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【スーパーGT】真夏のもてぎ決戦で見えた“非ブリヂストン勢”の躍進。次戦鈴鹿もタイヤメーカー4社による大接戦に?

厳しい暑さの中で行なわれたスーパーGT第4戦もてぎのGT500クラス決勝では、ブリヂストン、ヨコハマ、ダンロップ、ミシュランの各タイヤメーカーが安定したレースペースを見せた。この傾向は次戦鈴鹿でも続きそうだ。

#19 WedsSport ADVAN GR Supra

写真:: Masahide Kamio

 7月17日〜18日にツインリンクもてぎで行なわれた2021スーパーGT第4戦。気温は30℃超え、路面温度も時には50℃を超えるような夏本番の暑さの下で行なわれた今回のレースでは、過去2戦と決定的に違うところがあった。それはGT500にタイヤを供給する4メーカー全てが安定したレースペースを刻み、上位に食い込んできたということだ。

 スーパーGTのGT500クラスでは現在、ブリヂストン(BS)、ヨコハマ、ダンロップ、ミシュランの4メーカーがタイヤを供給しているが、長らくブリヂストン優勢の状況が続いている。その傾向は今季の開幕2戦でも変わらず、第2戦ではトップ4をBS勢が独占、開幕戦岡山に至っては上位8台全てがBSユーザーであった。

 しかし、そんな中で迎えた第4戦(第3戦は8月に延期)は、予選2番手にヨコハマユーザーの19号車WedsSport ADVAN GR Supraが食い込み、ポールシッターでBSタイヤを履く1号車STANLEY NSX-GTと最後までトップ争いを展開。予選3番手を獲得したダンロップユーザーの16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTも、序盤で順位を落としたものの、粘りの走りを続けて4位に入った。

 またミシュラン勢も、練習走行でトップタイムを記録するなど好調さを見せていた3号車CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが7番手スタートから6位入賞。トップ6に4メーカーのタイヤを履くマシンが揃うのは、2017年8月に行なわれた第6戦鈴鹿以来となった。

開発の成果はかなりのもの? 前年王者を最後まで追い詰めたヨコハマ

 特にヨコハマタイヤを履く19号車は、1号車をあと少しのところまで追い詰めた。2016年のタイ戦以来5年ぶりの勝利とはならなかったが、彼らは悔しさの中にも満足感を感じているようだ。

1号車(手前)と19号車は最後まで優勝争いを展開した

1号車(手前)と19号車は最後まで優勝争いを展開した

Photo by: Masahide Kamio

 第1スティントを担当し、途中1号車をオーバーテイクしてみせた国本雄資は横浜ゴムのリリースの中で次のように語っていた。

「ヨコハマのタイヤがすごくレベルアップしているのを感じたレースでした。最終的に優勝はできなかったのですが、本当にチームとトヨタとヨコハマタイヤがともに頑張ってくれたおかげで、僕たちもすごく自信を持って予選から挑むことができたし、すごくいい開発ができていると感じます」

 ヨコハマタイヤにとって、夏の暑いコンディションは元々得意としているところだが、6月に行なったテストでさらなる手応えを掴んだ様子。横浜ゴムのMST開発部 技術開発1グループリーダーの白石貴之氏は、リリースを通してこう述べていた。

「GT500クラスに関しては6月に、ここもてぎでテストしていまして、その時、今回にかなり近い気候条件でした。その中でひとつの手がかりになるような構造とゴムが見つかったので、それをベースにして今回持ち込みました」

「それが見事にうまい感じでハマってくれました。もともとうちは高温側が比較的得意なのですが、今回はその中でも新しいトライをしていました」

 コンディション如何に関わらず、タイヤ開発の進捗自体に手応えを感じているという声も聞こえてきたヨコハマタイヤ。久々の勝利を達成する日も遠くないかもしれない。

「今までにない手応え」レースペースの改善が見られたダンロップ

 ダンロップもまた、昨年は夏そして鈴鹿で速さを見せたメーカーだ。64号車Modulo NSX-GTは8月の第3戦鈴鹿でポールポジションを獲得すると、10月の鈴鹿戦でも2番グリッドを確保。しかしいずれも決勝で順位を落とし、表彰台を逃しており、レースペースに課題があった。

 しかし今季のもてぎ戦では、16号車が3番グリッド、64号車が6番グリッドからレースを迎えると、16号車はスタート直後に5番手に落ちるも挽回して4位。64号車も他車との接触でリタイアするまでは5番手を走行していた。64号車の伊沢拓也はチームを通して、「リタイアという結果は非常に残念ですが、今までにないような良いペースで手応えを持って走れていました。昨年はできなかったようなレースができたという点では、僕たちが目標としているところができてきた、実を結んできたということなので、良いレースだったと感じています」とポジティブなコメントを残した。

ペースのドロップダウンがなく、粘りのレースを見せていたダンロップ勢

ペースのドロップダウンがなく、粘りのレースを見せていたダンロップ勢

Photo by: Masahide Kamio

 またホンダのラージ・プロジェクトリーダーである佐伯昌浩も、「今回ダンロップさんのレースペースは、去年と比べてあまり落ち込みがないということが確認できました。これは鈴鹿でも同じようなことが言えるのではないかと思います」と次戦への期待感を口にしている。16号車が16kg、64号車が2kgというサクセスウエイトで臨む鈴鹿戦は、ダンロップ勢としては何としても勝ちたいところだろう。

昨年鈴鹿で2勝の23号車MOTUL&ミシュラン。躍進の鍵となるのは予選か

 ミシュラン勢の一角であり、昨年は鈴鹿で2戦2勝している23号車MOTUL AUTECH GT-Rにとっても、次戦は“何としても勝ちたい”1戦だろう。今回23号車は予選で10番手に沈み、決勝でも9位に終わった。

 ミシュランタイヤも暑いコンディションを得意とするという定評があり、ドライバーのロニー・クインタレッリ曰くタイヤのパフォーマンス自体は予想通りだったものの、どのタイヤメーカーもペースの落ち込みがなかったことは少々意外だったという。

9位に終わった23号車

9位に終わった23号車

Photo by: Masahide Kamio

「(ミシュランタイヤのパフォーマンスは)予想通りでした。あまりタイムの落ち込みがありませんでした」

 クインタレッリはmotorsport.comに対してそう語った。

「しかし他のメーカーも改善してきています。これまでのように、暑い時期に特定のメーカーが優位ということはなくなってきています。ヨコハマとダンロップは多少ペースが落ちるかと思っていましたが、彼らのペースは安定していました」

 4つのタイヤメーカー全てが安定したレースペースを見せ、ハイレベルな戦いとなった今回のもてぎ戦。だからこそ、次戦の鈴鹿も鍵は“予選”になるかもしれない。Q1敗退が響きなかなか順位を上げられなかった23号車のクインタレッリも、そして同じくQ1敗退に終わり、ピット戦略で順位を上げるも5位止まりとなった8号車ARTA NSX-GTの福住仁嶺も、口を揃えて予選が重要であると語っていた。鈴鹿でも初日から“アツい”戦いが見られそうだ。

 

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