スーパーGT 富士合同テスト

日産Z GT500駆るクインタレッリ、富士で確かな最高速アップを実感。GT-Rよりも5km/h以上速い?

23号車MOTUL AUTECH Zのロニー・クインタレッリはスーパーGT富士テストを終えて、Z GT500が先代のGT-Rよりもトップスピードで大きく上回っていることを改めて実感したようだ。

#23 MOTUL AUTECH Z

 富士スピードウェイで行なわれたスーパーGTの公式テスト。23号車MOTUL AUTECH Zのロニー・クインタレッリは、初日午前の走行で最高速が300km/hに達したとして、Zのトップスピードに確かな手応えを感じているようだ。

 ちなみに初日午前のトップタイムは、36号車au TOM'S GR Supraの1分27秒942。23号車はそのコンマ2秒差に迫る2番手タイムを記録した。

 日産陣営が昨年まで使用していたGT-Rは2020年からの2シーズン、長い直線を有する富士を苦手としていたが、陣営が今季から投入する新モデルのZは直線スピードの向上が期待されていた。クインタレッリは今回のテストで、これを改めて実感したようだ。

「追い風が吹いていたとはいえ、300km/hに到達しました」

 クインタレッリはそう語る。

「ブレーキングの前にスピードメーターを見ていたんです。追い風だったので、早めにブレーキをかけないといけませんでしたけどね」

「GT-Rではおそらく291km/hから292km/h、今回のコンディションでは293km/hくらいだったと思います。だから僕たちは間違いなく進歩しています」

「チームメイトの(松田)次生選手がドライブしている時も、297km/hから298km/hくらい出ていました。トヨタ勢は2台が300km/hをマークしていて、他が295km/hくらい。おそらく違うセットアップで走っていたんでしょう」

「これはとても良い傾向だと思います。ストレートで他より5km/h以上遅いと、かなり厳しいですからね」

 また日産陣営の松村基宏総監督は、追い風で記録したスピードトラップに過度な期待はしていないようだが、それでも自信になる要素があったして次のように語る。

「4〜5m/sくらいの追い風だったので、ホンダ勢やトヨタ勢と比較するのは難しいです」

「私の知る限り、トヨタ勢は約300km/hを記録していて、ホンダ勢はそこから2km/hほど遅かったようです」

「我々としては、4台が異なるセットアップで走っているにもかかわらず、全車同じくらいのトップスピードを記録できたことに一番満足しています」

 クインタレッリは以前、日産陣営がZを投入することで、ここ数年厳しいレースが続いていた富士戦での“悪夢”を終わらせたいと語っていた。今回のテストで、日産が再び富士で優勝争いを繰り広げることができそうかと尋ねられたクインタレッリは、まだトヨタ勢が優位なのではないかと慎重な姿勢を崩さなかった。

「僕たちが一緒に走っていない時(プライベートテスト)は、トヨタ勢が1分26秒台中盤のタイムを出しています。なかなかの好タイムだと思います」とクインタレッリ。

「そこに出来るだけ近付きたいと思っています」

「僕たちが前にいるかどうかは分かりません。でも過去2年のようにチャンスがない訳ではないと思います。近付いているということは、前進しているということです」

 
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