スーパーGT 第8戦:もてぎ

このコンビなら必ずチャンピオンだろう……そんなプレッシャーとも戦ったau TOM'S伊藤監督。坪井翔&宮田莉朋は何がスゴイのか?

2023年のスーパーGTでチャンピオンを獲得した36号車au TOM'S GR Supraの坪井翔、宮田莉朋組。実力者ふたりがコンビを組んだことで開幕前から期待や注目度が大きかったが、ふたりの強みを感じる部分について伊藤大輔監督が語った。

戎井健一郎

公開日時: 2023/11/06 3:05

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

Ritomo Miyata, Sho Tsuboi, #36 au TOM'S GR Supra

 2023年のスーパーGT・GT500クラスでチャンピオンを獲得したのは、36号車au TOM'S GR Supraの坪井翔、宮田莉朋組だった。複数の自動車メーカー、タイヤメーカーがしのぎを削り、サクセスウエイトといったハンデ制度も絡むスーパーGTにおいて、8戦中3勝を挙げる力強い戦いぶりであった。

 今季の36号車は、2021年のGT500王者である坪井のチームメイトとして、僚友のTOM'S 37号車を走らせていた宮田が合流。共にF4、F3(SFライツ)でチャンピオンになってステップアップし、トップカテゴリーでも実績を残している“エリート”ふたりのコンビ結成は、開幕前から大いに注目された。

 実際、36号車の伊藤大輔監督も「周りから『必ずチャンピオンが獲れるだろう』と言われるくらいレベルの高いドライバーをふたり揃えて戦うことができたので、プレッシャーもあった」と語っている。

 そして結果的に坪井は自身2度目のGT500王座、そして宮田は24歳にしてスーパーGT・スーパーフォーミュラとの国内トップカテゴリー二冠を達成し、自らのキャリアにまた輝かしい実績を積み重ねた。彼らには類稀なる“速さ”があるのは言うまでもないが、「速いドライバー」たちが数多くひしめくトップカテゴリーで、その頂点を極めることができる所以はどこにあるのだろうか?

 坪井と宮田の“強さ”を感じる瞬間を、自らもドライバーとしてGT500王者に輝いた経験を持つ伊藤監督に聞いた。

 まず坪井に関しては、フィードバックやコメントの精度の高さを挙げ、そのことによりチームが「間違った方向に行きづらい」と評した。これが今季の36号車が見せた決勝での安定した強さに繋がっているのかもしれない。

「私もドライバー出身として、ドライバーとエンジニアの会話の中で間違った方向に行っていないかをチェックしたい立場にあります」

「エンジニアと会話している言葉のひとつひとつ、クルマのフィーリングに対してこういう風にしていった方がいいんじゃないか、といったコメントが理にかなっていて、『それ違うんじゃないの?』という風にはならないんですよね」

「迷った時も、あまり変な方向には行かないですし、良かれと思ってやったことがきちんと次のセッションに活かされる。そういうところが坪井選手の非常に優れたところかなと思っています」

 そして宮田に関してはまた違ったタイプだと伊藤監督は評している。

 宮田は色んな意味で非常に率直な物言いをするドライバーである。例えばスーパーフォーミュラでのタイトルを獲得した後も「タイトルは無理だと思っていた」と会見で語り記者陣を苦笑させたり、同世代のライバルである角田裕毅を暗に引き合いに出して「今F1に乗っているドライバーよりも成績を残している」と自身のプライドを覗かせたりと、他のドライバーであればはばかるような発言もいとわない。

 そんなストレートな宮田の物言いは、チームとしても助かっていると伊藤監督は言う。

「宮田選手に関してはこういう性格ですので、テンションが高くなったりとか、フラストレーションが溜まって無線でわーっと言ってくることもありますが、こういう風にしたいことを明確に表現してくれるので、こちらとしても『そしたらこうしようか』といったことを進めやすいです」

