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19年間の未勝利記録に終止符を……スーパーGT第3戦鈴鹿で16号車Red Bull MUGEN NSX-GTに勝機あり?

延期されたスーパーGT第3戦鈴鹿は、16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTそしてタイヤを供給するダンロップにとっても、今シーズン最大の正念場となるだろう。

Honda NSX  (GT500), Ryo MIchigami, Daisuke Ito

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い延期されていたスーパーGT第3戦鈴鹿が、8月21日〜22日にかけて開催される。GT500クラスの16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTとチームのタイヤサプライヤーであるダンロップ双方にとっては、今シーズン最大の正念場になるだろう。

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 2017年シーズンに最高峰クラスのGT500クラスへの復帰を果たして以来、TEAM MUGENとして表彰台に登ったのは、昨シーズン第4戦もてぎでの1度のみ。TEAM MUGENとしてのGT500クラスでの勝利は、全日本GT選手権(現スーパーGT)時代の2002年まで遡る。

 しかし、ダンロップのここ最近の鈴鹿での実績や有利なサクセスウェイト、そして第3戦が5月から暑い8月へ延期されたことで、チームのドライバーである笹原右京と大湯都史樹のふたりにとっては、第3戦鈴鹿は勝利を掴む絶好のチャンスなのだ。

 現在スーパーGTのGT500クラスでは、ブリヂストン(BS)とミシュラン、ダンロップ、ヨコハマの4メーカーがしのぎを削っている。

 昨シーズン、ダンロップはNAKAJIMA RACINGの64号車Modulo NSX-GTと共に、GT500クラスでポールポジション2回を記録。今シーズンからTEAM MUGENを新たに加え、2台体制で最高峰クラスに挑んでいる。

 ダンロップは、もてぎよりも高速で流れるようなレイアウトの鈴鹿を得意としており、実際2017年の鈴鹿1000kmを64号車と共に制している。しかし、前戦のもてぎでも16号車が今季最高位となる4位フィニッシュ。64号車の大津弘樹がGT300クラスのマシンと接触するまでは、ダンロップユーザーの2台が5番手圏内で走行していた。

 ダンロップと同じく2台体制でGT500クラスに参戦するヨコハマは、前戦もてぎで勝利まであと一歩というところまで迫った。19号車WedsSports ADVAN GR Supraは予選2番手を獲得すると、決勝レースではBS勢で現王者の1号車STANLEY NSX-GTとチェッカーまでトップ争いを演じたのだ。第3戦鈴鹿では「ダンロップVSヨコハマ」というタイヤ戦争が激化することだろう。

「もてぎがタイヤ摩耗の少ないサーキットのひとつというのは分かっていたので、ダンロップ勢やヨコハマ勢がBS勢やミシュラン勢と戦うチャンスがあると思っていました」と笹原はmotorsport.comに対して語った。

「1周のペースはありましたし、レースペースも安定していました」

「とても驚いたというわけではありません。ただ、改善されたことは間違いなく嬉しかったです。表彰台を逃したことは残念ですが、ベストを尽くして学びを得ることができました」

 

 8月に開催された昨年の第3戦鈴鹿では、64号車がダンロップに8年ぶりとなるGT500クラスでのポールポールポジションを届けた。決勝レースでも64号車が4位入賞を果たしていることから、NAKAJIMA RACINGとTEAM MUGENのダンロップ勢2台がポールポジションを獲得する可能性は高いと考えられる。

 今年の第3戦鈴鹿では、同じくホンダ勢の1号車や17号車Astemo NST-GTを始め5台がサクセスウエイト51kg以上となり、燃料流量を絞られている。それに加え、真夏8月の開催にずれ込んだことも、ダンロップ勢を後押しする要因となっている。

 しかし笹原は、9台のBS勢が優勢とみられるウエットレースの可能性や、16号車と同様にサクセスウエイトをあまり積んでいないライバルが台頭してくる可能性を指摘し、過度な期待をしないようにしている。

