2位獲得の31号車プリウス。平手晃平「鈴鹿テストでの不安解消された」
スーパーGT第2戦富士、GT300クラスの2位を獲得した#31 TOYOTA PRIUS apr GT。次戦鈴鹿に向けての不安材料も解消されたという。

富士スピードウェイで開催されたスーパーGT第2戦。GT300クラスの2位となった #31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/平手晃平)は、今回のレースで第3戦鈴鹿への不安が解消されたという。
予選7番手から平手のドライブで決勝をスタートした#31 TOYOTA PRIUS apr GTは、タイヤのウォームアップが良く、2周目の時点で4番手まで浮上。前を走る#0 グッドスマイル 初音ミク AMG(片岡龍也)との差を徐々に縮めていった。
「片岡さんがずっとタイヤに苦しんでいるような感じで、プッシュして無理して逃げている感じでした。そのうちセクター3で苦しくなってきましたが、GT3マシンは直線が速いのでなかなかうまくパスができませんでした」
スタートを担当した平手は、レース後にそう第1スティントを振り返った。
「(最終コーナーで)本当に良い立ち上がりができた時に、スリップを使って追い抜くことができました。片岡さんもフェアというか、あまり無理して抑えないような感じだったので1コーナーのイン側を差して抜くことができました」
チャンスを確実に仕留め、前に出た平手。次のターゲットは2番手を走る#61 SUBARU BRZ R&D SPORTだったが、そのペースは予想以上に速かったという。
「BRZがタレてくるかなと思っていたんですけど、意外とタレずに良いペースで前を行っていたんで自分の最後のスティントでプッシュして勝負を仕掛けられるかなと思っていました」
そう話した平手は、33周終わりでピットイン。タイヤを4輪交換し、嵯峨宏紀へとバトンタッチした。嵯峨はピットアウト後に一時は#61 SUBARU BRZ R&D SPORTの前に出るも、再び先行を許してしまった。レース中盤には、#61 SUBARU BRZ R&D SPORTに10秒以上の差をつけられるも、嵯峨は焦らずタイヤを労わりながら走行を続けた。
「(BRZと)同じ作戦だとは思うんですけど、ペースが速かったです。いつもはBRZより直線は余裕で速いなと思っていたんですが、今回はなぜか向こうの方がちょっと速いくらいでした」と、嵯峨は語った。
「僕が1分38秒台で走っちゃうとタイヤが終わってしまって、後半の晃平の時にペースが落ちてしまうという予感がしたので、1分39秒前半で走れたらいいかなと思って、淡々と走っていました」
すると、#61 SUBARU BRZ R&D SPORTがトラブルによりまさかのリタイアを喫してしまった。2番手に浮上した#31 TOYOTA PRIUS apr GTは2度目のピットストップで予定通りタイヤ無交換作戦を選択。そのまま安定したペースで102周を走りきり、2位でレースをフィニッシュした。
開幕戦岡山ではトップ争いの中での接触から、駆動系にトラブルが発生し悔しいリタイアを喫した#31 TOYOTA PRIUS apr GT。GT3マシンが強さを発揮すると言われる富士でも好走を見せ、開幕戦の雪辱を晴らす結果に、ドライバーふたりの顔からも安堵の表情が窺えた。
次戦は300kmレースとなる鈴鹿。4月に公式テストも行われているが、そこでの#31 TOYOTA PRIUS apr GTは初日16番手、2日目14番手と奮わなかった。この結果を受けてレースに向けて不安材料が残っていたとのことだが、今回のレースでそれが解消されたと平手は語った。
「前回のテストが思うように走れなかったのもあって不安はあったんですけど、今回その不安が解消されたので、鈴鹿はシングルフィニッシュくらいで終われればなという感じですね。鈴鹿もGT3勢が強いですけど、ここよりは抜かれにくいので予選でできるだけ前に行きたいです」
この記事について
シリーズ | スーパーGT |
イベント | 第2戦FUJI GT 500km RACE |
ロケーション | 富士スピードウェイ |