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優勝に届かずも今季初表彰台、12号車カルソニックの平峰「悪い流れを断ち切れた」

2020スーパーGT第6戦鈴鹿。GT500クラスで2位を獲得した#12 カルソニック IMPUL GT-Rの平峰一貴は、優勝できなかった悔しさはあるものの、今回の結果をネガティブに捉えている様子はなかった。

佐々木大樹 Daiki Sasaki、平峰一貴 Kazuki Hiramine (#12 カルソニック IMPUL GT-R)

写真:: Masahide Kamio

 鈴鹿サーキットで行なわれた2020スーパーGT第6戦鈴鹿。#12 カルソニック IMPUL GT-Rは最後までトップ争いを繰り広げるも一歩及ばずの2位表彰台となった。それでも、後半スティントを担当した平峰一貴はこれまでの悪い流れを断ち切れたと安堵の表情を見せた。

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 4番手からスタートした12号車は佐々木大樹がスタートを担当し、序盤からアグレッシブに攻めていく走りを披露。#19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資)に続いて、#64 Modulo NSX-GT(伊沢拓也)もパスし2番手に浮上した。さらに19周目のピットストップで、トップを走っていた#8 ARTA NSX-GTを逆転した。

 これで実質のトップに浮上したかと思われたが、セーフティカー導入のタイミングでピット作業をしていた#23 MOTUL AUTECH GT-Rが12号車の前でコースイン。レース再開は一騎打ちのバトルとなったが、あと一歩届かずの2位という結果に終わった。

「(23号車を逆転できなかったことは)仕方ないです。負けは負けなので」と、レースを振り返った平峰は、開口一番にそう語ったが、その表情は悔しさよりも安堵しているようだった。

「23号車に勝たれてしまったのは、もちろん僕たちとしては悔しいですけど、悪い流れは断ち切れたのではないかなと思います。ここまで、ずっと流れが良くなかったですし、次のレースでは周りのウエイトが半分になるので、ここがラストチャンスというつもりで、なんとか踏ん張らなければならないと思っていました」

 そう語った平峰。レース後半は23号車の松田次生に対して、タイヤの消耗具合などタイミングをみながら果敢に仕掛けていったが、扉をこじ開けることはできなかった。その中でも、このバトルを通して何か新しいものをつかんだ様子でもあった。

「なかなか抜けるところまで、距離が足りなかったというのと、向こうの方がフレッシュなタイヤで出て行っていたのもあって、最初離されてしまいました。向こうのピークグリップが落ちた時に近づくことができましたけど、そこは(松田)次生さんの底力を、僕も後ろからまじまじと見させてもらいました。僕も良いバトルをさせてもらって、本当にありがたかったです」

 ただ、終盤は8号車(福住仁嶺)に接近され、防戦一方となった平峰。今回選択していたタイヤを考えると、ある程度は想定されたことだったそうだが、それでもポジションを守るために最後まで踏ん張り続けたという。

「僕たちは柔らかめのタイヤを選択していました。そこで苦しい戦いになるのは分かっていましたけど、そこで『平峰行ってこい!』と監督にも言われました。大変な仕事ですけど、そうやってチームから任せてもらえるということはありがたいことなので、それを背負って必死に攻めました」

 この勢いで、終盤2戦も好レースを期待したいところだが、平峰は第7戦で各車のウエイトハンデが半分になり、ライバルのパフォーマンスが上がることを警戒していた。その中でも、いつもと変わらずベストを尽くしていくことを意識したいと力強く語った。

「周りもウエイトが半分になれば、スピードがまた上がってきます。それは僕たちがコントロールできるところではないです。でも、獲れるときに獲るというのは大事なことで、とにかく与えられた条件でベストを尽くすと言うのが、僕たちの仕事です。引き続き、全力で攻めて行きたいです」

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