないとさらに詳しい情報は入ってこなさそうだ。
また2台体制となっているセルモだが、14号車で大嶋和也と山下健太の2019チャンピオンコンビが復活するという噂がある。ただ、山下はWECのプログラムにも関わっているため、2021年にスーパーGTにフル参戦できるかどうかについては疑問符が残るところ。現在も調整が続いているものと思われる。38号車については立川祐路と石浦宏明で継続のようだが、一時は変更があるのではないかという噂も流れたため、今後注視が必要なところかもしれない。
39号車サードはヘイキ・コバライネン/中山雄一のコンビで変更はなさそう。19号車バンドウは国本雄資の残留は間違いなさそうだが、前述の通り宮田がTOM’Sに移籍することになればドライバー変更となるのだが、現状では確定的な情報は全くない。
トヨタに関しては、全く動かないか大シャッフルになるかのどちらかとなりそうだ。
いずれにしても、まだ噂の域を脱していないものばかりで、最終的には各陣営の体制発表で詳細を確認するしかなさそうだ。
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments