トム・ディルマン、日本のレースへの復帰を望む「最終的にGT500でレースをしたい」
2018年のスーパーフォーミュラに参戦したトム・ディルマンは、再び日本のフィールドでレースをしたいという思いを明かした。
トム・ディルマン(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)
Masahide Kamio
昨年はフォーミュラEとWECで活躍したトム・ディルマンは、日本の主要カテゴリーを今後の自身の活動の場として考えているようだ。
ディルマンは2018年に初来日。クラッシュで両足を骨折したピエトロ・フィッティパルディの代役としてスーパーフォーミュラで6レースを戦った。その後はフォーミュラEやWECに集中し、日本のカテゴリーからは離れることになったが「スーパーフォーミュラには継続して参戦したい」と力強く語るなど、日本のレースに対しては強い興味を示していた。
そんな中、3月に行なわれたスーパーGTの岡山公式テストにディルマンの姿があり、GT300クラスの#87 T-DASH ランボルギーニ GT3をドライブした。すでに同車両は元嶋佑弥とデニス・リンドがレギュラーを務めることが決定しており、今回は将来的にスーパーGTでシートを獲得するきっかけ作りという意味合いが大きかったようだ。
「(岡山テストでは)テストのみだ。今後どうなるかはまだ分からない状況だ」
そう語ったディルマン。こういったツーリングカーでのレース経験はあまりない彼だが、2日間のテストではランボルギーニ ウラカン GT3を器用に乗りこなしていた。今まで様々なカテゴリーで様々な車両を乗り分けてきたという経験が活きているようだ。
「僕は今までいろんなクルマでレースをしてきたし、異なる特徴のクルマに乗り替えていくことには慣れている。フォーミュラカーやLMP1も経験したし、昨年はフォーミュラEでも戦った。こうして多くのマシンと一緒に走ることには慣れているし、異なるクラスとの混走ではWECでの経験が生きている」
「僕はABSが使えるGT3カーの経験はあまりないけど、特に難しく感じることはなかった」
「ただ、スーパーGTが他のレースと違う点は“タイヤ”だ。スーパーGTは複数メーカーが参戦していてタイヤ戦争が起きている」
「今はヨーロッパをはじめ他のカテゴリーはほとんどがワンメイクタイヤになっているけど、スーパーGTでは自分たちでタイヤを開発しなければいけなくて、テストでもタイヤに関するメニューをたくさんこなさなければいけない。それが面白いと感じた部分でもあった」
新型コロナウイルスの影響により無観客での実施だった岡山公式テスト。ディルマンも「パドックにファンがいなくて寂しい」と語っていたが、将来的には日本のレースフィールドで本格的に戦っていくことを考えていると明かした。
「本当なら昨シーズンはスーパーフォーミュラに継続参戦して、できればGT500にも挑戦したいと思っていた。だけどフォーミュラEの日程とかなり被ってしまって、日本のレースのシートを獲得するのが困難な状況だった」
「今はもう一度、日本のトップカテゴリーで戦えるように模索しているところだ」
その中でもディルマンは、最終的にGT500クラスへの参戦を熱望しているという。そのステップとして、まずはGT300クラス参戦を目指すとのこと。今季に関してはそれを実現するのが難しくなってしまったが、引き続きチャンスを探っていくようだ。
「僕の最終目標はGT500で戦うことだ。だけど、まずはGT300に参戦して、スーパーGTというチャンピオンシップがどういうものなのかを知ることが現実的な選択肢になるだろう」
「もちろん、GT300のレベルも非常に高くて、素晴らしいドライバーとチームが揃っている。(GT500と比べると)スピードは遅いが、ものすごくコンペティティブなクラスだなと感じている。すごく楽しいよ」
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