スーパーGT 第7戦:オートポリス
最後尾転落も“通せんぼ作戦”でタイトル戦線生き残り! 大湯都史樹、勇退の石浦宏明と初王座なるか「もてぎはトムスが強い。気を引き締めないと」
スーパーGT最終戦に向けてタイトル争いに生き残った38号車KeePer CERUMO GR Supra。大湯都史樹は、今季限りでGT500を退く石浦宏明と共に初の王座を目指したいとしながらも、ライバルであるTOM'Sはもてぎに強いイメージがあることから簡単ではないと考えている。
戎井健一郎
公開日時: 2025/10/20 6:47
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写真:: Masahide Kamio
3時間というレース時間の中で目まぐるしく展開が動いたスーパーGT第7戦オートポリス。38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)は、スタートで他車と接触したことにより最後尾に落ちながらも最終的に4位までリカバリーし、最終戦での逆転タイトルにも望みを繋げた。
ポイントリーダーである1号車au TOM'S GR Supraの坪井翔/山下健太組と17.5ポイント差のランキング5番手でオートポリスに乗り込んだ石浦/大湯組。予選では4番グリッドを手にしたが、大湯はスタート直後の1コーナーで12号車TRS IMPUL with SDG Zと接触してスピンしてしまった。集団は遥か彼方に消え、最後尾からの追い上げとなった。
写真: Masahide Kamio
この接触で12号車IMPULにドライブスルーペナルティが出されたが、このアクシデントについて大湯は「12号車も若干止まりきれていなかったと思います。僕としても(12号車は)完全な死角でしたし、空けられるスペースがあるわけでもありませんでした」と説明する。
タイトル争いから脱落する可能性もにわかに漂い始める中、KeePer CERUMOは大胆に戦略を変えて巻き返しを開始した。
まず、今回のレース展開からも顕著であったように、オートポリスでの3時間レースは予選順位がほとんど関係ないと言えるほどに順位が入れ替わる。ただそれはコース上の追い抜きが多いというよりは、各車2回行なうピットストップの妙によるものが大きい。KeePer CERUMOとしても、大湯にフルプッシュさせてポジションを上げていくというよりも、しっかり燃費をケアしながら戦略でポジションを上げることを選んだ。
KeePer CERUMOが選んだのは、1回目、2回目のピットストップを早め早めに行ないアンダーカットを狙う戦略だ。
10周でGT500の集団に難なく追い付いた大湯は、レース開始から40分過ぎ(21周)というタイミングで早々にピットイン。非常に短い給油時間でコースに戻った。30周前後でピットインしたライバルと比較してピット作業時間を10秒前後短縮できたと見られ、その甲斐あって全車が最初のルーティンストップを終えた段階でトップに立った。
ペース自体はそれほど良くなかったというKeePer CERUMOだが、大湯は集団を“通せんぼ”。セカンドスティントを通じてトップに立ち続けた。2回目のピットストップはレースの残り時間が75分程度となった58周目。ここで石浦にドライバーチェンジした。
2回目のストップでは、燃料をたっぷりと積むべく長時間給油をする必要があったが、アンダーカットによって得たトラックポジションをセカンドスティントで守り続けられたことも功を奏し、レース終盤も上位で戦うことができた。KeePer CERUMOとは真逆の戦略を決めた100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTをはじめホンダ勢3台には先行を許したものの、4位でのチェッカーだった。
「僕たちはペース自体は良くなかったですけど、僕がアンダーカットをした後ずっと通せんぼしていました。(2回目のピットストップ時間が短かった)100号車はその恩恵を受けたと思います」と大湯は振り返る。
「もしかしたら2番3番くらいには入れた可能性はありますが、ペースが良くなかったことを考えると、結局はこの順位だったのかなと。やれることはやったと思います」
今回8ポイントを加算した大湯/石浦組は、トラブルによりノーポイントに終わったau TOM'S坪井/山下組との点差を9.5ポイントまで縮めることができた。最終戦もてぎでは決勝で3位以上に入ることが逆転タイトルへの絶対条件だが、もしポールトゥウインで21点を加算できれば、au TOM'Sが3位以下となった場合にチャンピオンを決められるという状況だ。
写真: Masahide Kamio
条件的には十分逆転の可能性があると言えるが、大湯は過去2年au TOM'Sがもてぎ戦で勝っているという事実からも一筋縄ではいかないと考えている。自身の初王座、そして今季限りでGT500から勇退する石浦の初王座のためにも、気を引き締めて臨みたいと語った。
「石浦さんのGT500ラストイヤーでもありますから、石浦さんにチャンピオンを獲らせたいという思いもあります。とはいえ、トムスの1号車はもてぎが一番得意なんじゃないかというイメージがあります。僕らとしても気を引き締めて臨まないといけないと思います」
「今日はぶつけられてスピンしてから、一時はトップになって最終的に予選順位のところまで戻ってこられたので、そこはポジティブに捉えても良いと思います。ただ、今回に関してもペースが足りなかったのも事実で、課題はありました。もてぎは気を引き締めて、絶対に優勝するという前提の下で臨まないといけないかなと思います」
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