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ホンダNSX-GTの新型フロントエアロは採用見送り、佐伯LPL「1年を通して使うにはリスクがある」

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ホンダNSX-GTの新型フロントエアロは採用見送り、佐伯LPL「1年を通して使うにはリスクがある」
執筆:
2019/04/02 8:53

今シーズン、スーパーGT(GT500クラス)でホンダNSX-GTがテストで導入していた新型エアロパッケージは、シリーズ戦では登場しないことになりそうだ。

 スーパーGTでホンダのGT500マシン開発に携わる佐伯昌浩ラージプロジェクトリーダーは、今季のNSX-GTで導入を試みていた新しいフロントのエアロパッケージはシーズン中には採用しない方向でいることを明らかにした。

 現在のGT500クラスのレギュレーションでは、特に空力パーツに関しては独自で開発を許されている部分が限られている。その数少ない箇所のひとつが、フロント周りの部分「フリックボックス」と呼ばれる場所だ。

 昨年チャンピオンを獲得したホンダ勢は、今季に向けてさらなるパフォーマンスアップを狙い、F1のような複雑なエアロパーツを導入し注目を集めていたが、先週末の富士テストで2018年バージョンに近い、比較的シンプルなパッケージに戻して、全5台がテストをしていた。

 佐伯LPLによると「(富士でテストした仕様で)ほぼほぼ決定です。総合的な判断をした中で、この形状に落ち着きました」とのこと。岡山テストまで使っていた仕様についてのメリットとデメリットをこのように語った。

「(岡山テストまで試していた新仕様は)明らかにメリットはあるんですけど、このパーツがあることで他の部分に影響が出て悪くなってしまうこともあります。それが1年間安定して、全てのサーキット、コーナーを網羅して合わせ込めるのか?と考えた時に……今回はそこまでやる(無理に導入する)のはやめようという判断に落ち着きました」

 この富士テストで一部のホンダドライバーたちにフロントのエアロパッケージ変更について話を訊くことができたが、#1 RAYBRIG NSX-GTのジェンソン・バトンは「前回まで使っていたものも良い部分はたくさんあるけど、風の影響を受けやすかったり、安定しない部分があった。今回装着したバージョンは、クルマのバランスもすごく安定している」とコメント。

 同じくチームメイトの山本尚貴も「前回使っていたものも良いところはありますが、ドライバーとしてもチームとしても(シーズン通して)使っていくにあたって少しシビアなところがありました。今回持ち込んだエアロのパッケージも煮詰めは必要ですが、すごく安定して走ることができています」と印象を語った。

 また#64 Modulo Epson NSX-GTの牧野任祐は「僕たち(64号車)はどっちでもいいかなと思っていましたが、前回の方がブレーキングで少しナーバスになるところがありました」とコメント。やはり、コンディションの変化でマシンが繊細になってしまう部分が少なからずあったようだ。

富士公式テストから昨年バージョンに近いエアロに戻したホンダ陣営

富士公式テストから昨年バージョンに近いエアロに戻したホンダ陣営

Photo by: Masahide Kamio

 また佐伯LPLは、ここまでのプレシーズンテストの結果について「厳しい状況にある」と語った。

「ちょっと苦しいですね。まだ発表になっていませんがミッドシップハンデなどの条件などもいろいろ聞こえてきているので、ある程度そのハンデに合わせた状態で走らせると、当然ハンデというだけあって、結構大きいな……というのが実情です」

「(BoPについては)色んな話が聞こえてきていて、それに応じて色々トライをしています。その中で一番厳しいだろうという条件を想定して走らせていた部分もありました。一番厳しい条件で走っておかないと、実際に何が起きるか分かりませんし(厳しいと思っていて)楽な方向にいく分には大丈夫ですからね。そういう条件で走っていたので、厳しいは厳しいです」

 GT500クラスで唯一ミッドシップレイアウトを採用するNSX-GTは、昨年チャンピオンを獲得したことで今年はさらに厳しい性能調整が入るのではないかと予想されている。具体的なBoP数値の発表はまだだが、ホンダ陣営はそれらも想定してテストをしていたようだ。

 しかし、佐伯LPLは開幕戦に向けて巻き返していけるだけの“伸び代”がまだあるという。

「エンジンについては、今ギリギリまで詰めている状況です。そういった関係でここまで古い(昨年バージョン)エンジンを使ってもらっていました。かなり使い込んだエンジンでテストでは車速が落ちているチームもあってご迷惑をおかけしましたが、開幕戦には全車に今年用のスペックが搭載されます。その点についてはまだまだ伸び代はあると思っているので、そこに期待して頑張ります」

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この記事について

シリーズ スーパーGT
イベント 公式テスト 富士
執筆者 Tomohiro Yoshita