【スーパーGT】9号車PACIFIC、トラブルに泣くも驚異の追い上げで見せ場作る。「GT500マシンかと思った!」とコッツォリーノ
9号車PACIFIC NAC CARGUY Ferrariのケイ・コッツォリーノは、スーパーGT第7戦もてぎでのマシンが「まるでGT500に乗っているかのような」仕上がりであったとして、決勝でオーバーテイクショーを見せられたことへの満足感を語った。

ツインリンクもてぎで行なわれたスーパーGT第7戦、そのGT300クラスで19位に終わりながらも見せ場を作ったのが、9号車PACIFIC NAC CARGUY Ferrariだった。
9号車は土曜日朝の公式練習で、ケイ・コッツォリーノが2番手以下にコンマ6秒の大差をつける1分45秒962というスーパーラップでトップに立つなど、好調ぶりを見せつけていた。しかし迎えた予選では、Q1を担当した横溝直輝のタイムは1分46秒856に留まり、Q2進出は叶わなかった。
21番グリッドから迎えた決勝レース、スタートドライバーを務めたケイ・コッツォリーノはオーバーテイクショーを開演。最初の10周で10番手までジャンプアップすると、30周目を迎えるタイミングで5番手に。そして各車がルーティンのピットストップに向かう中でステイアウトを続け、一時的にトップも走行した。
63周のレースが3分の2を消化しようかという42周目、コッツォリーノはピットインし横溝に交代、タイヤを4輪交換してピットアウトしようとしたが、エンジン再始動に時間がかかりタイムロス。事実上の7番手で復帰し、再び追い上げ態勢に入ったところで今度は左リヤタイヤにパンクが発生してしまい、緊急ピットインを強いられて戦線脱落した。
「今週末のマシンは素晴らしく、まさに完璧でした。こんなに完璧なレーシングマシンに乗ったのは初めてです」
そう語るコッツォリーノは、週末を次のように振り返った。
「ヨコハマさんが持ち込んでくれたタイヤも良く、特にミディアムが速くて、練習走行でもそのタイヤでベストタイムをマークしました。チームメイトの横溝選手には『このタイヤなら間違いなくQ1は突破できるから、自信を持って!』と言っていました」
「彼のタイムが伸びなかったのは、おそらくタイヤのウォームアップに慎重になりすぎて、最初のアタックの時にタイヤが温まりきらなかったからだと思います。2度目のアタックでは少しタイムを伸ばしましたが、その後はトラフィックに引っかかったりと最悪な状況でした」
「僕はレースで多くのクルマをオーバーテイクできる自信があったので、スタートドライバーを担当しました。マシンは本当に速くて、まるでGT500のマシンに乗っているようでした。最終的には各車がピットに入り始めるまでに14台抜いて7番手に上がっていたと思います。僕のキャリアの中でも最高の“オーバーテイクショー”でしたし、最高の気分でしたよ!」

#9 PACIFIC NAC CARGUY Ferrari
Photo by: Masahide Kamio
「ピットストップの時にエンジンがかからず、6〜7秒ロスしてしまったこともあり、横溝選手がコースに戻った時は7番手でした。その後彼はポルシェ(25号車HOPPY Porsche)を抜き、前には3番手、4番手、5番手のマシンが見えていたのですが、突然タイヤが予兆もなく壊れてしまいました。原因は調べないといけませんが、セットアップのせいではないことは確かです。残念で仕方ありません」
今季初の優勝・そして表彰台には手が届かなかったものの、確かなポテンシャルを見せた9号車。今回はWEC(世界耐久選手権)出場の木村武史に代わって横溝が出走したが、最終戦富士はまた木村&コッツォリーノのペアとなる。コッツォリーノは最終戦に向けて次のように意気込みを語った。
「予選で上位に入り、GT-R勢やスープラ勢のスリップストリームを使うことができれば、チャンスはあると思います。次回は木村さんが戻ってくるので、彼が予選で良い走りをしてくれることを期待しています」
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