スーパーGT
4度のGT500王者はこれだけやってる! 長年の蜜月ミシュランが知るロニー・クインタレッリの超ストイックエピソード
2024年シーズンをもってスーパーGTから引退したロニー・クインタレッリ。長年共にタイヤ開発を行なってきたミシュランは、彼の真面目さを間近で見てきたという。
戎井健一郎
公開日時: 2024/12/22 10:23
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

写真:: Masahide Kamio
2024年限りでスーパーGTから引退したロニー・クインタレッリは、GT500クラスで最多となる4度のチャンピオンに輝いた、文字通りのレジェンドだ。クインタレッリがこれほどの成功を収めた理由を探るべく、彼と長年に渡って関係を築いてきたミシュランを訪ねた。
クインタレッリの4度の王座は、全てミシュランタイヤを履いて達成したものだった。2011年と2012年には、MOLAでシリーズを連覇。翌2013年にはクインタレッリと柳田、ミシュランというパッケージがNISMOへと移ると、柳田に代わって松田次生が加入した2014年から再びGT500を連覇した。
以来、GT500のタイヤ供給を休止する2023年まで10年以上に渡ってクインタレッリと共闘してきたミシュラン。彼らとしても、クインタレッリの“真面目さ”がタイヤ開発の加速、そしてレースでの成功に繋がったと考えている。
小田島広明モータースポーツダイレクターは、クインタレッリに関する印象深い出来事についてこう語った。
「絶対的な速さはもちろんあると思いますが、フィジカルトレーニングで自分を追い込んで、アスリートとして徹底的に体づくりをしていましたね」
「タイヤのデグラデーション(性能劣化)などもある中で、自分の担当スティントの最後までベストなパフォーマンスを引き出すためには、特にGT500ではフィジカルが重要になります。ただ、フィジカル面が厳しくなってタイムに影響したということは、彼の場合ほとんどありませんでした。そのくらい追い込んでいるんですよね」
「彼はワインが好きなのですが、シーズン中に食事に行っても絶対(アルコールを)飲まないんです。開幕前のウインターテストの頃から、最終戦が終わるまで絶対飲まない。なかなかできないと思います。レースウィーク中の食事も、なるべく早く熱量(エネルギー)に変わるような消化の良いものしか摂りません」
「物事に対して、自分自身のことも含めてストイックに臨むという意味では、人間的にも尊敬できると思います」
また小田島ダイレクターは、クインタレッリがミシュランのタイヤ開発に大いに貢献した部分を次のように挙げた。
「タイヤ側から見ると、レース以上に特に印象深いのがウインターテストです」
「タイヤメーカーとしては、(直前のシーズンでの)振り返りをベースにしたタイヤや、翌年に進みたい開発の方向性を基にしたものや、すぐには使えないけども将来的に投入したい新しい技術のもの……色々なものを(テストに)投入します。それがどの系列でどうなっているかは、種類も多いので結構複雑です」
#23 MOTUL AUTECH Z
写真: Masahide Kamio
「ウインターテストはシーズン中のような持ち込みセット数の制限もないので、特にGT500の場合はかなりのセット数になります。ただ彼はそのひとつひとつを記憶していますし、ノートをとって記録しています。ですから、それらのタイヤがどういう風に使われて、自分として(当時の印象が)こうだったというものを、全て把握しているんです」
「ですから、例えばセパンのテストでうちの設計部門の人間からフランスから来た時も、(クインタレッリは)タイヤについてしっかり理解しているので、『ここが良いところだね』『ここは直すべきだね』という話がすぐに出てくるんですよ。そういったキャッチボールがとても早いです」
やはり良いタイヤを開発するためには、積み重ねが重要。だからこそ、エンジニアと対等な知識量で、尚且つドライバーにしか分からない知見も踏まえながらコミュニケーションを取れるクインタレッリの存在は、ミシュランの成功の一助になったようだ。
あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 あの“マールボロ・マクラーレン”よりはるかに長い43年のスポンサーシップに幕。IMPUL星野一義総監督「カルソニックは俺の人生そのもの」
次の記事 GT500ルーキーシーズンで光る速さ見せた名取鉄平、2年目は“勝てる体制”へのステップアップ望む「僕は今が1番大事な時期」
More from
戎井健一郎

スーパーGT第6戦SUGOのエントリーリスト発表。前戦大クラッシュの埼玉Green Braveも名を連ねる
スーパーGT
スーパーGT 1 日前
スーパーGT第6戦SUGOのエントリーリスト発表。前戦大クラッシュの埼玉Green Braveも名を連ねる

「こんなもんでいいんだよ」ベテラン野尻智紀が、初優勝を渇望する相方・佐藤蓮に与えたかった“気付き”
スーパーGT
スーパーGT
第5戦:鈴鹿
14 日前
「こんなもんでいいんだよ」ベテラン野尻智紀が、初優勝を渇望する相方・佐藤蓮に与えたかった“気付き”

“エンジョイ中”の日本に残る? それともフォーミュラE行きか? 去就注目のオサリバン「今はFEチームの決定を待っているところ」
スーパーGT
スーパーGT 15 日前
“エンジョイ中”の日本に残る? それともフォーミュラE行きか? 去就注目のオサリバン「今はFEチームの決定を待っているところ」
最新ニュース

小椋藍、MotoGPサンマリノGPも欠場。負傷した左手親指の回復間に合わず……次戦オーストリアでの復帰目指す
MotoGP
MGP MotoGP
サンマリノGP
16 分前
小椋藍、MotoGPサンマリノGPも欠場。負傷した左手親指の回復間に合わず……次戦オーストリアでの復帰目指す

代役出走3戦目の角田裕毅、未知のマドリンクでモンツァに続く2戦連続入賞目指す「この勢いを持続させたい」
F1
F1 F1 1 時間前
代役出走3戦目の角田裕毅、未知のマドリンクでモンツァに続く2戦連続入賞目指す「この勢いを持続させたい」

これが“ヨーヨーレース”の功罪か。イタリアGPは各所で膠着状態が発生……その中で際立ったメルセデスとアントネッリの傑出度
F1
F1 F1
イタリアGP
12 時間前
これが“ヨーヨーレース”の功罪か。イタリアGPは各所で膠着状態が発生……その中で際立ったメルセデスとアントネッリの傑出度

キミ・ライコネンの息子ロビンがレッドブル育成入り! 11歳の”2代目アイスマン”に翼を授ける
F1
F1 F1
イタリアGP
12 時間前
キミ・ライコネンの息子ロビンがレッドブル育成入り! 11歳の”2代目アイスマン”に翼を授ける
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録