スーパーGT 第5戦:鈴鹿
表彰台独占のホンダGT500、ランキング上位に躍進。これでライバルと搭載ウエイトほぼ横並び……「同じ条件になった時の戦闘力が重要」とHRC
鈴鹿サーキットでのスーパーGT第5戦で表彰台を独占したホンダは、非常に良い結果を残せたことを喜びつつも、ライバルと同じウエイト条件で戦った際のパフォーマンスで優っているとは考えておらず、気を引き締めている。
戎井健一郎
編集: 2026/08/24 10:22
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写真:: Masahide Kamio
シビックを投入した2シーズンで2勝と、辛酸を舐めてきたホンダは、2026年シーズンのスーパーGT・GT500でHRCプレリュードGTを投入すると、シリーズ3戦目(第4戦)、4戦目(第5戦)で2連勝を記録。特に第5戦鈴鹿では表彰台を独占した。
開幕2戦は絶対王者のau TOM’S GR Supraに勝利を奪われただけでなく、表彰台にすら届かず。HRC(ホンダ・レーシング)の開発陣としても、ベース車両をシビックからプレリュードに変更する上で一定の開発目標を達成したと自信を持っていただけに、この屈辱的な敗戦はある意味でカンフル剤になったようだ。その後の3ヵ月近いインターバルで徹底的な見直し、チーム・ドライバーとの積極的なミーティング、シミュレータセッションなどを通して、空力、エンジンの開発が凍結されている中でもパフォーマンスアップを果たしてきた。
そして迎えた8月の2戦で、ホンダは躍動した。第4戦富士では8号車ARTA MUGENの太田格之進がポールを獲得、決勝ではその速さを見て発奮した100号車STANLEYの山本尚貴、牧野任祐が逆転して優勝を飾った。そして第5戦鈴鹿では17号車Astemoの新人・野村勇斗のポールが話題をさらい、決勝は16号車ARTA MUGENが勝利した。ホンダのブリヂストン勢4台全てがこの2戦で決勝2位以上を経験しており、ダンロップユーザーの64号車Moduloも鈴鹿でポールまであと一歩の速さを見せ、決勝前半も上位を争うなど存在感を見せた。
#17 Astemo HRC PRELUDE-GT
写真: Masahide Kamio
まさに全車が“主役級”の活躍をしているホンダ陣営。前述のインターバル期間での空力(使いこなしの改善)、サスペンション、タイヤ選択などの広範な見直しもその一因だろうが、今季から長谷川彰大氏をテクニカルディレクターに置いて陣営内での連携が強化されたことも大きいだろう。開幕2戦で良く気を吐いた16号車ARTAの好調も、陣営全体でのパフォーマンスアップのヒントとすることができた。
HRCの徃西友宏ラージ・プロジェクトリーダー(LPL)は、ホンダのホームコースで表彰台を独占できたことを「期待以上の結果で大変嬉しく思っています」と総括。ブリヂストンユーザーの4台はプレリュードでドライの鈴鹿を事前に走れていない中で「非常に良い仕事をしてくれた」と話した。
そして徃西LPLとしても、次戦SUGOでのパフォーマンスこそ重要になると認識している。
徃西友宏LPL
写真: Masahide Kamio
今回の結果により、ポイントランキングでは16号車ARTAの野尻智紀、佐藤蓮組が2番手、100号車STANLEYの山本、牧野組が4番手、8号車ARTAの太田、大津弘樹組が5番手、17号車Astemoの塚越広大、野村組が7番手に上がってきた。これでSUGOでは、この4台全てがレギュレーションでは最大となる50kgのウエイトを搭載する。17号車を除く3台はそれに加えて燃料流量も1段階ダウンしており、これはポイントリーダーau TOM'Sと同条件だ(給油時間のハンデに差はあるが)。
「今週末は予選・決勝ともに各チーム、ドライバーさんが車両の性能をしっかり発揮して良い結果が出せたかなと思いますが、スーパーGTはサクセスウエイトのあるレースですので、ライバルさんたちと同じサクセスウエイト条件になった時の戦闘力が重要だと思っています」と徃西LPLは言う。
「我々としては、同じウエイト条件で戦った時にはまだまだ負けているところが多いと思っています。HRCとして戦闘力を向上させつつ、チーム、ドライバーとの連携も向上させて、チャンピオン獲得のために一丸となって残りのレースを戦っていければと思っています。引き続きご声援をよろしくお願いいたします」
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