【スーパーGT】目標の今季初勝利を達成、シリーズタイトルまでついてきた36号車TOM'S。関口&坪井が秘めた思いを吐露
2021年スーパーGTのGT500クラスで王座を獲得した36号車au TOM'S GR Supraの関口雄飛と坪井翔は、最終戦に向けては逆転タイトルよりも今季初優勝を目標にしていたと言い、望外の結果を喜んだ。
Yuhi Sekiguchi,Sho Tsuboi, au TOM'S GR Supra
Masahide Kamio
富士スピードウェイで行なわれた2021年スーパーGTの最終戦では、6チーム11名のドライバーにタイトルの可能性が残されたが、最終的に栄冠を手にしたのは、ポイントリーダーから16点差、ランキング5番手につけていた関口雄飛/坪井翔(36号車au TOM'S GR Supra)組だった。
4番グリッドからスタートした36号車は、スープラ勢同士のバトルを制してトップに浮上。今季初優勝に向けて順調にレースを進めていたが、4番手にはポイントリーダーの山本尚貴(1号車STANLEY NSX-GT)がつけており、逆転王座は厳しい状況にあった。
しかし、1号車山本はGT300クラスの55号車ARTA NSX GT3との接触により後退。これにより、トップでチェッカーを受けた36号車のふたりにタイトルが転がり込んできたのだ。
前述の通り、今季ここまでの7レースでは勝利がなかった36号車。しかし彼らは、優勝争いを繰り広げながらもトラブルでストップした第2戦富士を除き、全戦でポイントを獲得するなど高い安定感を見せていた。関口も記者会見の中で、大きなミスなく戦うことができた今シーズンへの満足感を口にした。
「僕たちは今季、基本的にはミスなく非常に素晴らしいシーズンを送れていました。今までのシーズンでは、僕自身がポカをすることもあったんですけど、今年はノーミスで高い次元で走れて非常に満足していましたし、そこは誇れると思っていました。ただ、優勝だけができていませんでした」
関口はそう語った。
「チャンピオンは少し厳しい状況だったので、チャンピオンを意識するというよりは、今年できてない優勝を記録したいと思って戦っていました。それが形になって非常に嬉しいです」
後半スティントを担当した坪井は、第2戦で勝てなかった悔しさを胸の内に秘めていた様子。GT500初優勝が初王座に繋がったということで、スーパーフォーミュラで苦戦した悔しさも含め、気持ちを晴らすことができたようだ。
「ラウンド2で勝てなかった、あの悔しさをずっと溜めてきたので、今回は絶対優勝して取り返してやるという気持ちで臨みました」
「上手くレースをコントロールして、最後までプッシュすることができました。優勝することができてよかったです」
「正直、今シーズンは本当に悔しい思いをしてきて、思うことはたくさんありました。他のカテゴリーも含めてあまりうまくいっていなかったので、最後の最後で笑って終える事が出来て本当に嬉しいです」
また会見では、チャンピオンを獲ったことへの実感について質問が飛んだが、関口は「初めてのチャンピオン争いではないし、いつか獲れるだろうと思っていたので、そんなに動揺していません」と淡々。さらなる高みを目指したいとしてその想いを語った。
「自分はここに来るまでに遠回りをしてきたので、誰よりも多くの人に支援してもらったタイプだと思っています。色んな方の支援でここに来られていて、誰かひとりでも欠けていたら自分はここにいないと思います。助けてくれた皆さん、手を差し伸べてくれた皆さんに本当に感謝したいです」
「山本選手はスーパーフォーミュラとスーパーGTで2冠を獲り、F1(フリー走行出走)のチャンスを得たということがありました。自分もスーパーGTでチャンピオンを獲ってそこで終わりではなく、目標を高く持って、2連覇3連覇を目指して、自分の実力をアピールして、この先に繋げていきたいと思っています]
「ここで終わるはつもりないので、ここからさらに良いドライバーになって、誰もが『日本最速は関口だ』と思うようなドライバーになるために努力していきたいと思います」
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