星野一樹「絶対泣かないって思ってたんだけど……」19年間のスーパーGTドライバー生活に終止符を打つ

2021年の最終戦をもって、スーパーGTドライバーとしてのキャリアにピリオドを打った星野一樹。多くの関係者やファンからの暖かい拍手を受けながら、GT-Rを降りた。

星野一樹「絶対泣かないって思ってたんだけど……」19年間のスーパーGTドライバー生活に終止符を打つ

 星野一樹がスーパーGTシリーズ最終戦富士を最後にGTドライバーを引退した。9月7日に引退を発表後、SUGOやオートポリスで話を聞かせてもらう機会があったが、最後の富士に向けては「いきなり富士で頑張れるわけではありませんが、数字だけでなく記憶に残る走りを最後までしたいです。今まで応援してくれたみなさんに恩返しできるようなレースをしたいので、最後の一周まであきらめない走りを見てもらいたいです」と話していた。

 そして迎えた最終戦。土曜日の予選では、Q2を担当することになった。ピットの正面には星野”KAZUKING”一樹の最後のGTレースを見ようと応援団が陣取った。同じA組となったチームメイトの11号車平中克幸と共に石川京侍がコースインしてQ2進出を狙ったが、冷えたタイヤが思うように発熱せず上位8台のラインには0秒195届かず、平中と共に予選は終了。一樹がQ2に出走するチャンスは残念ながらなくなった。

 決勝レースのグリッドは22番目とかなり後方だが、GT300クラスはもちろんGT500クラスのドライバーやエンジニア、NISMOの片桐社長もグリッドへ駆けつけ、一樹も談笑し、これが本当に最後のGTレースになるのかという雰囲気だった。

 そして13時6分にレースはスタートした。混雑する集団の中で他車両のペナルティやアクシデントもあり6周目には20番手まで順位を上げ、セーフティカーランを終えるとジワジワと順位を上げ、早めのピット作業をする車両が出始めるとさらに順位を上げ、24周目には9番手までポジションアップして25周でピットインし、石川京侍に交代した。GT-Rを降りると一樹はスタンドのファンに向かって手を振り、スタッフらに拍手で迎えられた。

 レース後半は石川が順位を上げ、結果的には10位フィニッシュで最後のレースで1ポイントを獲得。GT300クラスの17年間で12勝、GT500クラスの2年間で1勝。19年間のGTドライバー生活は終了した。

Kazuki Hoshino

Kazuki Hoshino

Photo by: 皆越 和也

 表彰式後に行なわれたグランドフィナーレでは、スタンドに向かって大きく両手を振り声援に応えた一樹がピットに戻って来ると、GAINERのピットでは引退セレモニーが開催。チームやダンロップタイヤ、レースクイーンらから花束やプレゼントを贈られ、笑顔を見せていたが、「本当に寒い中こんなに集まっていただいてありがとうございます。思えば19シーズン……」とスピーチを始めた途端、感極まって涙腺が一気に緩んだ。

 40秒間の絶句の後、「4年間も同じチームにお世話になることはなかなかなくて、京侍と優勝できて、安田(裕信)と克(平中)と4人で一緒にやって来られて、自分の人生にとって素晴らしい財産になりました。(GAINERでは)1勝しかできませんでしたが、GAINERの皆さん、ダンロップタイヤの皆さん、関係者の皆さん、本当にありがとうございました。でもこれで終わりじゃないんで。自分もいちレース人としての挑戦はまだまだ続くと。もっと大きなチャレンジが待っていると思います。ずっとレーシングドライバーの気持ちは忘れないで頑張っていきます。本当に皆さん最後までありがとうございました」とスピーチ。「あ〜すみません。絶対泣かないって思ったんだけど」と苦笑した。

 
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