スーパーGT 第4戦:富士
今季未勝利のスーパーGTホンダ陣営、NSXラストイヤーでのタイトル獲得に向け次戦鈴鹿が“鬼門”?
HRC(ホンダ・レーシング)はスーパーGTの前半戦を終えて、タイトルを狙う上では第5戦鈴鹿が“鬼門”であると語った。
戎井健一郎
公開日時: 2023/08/12 1:11
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2023年のスーパーGTは、前半の4レースが終了。GT500クラスでは、日産陣営の3号車Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)とトヨタ陣営の36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)が既に優勝1回、2位1回を記録してタイトル争いで大きく抜け出している。
一方でホンダ陣営はここまで未勝利。5台全てが一度は表彰台に登るなどポテンシャルの高さは見せているが、様々な要因により3号車Niterraや36号車au TOM'Sのように安定してビッグポイントを積み重ねられていない状況だ。100号車STANLEY NSX-GTの山本尚貴/牧野任祐組がランキング3番手につけているものの、トップの3号車Niterraとは22点差となっている。
先日の第4戦富士では、ホンダ陣営のマシンも予選からトップ6に4台が食い込み、決勝でも上位争いを繰り広げたものの、ウエット路面で抜群のパフォーマンスを誇るミシュランタイヤ勢の3号車Niterraの独走を許し、勝利とはならず。しかも2番手フィニッシュの16号車ARTA MUGEN NSX-GTと3番手フィニッシュの100号車にSTANLEYにピット作業違反のペナルティが出てしまい、それぞれ3位、6位に降着となった。特に100号車にとっては、36号車au TOM'Sとの点差を縮められたはずが、ペナルティによってレース順位が逆転し(36号車が4位)むしろ差を広げられる格好となった。
#100 STANLEY NSX-GT
Photo by: Masahide Kamio
「今回のレースに向けて前半3戦を振り返り、NSX-GTのポテンシャルには確信を持てていたので、今回はしっかり上位を独占して、チャンピオンシップの中心に入ろうという目標を設定していました」
そう振り返るのは、HRC(ホンダ・レーシング)でスーパーGTの開発を率いる佐伯昌浩LPL(ラージ・プロジェクトリーダー)だ。
「その狙い通り、予選では全車Q2に残れました。決勝に関しては、ポイントランキングトップにいる3号車と、それに続く36号車の前でレースをフィニッシュすることを目標としていました。しかしレースが荒れたこともあり、36号車の前では終われましたが、3号車には届きませんでした」
「後半戦に向けもう一回立て直して、しっかりポイントを稼ぎ、最終戦ではチャンピオン争いの中心に入れるようにがんばっていきたいと思います」
HRCとしても以前から、今季は前半戦でしっかりとポイントを稼ぐレースをして、SUGO、オートポリス、もてぎなど相性の良いサーキットが続く後半戦で勝負をかけたいと話していた。後半戦は第7戦オートポリスからサクセスウエイトが緩和されるまでは、3号車も36号車も重いハンデウエイトに加えて燃料流量リストリクターによって燃料流量が著しく絞られた状態になるため、一筋縄ではいかないはず。その間にホンダ陣営が優勝や表彰台で大量得点を続ければ、タイトル争いを振り出しに戻すことは十分可能だ。
ただ佐伯LPLは、第5戦が行なわれる鈴鹿サーキットは、陣営にとって“鬼門”になっていると話す。NSX-GTがダウンフォースを活かしたコーナリングマシンのため、富士スピードウェイとの相性が良くないという印象を持たれがちなホンダ陣営だが、実は直近5シーズンで4勝と、もてぎに次いで勝利を記録している。一方で鈴鹿は2018年の第3戦以来勝利がなく、ホンダが最も勝利から遠ざかっているサーキットとなっている。
「近年鬼門となっているのが鈴鹿サーキットで、全然勝てていないんですよね」と佐伯LPL。
「富士ではポールを獲れたり、表彰台を獲れたりしていますので、今回の富士ラウンドに関してはそこそこいけるだろうと思っていました。鬼門は鈴鹿ですね。SUGO、オートポリスでは比較的成績が良いので、そこで追い付き、追い越せたらと思います」
今季はNSX-GTのラストイヤーであり、是が非でもタイトルが欲しいホンダ陣営。鬼門の鈴鹿で少しでもライバルの差を縮められるかどうかが、タイトル争いの行方を大きく左右することになるかもしれない。
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