【スーパーGT】「今日は“ゾーン”に入っていた」23号車GT-Rの松田次生、会心の走りを自画自賛
スーパーGT第3戦鈴鹿で優勝を果たした23号車MOTUL AUTECH GT-Rの松田次生は、逆転勝利を掴んだ自らの走りに対する満足感を語った。
写真:: Masahide Kamio
2021年スーパーGT第3戦鈴鹿を制したのは、23号車MOTUL AUTECH GT-Rだった。彼らは昨年2度行なわれた鈴鹿戦を共に制しており、年を跨いでの“鈴鹿3連勝”。同一サーキットでの3連勝は初の快挙だった。
また、今回は松田次生にとってもメモリアルウィンとなった。歴代最多を更新する通算23勝目(全日本GT選手権時代を含む)を“23号車”で、それも地元三重県の鈴鹿で達成したのだ。
「地元三重県の鈴鹿サーキットで、23号車に乗って23勝という記録を作りたいなと思っていました。自分のカーナンバーと同じ数を勝つってなかなかできないと思いますしね」
そう語った松田。彼は次のような表現で、自らの後半スティントでの走りを自画自賛した。
「とにかく、今日は“ゾーン”に入っていましたね」
その言葉通り、松田の走りはまさに会心の走りと言えるものだった。
ロニー・クインタレッリがスタートドライバーを務めた23号車は3番グリッドからスタートすると、トップを走っていた64号車Modulo NSX-GTのリタイアにより2番手に浮上。その後は16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTのピットインでトップに立つも、24周終了時にピットインしてコースに合流した後は4番手まで順位を落としてしまった。
しかしそこから、松田は猛然とペースアップした。41周目(残り12周)のヘアピンで3号車CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rを駆る平手晃平の一瞬の隙を突き、インに飛び込んでオーバーテイク。トップに立ってからは他を寄せ付けない走りを見せた。
松田は当時の状況を次のように語った。
「抜くならタイヤがタレるまでに抜かないといけないと思っていたので、タイヤが終わってもいいやというくらいの気持ちで、とにかく死に物狂いで走っていました」
「3号車もタイヤが辛そうでしたが、僕もけっこう辛かったので、差が縮まったり広がったりという状況でした。その中で一箇所だけ一気に接近できたタイミングがあったので、そのチャンスを活かせたことが勝因だと思います」
「ピットの作戦は若干失敗したなと思いましたが、そんな中でも4番手から挽回することができました。チームの勝ちたいという気持ちが僕の最後の走りに繋がったと思うので、みんなに感謝です」
そう語る松田の表情は晴れやかであった。クインタレッリも「(松田の走りは)2015年の最終戦もてぎ以来の、とんでもない走りだったと思います。褒めてあげてください」と相方のパフォーマンスを絶賛した。
2014年からペアを組む松田・クインタレッリ組も、共に今年で42歳を迎えた。松田は「僕たちは歳は重ねてますけど……」と自虐的に前置きをしながらも「ロニー選手含めて、お互い高め合いながら強くなってきていると思うので、もっと強くなれるようにこれからも頑張ります」と力強く締めくくった。
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