「昨日の朝のフリー走行も、宮田選手が乗っている時に良いフィーリングを得られず、予選Q1をお願いする予定でしたが、彼は自信がないとのことでした」

「ドライバーとして、自信がないところを見せるのはなかなか恥ずかしい部分だと思います。僕がドライバーの時はそういうことをネガティブに捉えていたので、チームにはあまり言わなかったのですが、宮田選手は正直に言ってくれたりするのが、またそれはそれで良いなと」

 間髪入れずに「とはいえ彼もプロです」と続ける伊藤監督。彼のデータや映像を駆使した分析能力を高く評価した。

「彼はよく二刀流と言われますが、バーチャルでも実績のあるドライバーです。データロガーやオンボードカメラなどの情報をQ1で走るまでにひたすら勉強して、頭に焼き付かせて、実行する……そういったシチュエーションがたまたま昨日の予選でもありました。そういう部分が現代風のドライバーとしてレベルが高いと感じました」

 

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 トヨタの豊田章男会長、36号車au TOM'SのスーパーGTタイトル獲得を祝福。宮田莉朋の国内二冠にも喜び

次の記事 自動車ディーラーが自社チームとして日本最高峰のレースに参戦する意義とは? GT300王座獲得の埼玉トヨペット「レースメカニック、整備士になりたいと憧れてもらいたい」

More from

戎井健一郎



DENSO SARD、SUGO戦は今年も勝利まであと一歩届かず。「燃料の問題がなければ、優勝争いできたはず」とフェネストラズ

スーパーGT

スーパーGT

第6戦:SUGO

5 日前

DENSO SARD、SUGO戦は今年も勝利まであと一歩届かず。「燃料の問題がなければ、優勝争いできたはず」とフェネストラズ



タイヤ無交換で19番手から2位! GT300王座争い大量リードのリアライズ。しかしオリベイラ「こんな“ジョーカー”毎戦使うわけにはいかない」

スーパーGT

スーパーGT

第6戦:SUGO

6 日前

タイヤ無交換で19番手から2位! GT300王座争い大量リードのリアライズ。しかしオリベイラ「こんな“ジョーカー”毎戦使うわけにはいかない」



GT500ホンダ陣営、怒涛の3連勝でプレリュードは“シビック超え”。ランキングも2〜4番手に「最強パッケージに全力でチャレンジしていく」

スーパーGT

スーパーGT

第6戦:SUGO

6 日前

GT500ホンダ陣営、怒涛の3連勝でプレリュードは“シビック超え”。ランキングも2〜4番手に「最強パッケージに全力でチャレンジしていく」

最新ニュース



「誇りに思える週末だった」ラッセル、バクー勝利で自信ついた! 残りレース全勝計画ブチ上げる

F1

F1 F1

アゼルバイジャンGP

7 時間前

「誇りに思える週末だった」ラッセル、バクー勝利で自信ついた! 残りレース全勝計画ブチ上げる



WEC富士、レース終盤に衝撃のクラッシュ……マクラーレン720Sがメインストレートのガードレールに激突! その原因は”側面”スリップストリームだった!?

WEC

WEC WEC

Fuji

8 時間前

WEC富士、レース終盤に衝撃のクラッシュ……マクラーレン720Sがメインストレートのガードレールに激突! その原因は”側面”スリップストリームだった!?



トヨタ8号車が富士6時間を制す「最終コーナーを立ち上がるまで分からなかった」平川亮、0.591秒差で母国勝利

WEC

WEC WEC

Fuji

8 時間前

トヨタ8号車が富士6時間を制す「最終コーナーを立ち上がるまで分からなかった」平川亮、0.591秒差で母国勝利



激走マルタンス、平川亮とトヨタを苦しめる「あと1〜2周あれば……彼らの母国で、抜いてやりたかったな!」|WEC富士6時間

WEC

WEC WEC

Fuji

9 時間前

激走マルタンス、平川亮とトヨタを苦しめる「あと1〜2周あれば……彼らの母国で、抜いてやりたかったな!」|WEC富士6時間

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録