レースはお金が全てじゃない。“結果”でKONDO RACINGのGT300シートを掴んだ木村偉織「若手たちの刺激になっていれば」
2026年はKONDO RACINGからスーパーGT・GT300クラスに参戦する木村偉織は、ここまでの自身の歩みが潤沢な資金を持たない若手ドライバーの励みになればと考えている。
写真:: Masahide Kamio
昨年TEAM MACHからスーパーGT・GT300クラスに参戦し、インパクトのある活躍を残した木村偉織。彼は今月初め、KONDO RACINGの56号車GT-R NISMO GT3のドライバーとして発表された。平手晃平の後任として、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラとコンビを組む。
彼は2年前、キャリアの岐路にあった。B-Maxからスーパーフォーミュラに参戦するも、1年で放出。ホンダの契約ドライバー枠から外れてしまったのだ。そんな木村にチャンスを与えたのが、TEAM MACHの玉中哲二代表だった。
木村は塩津佑介と共に、2025年のドライバーズランキング8位(事実上の7位)を獲得。最終戦もてぎでは優勝も飾った。木村は自身のキャリアを救ってくれた玉中代表に感謝を示すと共に、自身のパフォーマンスがGT300トップチームのシート獲得に繋がったのは、資金が潤沢でないドライバーの希望になるはずだと感じている。
GTエントラント協会のテストで早速56号車のGT-Rを走らせた木村はmotorsport.comに対し、「このチームに加入できたことは本当に嬉しいです」と語る。
「JPさん(デ・オリベイラ)も本当に親切で、GT-Rやヨコハマタイヤについて知っていることをすべて教えてくれています。パッケージも素晴らしいので、シーズンが本当に楽しみです」
「2年前はホンダのシートを失って、何もかも失うかもしれなかった中で、こういうストーリーになったのが何より嬉しいです。TEAM MACHと玉中さんのおかげで、またチャンスを掴むことができました」
「結果を出せばこういうこともあると言う人もいましたが、自分自身はそれを信じていませんでした。でも僕は昨年に良いパフォーマンスを見せられたからこそ、このオファーをいただくことができました」
#5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号
写真: Masahide Kamio
「だから資金が潤沢ではない若手ドライバーにとっても、このことが刺激になっていればと思っています。チャンスをもらってそれを活かすことができれば、有力なチームもそれを見てくれているんです」
また木村は、TEAM MACHに初優勝をもたらした最終戦もてぎでのパフォーマンスが、日産とKONDO RACINGの目に留まる決定的な要因だったと明かした。
「『もてぎでの走りは素晴らしかった』と言われました」と木村は言う。
「玉中さんには本当にお世話になったので迷惑をかけたくなかったですし、(移籍に際して)相談しました。すると『良いチャンスだし、TEAM MACHからGT500にステップアップするドライバーを見たい』と言ってくれました。本当に背中を押してくれたので、その恩返しをするためにも結果を出さないといけません」
木村は2026年シーズンに力強いパフォーマンスを見せれば日産のGT500シートを得られる可能性があると認識しているが、それでもまずはベテランのデ・オリベイラから多くを学ぶことに集中しているという。
「もちろんチームはNISMOと強いコネクションがありますし、GT500へステップアップできる大きなチャンスだと思います」
「でも僕が嬉しいのは、JPさんと一緒に走れることです。彼はGT-Rで本当に速くて、学べることがたくさんありますし、そのプロセス自体がドライバーとしてとても楽しいです」
なお、昨年はブラジルのストックカー選手権との日程重複により2戦欠場したデ・オリベイラだが、今季は日本に軸足を置くことを決断。今季はスーパーフォーミュラでもKONDO RACINGのアドバイザー職を引き受けた。
したがってデ・オリベイラはスーパーGTの全戦に出場する見込みであり、2020年、2022年以来となる自身3度目のGT300王座を目指す。
そして先日のGTエントラント協会テストでは、さらにふたりのドライバーがKONDOのGT-Rをテストしている。昨年のFIA F4でチャンピオン争いを繰り広げた佐藤樹と、日英ハーフのレーシングドライバーで昨年はスーパーフォーミュラでチームの通訳も務めたボルジャ・ダグラスだ。彼らはCドライバーの候補としてテストされた可能性がある。
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