スーパーGT 第2戦:富士
スーパーGT、次期GT500車両導入は2030年で決着か。F1で話題に挙がったV10回帰は現実的でない?「今のエンジンが出来すぎている」
スーパーGTの次期GT500クラス車両の導入時期はなかなか決まらない状況が続いているが、プロモーターのGTAは2030年に導入すべく、2026年までに議論を決着させないといけないと考えている。
戎井健一郎
公開日時: 2025/05/04 2:57
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#1 au TOM'S GR Supra
写真:: Masahide Kamio
DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)との共通規則として誕生した『Class1』の車両を2020年から使用しているスーパーGT・GT500クラス。その次世代車両に関する話はこれまで度々話題にあがっていたが、プロモーターのGTA(GTアソシエイション)は現在の導入時期のターゲットが2030年だと明かした。
次期GT500車両に関しては、主に環境対策とコスト削減をテーマに、ハイブリッド化などをはじめ様々な議論がなされてきたが、未だ方向性がまとまりきっていない様子。2025年シーズンからはモノコックを全車新調する形で、現行規則を継続して採用している。
2年前には2028年の新車両導入になるだろうと語っていたGTAだが、昨年の段階では2029年想定と1年後ろ倒しに。そして今季第2戦の定例会見では、2030年の導入を目指していることが明らかにされた。
ただGTAとしても、いつまでも次期車両の枠組みが決まらない状況をよく思っておらず、2030年の導入に向けて遅くとも2026年までには議論のフェーズを終わらせたいと考えている。
議論が長引いている理由について、GTAの坂東正明代表は会見の中でこう説明した。
「次期GT500車両に何を求めるか、BEV(バッテリーEV)なのかHEV(ハイブリッド)なのか、燃料はどうするのか……。そういったところを決めて図面を描いて部品を選んでプロトタイプを製作して……という流れになっていきます。これらの流れには基本的に5年かかりますが、今の状態で5年後の環境が見えるかと言われたら、なかなか難しいです」
「かといって、(現行規則を)そのままにしておくわけにもいきません。2030年には新しい車両を動かすべく、2026年には決めないといけません」
「まずは3メーカー(トヨタ、ホンダ、日産)が揃っていることが重要です。その中で(各社が納得する)方向性を見極めないといけません。でも“ケツ”は2030年に設定していて、2030年からスタートです。(2026年に規則確定、2027年から設計となると)期間的には短くなってしまいますが、その過密日程の中で作り上げないといけません」
■NAエンジンへの回帰は現実的でない?
また将来のエンジンの方向性という観点では、F1で大きな騒ぎがあった。近い将来、ハイブリッドシステムのついたターボエンジンを廃止し、大排気量の自然吸気エンジンを復活させることが議論されたのだ。ただこの件は参戦メーカーの反対に遭い、少なくとも近々で実現することはなくなった。
スーパーGTでは、NRE(ニッポン・レーシング・エンジン)と呼ばれるスーパーフォーミュラとの共通規格のエンジンが採用されており、スペックは2L直4シングルターボだ。そういったダウンサイジングターボ化の流れから、大排気量NAエンジンに回帰するといった議論はスーパーGTでもあったのだろうか? 坂東代表に尋ねた。
「V8エンジンなども考え方としてはあると思いますが、今のダウンサイジングの4気筒エンジンがあまりにも良く出来すぎているんですよね」
「ターボを取ってみるとか、NAにしてみるというのも分かりますし、イベントの面白さには繋がるかも知れませんが、コストの部分をどう考えるかですよね。新しいものを作るとなると開発費がかかってしまいます。今のエンジンを維持して突き詰めればコストも下がっていくと思いますし」
「そういったものについて話し合いをしていますが、今の4気筒エンジンを上回るのはかなり難しいと思いますし、そういう意味でも今のところなかなか次(のエンジン)という話は出てこないですね」
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