SGT第6戦|GT300決勝レポート:ピットタイミングも奏功し21号車アウディが優勝

鈴鹿サーキットで行われた2020スーパーGT第6戦のGT300クラス決勝は、21号車 Hitotsuyama Audi R8 LMSが優勝を飾った。

SGT第6戦|GT300決勝レポート:ピットタイミングも奏功し21号車アウディが優勝

 朝夕は肌寒ささえ感じられるようになったが、秋の穏やかな日差しに恵まれた鈴鹿サーキットで、絶好のレース日和となった10月25日(日)の午後1時から、『2020AUTOBACS SUPER GT第6戦FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE』の決勝が行なわれた。

 ここ数年は5月末のタイミングで行なわれてきた鈴鹿のスーパーGTだが、今年は新型コロナ禍の影響もあって、8月に第3戦が行なわれ、このタイミングで第6戦が行なわれるスケジュールとなっている。路面温度などコースコンディションに関するデータが不足する中、レースは思わぬ展開を生むことになった。

 ポールからスタートした#96 K-tunes RC F GT3の新田守男を先頭に、#61 SUBARU BRZ R&D SPORTの山内英輝、#6 ADVICS muta MC86の阪口良平、#18 UPGARAGE NSX GT3の小林崇志、#11 GAINER TANAX GT-Rの安田裕信、そして#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSの近藤翼、とトップ6はグリッド通りのオーダーでオープニングラップを終えている。

 この中で最初の波乱は4周目。4番手につけていた小林がペースダウンしてしまい、スプーンカーブのインフィールドにクルマを止めてしまったのだ。もちろんその場でリタイアとなった。続いて、トップを快走していた新田がペースダウン。7周目までトップを守っていたが、8周目には3番手、9周目には4番手とポジションダウン。16周を走り終えたところでピットに向かいルーティンピットを行なっている。

 レースが大きく動いたのは20周目。スタートを担当した吉田広樹から後半を担当する川合孝汰に交代したばかりの#52 埼玉トヨペットGB GR Supra GTがS字でスピン。スポンジバリアにつかまってコースサイドにスタックし、これを回収するためにセーフティカー(SC)がコースインしたのだ。

 スーパーGTではSCがコースインしている際にピットインすること自体は認められるようになったが、ドライバー交代は認められていないために各車はSCを先頭に一列縦隊でローリング。その後ストレートでクラス別に整理された後、リスタートが切られたところで多くのクルマがルーティンのピットインを行なうことになる。もちろん、ピットでの混雑を避けようと1、2周遅らせるチームもあったが、やはりなるべく早くルーティンピットを行なうのが得策だ。

 ところが、中にはチームの事情から、SCがコースインするより以前にルーティンのピットインを行なっていたチームもあった。#6 ADVICS muta MC86(阪口良平→小高一斗)や#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(近藤翼→川端伸太朗)、#5 マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号(平木湧也→坂口夏月)、#87 T-DASH ランボルギーニ GT3(高橋翼→山田真之亮)といった辺りがそうで、SCで全車が一列縦隊で周回していたから、例えば小高に代わった#6 ADVICS muta MC86は、見た目上は12番手に低迷していたが、早めにルーティンピットを行なった中では最上位であり、全車がピットインを終えた段階ではトップに浮上する、という寸法だ。

 さらに実質3~4番手につける#5 マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号と#87 T-DASH ランボルギーニ GT3は、それぞれ19番手と18番手からのスタートだったが、これで一気に上位進出が可能になったのだ。グリッド上位からスタートした#6 ADVICS muta MC86や#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSにとっては、レースラップの速さもあったため、この2台を軸にトップ争いが繰り広げられることになった。実際、GT300が25周を走り終えたところでレースは再開されたが、リスタートとなった直後の1コーナーで#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSの川端が#6 ADVICS muta MC86の小高をパス。これで#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSが事実上のトップに立つことになった。

 29周を終えたところで#56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-Rがピットイン。藤波清斗からジョアオ・パオロ・デ・オリベイラに交代してピットアウトしていくが、これで上位陣のオーダーが確定。#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSの川端が#6 ADVICS muta MC86の小高に7秒以上の大差をつけて独走状態に持ち込んでいた。

 その後方では、3番手につけた#5 マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号の坂口に、14番手グリッドから猛追してきた#4 グッドスマイル 初音ミク AMG(片岡龍也→谷口信輝)が襲い掛かり表彰台の最後の一席を激しく争う展開となっていた。さらに#60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3(吉本大樹/河野駿佑)や#7 Studie BMW M6(荒聖治/山口智英)、#25 HOPPY Porsche(松井孝允/佐藤公哉)、#2 シンティアム・アップル・ロータス(加藤寛規/柳田真孝)によるバトルは終盤を迎えてもヒートしっぱなしだったが、そうしたドラマを尻目に川端は快走を続けてトップチェッカー。川端と近藤にとっても待ち望んでいた初優勝だった。

 

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この記事について

シリーズ スーパーGT
イベント 第6戦 鈴鹿
サブイベント 決勝
執筆者 原田 了