スーパーGT 第8戦:もてぎ

夏場以降の大量得点で王座戦線に。16号車ARTA、大逆転に向け“優勝”という最低条件をクリアできるか?「僕たちは何もなければ常に上位にいられる速さは持っている」

シリーズタイトルの権利を残してスーパーGT最終戦に臨む16号車ARTA MUGEN NSX-GTの福住仁嶺、大津弘樹組。逆転への条件は非常に厳しいが、大津はチームとしてのポテンシャルの高さには自信を持っている。

戎井健一郎

公開日時: 2023/11/03 12:43

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Nirei Fukuzumi, Hiroki Otsu, #16 ARTA MUGEN NSX-GT

 スーパーGT最終戦を前にランキング3番手につけており、タイトルの権利を残す16号車ARTA MUGEN NSX-GTの福住仁嶺、大津弘樹組。スーパーGTキャリアの中で初めてGT500クラスのタイトルをかけて戦う大津が意気込みを語った。

 今季からM-TEC(MUGEN)とのタッグにより2台体制に拡充したARTA。歯車が噛み合わないレースもあったが、8号車ARTA MUGEN NSX-GTと16号車ARTA MUGEN NSX-GTがここまでの7レースでそれぞれ1勝をマーク。16号車の福住、大津組はタイトル争いに絡むことになった。

 シーズン前半はペナルティなどが続き、開幕3戦で5ポイントの獲得に留まっていた16号車。しかし8月の第4戦富士以降は猛チャージを見せた。第4戦で初表彰台を獲得すると、第5戦鈴鹿はポール・トゥ・ウイン。第7戦オートポリスでは2度目のポール・トゥ・ウインこそ逃したものの、2位に入ってタイトル争いに生き残った。

 とはいえ16号車の福住、大津組は、ポイントリーダーの坪井翔、宮田莉朋組(36号車au TOM'S GR Supra)と16点もの差がついているため、逆転タイトルはかなり厳しい状況にある。彼らが逆転するには優勝するしかなく、なおかつライバルの結果次第だ。

 文字通り「勝つしかない」状況にある16号車だが、大津はあまりタイトルを意識し過ぎていないという。ただ、これまで何度も「速さ」を見せてきた16号車だけに、「何も起きなければ」良い結果が残せる自信があるようだ。
 
「僕たちのポテンシャルは結構高くて、何も起きなければ常に上位にいられるような速さは持っています」

 大津はそう語る。

#16 ARTA MUGEN NSX-GT

Photo by: Masahide Kamio

#16 ARTA MUGEN NSX-GT

「そういう意味では『チャンピオンを獲得しなきゃ』『絶対に勝たなきゃいけない』みたいな意識はそこまで強く思いはないです」

「『チャンピオンのためにとにかく勝とう』ではなく、『このレースをまず勝とう』という風にフォーカスしていると思います」

「僕たちは勝つこと以外できることがありません。だからそこに近づけるように、集中していこうと思っています」

 前述の通り、速さに関してはシーズン当初から手応えがあったという大津。もてぎ戦に対しては、全車ノーウエイトという要素を除いては不安もないようだ。

「心の内ではずっと『こんなに手応えがあって、速く走れるのになんで結果が残らないんだ』というもどかしさのほうがはるかに強くありました。それは多分チームのみんなも感じてるし、仁嶺ももちろん感じていると思います」

「新規チームで色々と歯車が噛み合うまでがすごく長かったので、そういう思いの方が強かったですね」

「エンジニア陣が調整や合わせ込みをうまくしてくれることが多いので、そこに対する不安もあまりないです。ただ、全車がノーウエイトなので、その時のバランスというか戦闘力の差がどうなのか、そこはちょっと不安なところではありますね」

 ARTA移籍1年目にして、いきなりタイトルを争う活躍を見せている大津。これは彼が以前から常々語っているように、Nakajima Racingでダンロップタイヤの開発を担ってきた経験が大きな糧になっていると考えているという。

「ダンロップさんとナカジマレーシングさんの下で、3年間色々な状況で走らせてもらって、伊沢(拓也)さんからも色んなアドバイスも貰いました。そういう蓄積がちょっとずつ自分の力になっているというのは感じていました。

「(移籍)1年目で結果を残すというのは、ぽっと出のルーキーだと結構厳しいところはあると思うんですけど、自分にはそういった背景があるので、それが自信の源になっていると思います」

 

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