【スーパーGT】61号車スバル、初王座に向け慎重なコメントも確かな手応え「やれる事は全てやった」
61号車SUBARU BRZ R&D SPORTの小澤正弘総監督は、初のタイトルがかかるスーパーGT最終戦に向けてやれる事は全てやったとして、「自分たちの実力は発揮できるはず」とコメントした。
#61 SUBARU BRZ R&D SPORT
Masahide Kamio
2021年のスーパーGTは、富士スピードウェイで行なわれる第8戦が最終戦。GT300クラスのポイントリーダーとして最終戦を迎えたのが、61号車SUBARU BRZ R&D SPORTの井口卓人、山内英輝組だ。
タイトル獲得となれば、スバル/STIにとっても、エントラントのR&D SPORTにとっても初タイトルとなる。この大一番に向け、61号車には追い風となる要素がいくつかある。
まずは、61号車のライバルたちが採用してアドバンテージを得ていたタイヤ無交換、2輪のみ交換といった作戦が今大会は封じられている事。全車タイヤ4輪交換が義務付けられ、「純粋な速さでの勝負」という意味合いがより強くなることは、スバルとしても好都合だと考えている。
また61号車は、5月に行なわれた第2戦富士で予選ポールポジション、決勝2位という好成績を残している。5月と比べると11月の富士は冷え込む可能性が高いが、第2戦とウエイト搭載量が同じ(共に0kg)であることも、セットアップ作業を進める上でも好都合なはずだ。
上記の理由から、最終戦には自信を持って臨めるのではないか? そう小澤正弘総監督に尋ねると、彼からは少し慎重なコメントが返ってきた。
「(第2戦とは)季節も違いますからね……。昨年(の最終戦富士)は2番手からスタートしましたが、冷えたタイヤがグレイニングを起こしてしまい、痛い思いをしました。ですので蓋を開けてみないと分からないというのが正直なところです」
そう語る小澤総監督。今季の61号車もペースに苦しむレースがいくつか見られたが、気温・路面温度の低いレースでは安定したペースを見せていたように感じられる。
その点について彼は「昨年の経験を踏まえて、(タイヤサプライヤーの)ダンロップさんと共に対応策を見出すことができました。昨年はそこまでたどり着いていませんでしたが、今年はそれ(対処法)が見えているので、うまく対応していきたいです」とコメント。インタビュー冒頭では少し自信なさげな様子にも見えたが、確かな手応えはあるようだ。
また決勝レースの展望に関しては、セーフティカーの出動リスクも考慮しつつ、ライバルの動向を伺いながらピットインのタイミングを探る形になるという。今季から導入された新型BRZは燃料タンクが100Lから120Lに大型化しており、ピットウインドウも広くなっているため、相手の動きを見て柔軟にピットタイミングを決める保守的な戦略が可能だ。こういった戦略を採れるのも、ポイントリーダーの強みと言える。
「チームもドライバーもやれることは全てやってきましたので、我々の実力は発揮できると思います」と語る小澤総監督。その表情は明るかった。
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