 16号車同様、第3戦鈴鹿で苦境から脱却したい日産勢。ミシュランを履く23号車MOTUL AUTECH GT-Rもここ数戦で上位に顔を出せていないが、昨シーズン鈴鹿で2戦2勝をあげるなど相性は良い。タイトル争いに加わるためにも、彼らは“絶対に落とせない1戦”と考えているだろう。

 また、同じくホンダ勢の8号車ARTA NSX-GTは、今シーズン序盤は成績が振るわず、現在チームランキングでは16号車のひとつ上、9番手に着けている。16号車と同様に、8号車も比較的軽いサクセスウエイトで、昨シーズン第6戦でポールポジションを獲得した鈴鹿へ挑むことになる。

「鈴鹿は、伝統的にダンロップにとって最高のコースのひとつですが、あまり期待しすぎないようにしています。何が起こるかは誰にもわかりませんし」と笹原は言う。

「僕らは落ち着いて集中できるようにするだけです。ある程度の期待はありますが、状況や少しの幸運に左右されるものです」

「サクセスウエイトを鑑みても、僕らにはチャンスがあります。僕らは16kgしか積んでいないので、それほど重くはないです。しかし、8号車も26kgなので、彼らにも競争力があるはずです。23号車(4kg)や38号車(ZENT CERUMO GR Supra/16kg)、39号車(DENSO KOBELCO SARD GR Supra/28kg)も強いはずです。レースはいつも通り厳しいモノになるでしょう」

 

 TEAM MUGENは、2017年のGT500クラス復帰(上の写真)以来、上昇傾向が続いていたものの目立った成績を残せてはいなかった。昨シーズンまでヨコハマタイヤを履いていた16号車は、復帰から過去3シーズンを通してヨコハマユーザー内で最下位に沈んでいた。

 しかし昨年、16号車はヨコハマ勢では最も高い13位でシーズンを終えた。転機となった2020年は、チームスポンサーとしてレッドブル・ジャパンを、そして2019年限りで現役引退を表明した中嶋大祐に代わり笹原を迎えて臨んだシーズンでもあった。

 今シーズンからTEAM MUGENは、武藤英紀に代わりGT300クラスから昇格した大湯都史樹を起用。16号車はGT500クラスでは最年少かつ最も経験の浅いラインナップ(笹原が25歳、大湯は23歳)となった。また、先述にもある通りタイヤサプライヤーを変更し、元F1ドライバーの中野信治に代わり田中洋克がチーム代表に就任した。

 昨年は2度開催された鈴鹿でのレースは、今年は第3戦の1度のみ。そして第5戦SUGOと第6戦オートポリスでは、「Class1規定」が導入された昨シーズンにレースを開催してないこともあり未知数である。以上のことを考慮すると、今週末の鈴鹿は、ダンロップとTEAM MUGEN双方にとっても、今シーズン最大級のチャンスであると言えよう。

 しかし、笹原はGT500クラスでの初優勝に向け意欲を見せているものの、チームは依然成長過程にあると語り、チームの成功を長期的視点から考えている。

「ドライバーとしては、常に勝ちたいものです。ですが僕がGT500クラスに参戦してからは、マシンパッケージの違いなど、(他のシリーズとは)かなり状況が異なるのだと理解しました」と笹原は言う。

「昨年とは異なるタイヤサプライヤーで、僕らはどんどん良くなってきています。前回のレースでは予選、決勝両方で競争力を発揮できました」

「チームがGT500に復帰して以来、まだ勝てていないことは知っています。だから、僕よりも彼らの方が勝利を欲していると思います! でも一歩一歩進んで、いつか実現したいと思っています」

「チームの外にいる人たちに理解してもらうのは難しいですが、僕らはまだ成長途中で、将来に向けて良いパッケージを作ろうとしています。だから、いつも通りの仕事をするだけです。そうすれば、結果はついてくると思います」

 

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